Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

シネマしりとり「薀蓄篇」(179)

2016-09-07 00:10:00 | コラム
たーみな「る」→「る」いすごせっとじゅにあ(ルイス・ゴセット・Jr)

エディ・マーフィー「―アカデミー賞のプレゼンター、最初はオファーを断ったんだよ。そうしたら、甲高い声のプロデューサーに“なぜ?”っていわれて」

「アカデミー協会は黒人を蔑ろにしている」
「そんなことはない、黒人だってオスカーを取っている」

「たしかに取っている。しかし、ハッティ・マクダニエルだろ、シドニー・ポワチエだろ、ルイス・ゴセットだろ・・・つまり20年に1度くらいだ。今度の受賞は2004年くらいなんじゃないか。たぶんアカデミー賞も、なくなってる」

場内、爆笑。

「まぁ俺の受賞は、きょうのスピーチで一生ないだろうけれど。それでも“アカデミーには逆らうな”と思って、ここにやってきたわけ」

俺はいった、“もう黒人が後ろに追いやられるのだけは我慢出来ない”

「分かった、じゃあ出てくれるんだな」
「出番は何時頃?」
「ビリッケツだ。作品賞の発表だからね」

場内、再び爆笑。


※英語で聞くと、もっと面白い




…………………………………………

そんな、ルイス・ゴセット・Jrといえば、やっぱり『愛と青春の旅立ち』(82)である。

「―退学だ。辞めてくれ」
「イヤだ、辞めない!」
「じゃあ強制退学だ」
「イヤだ、行くところがない!!」
「・・・・・」

海軍士官養成学校で繰り広げられる、ヤンチャな生徒ザック(リチャード・ギア)と鬼教官フォーリー(ルイス)の確執、そしてポーラ(デブラ・ウィンガー)との愛の物語。


※主題歌を、敢えて「聖子ちゃんトシちゃん」で聴いてみようか





個人的にはこの映画、じつはそれほどピンときていない。

ガキのころから、リチャード・ギアが苦手でね苦笑

それでもラスト直前の卒業式では、目頭が熱くなった。
ルイスの名演ゆえ、だろう。

「―お前には感謝している」
「・・・早く行け」

卒業した途端に、地位が逆転するっていうね。


ルイスは本作でオスカー助演男優賞に輝いたが、この時点でキャリアは20年を超すベテランだった。

映画的なキャリアはイマヒトツ・・・だったかもしれないが、有名なテレビシリーズ『ルーツ』(77)の演技で、日本の映画ファンにも「ある程度は」知られていただろう。

ルイスは現在80歳、
『愛と青春の旅だち』以降は、『第5惑星』(85)のようなSF物、シリーズ化された『アイアン・イーグル』(86)のようなアクション物で活躍したが、最近はテレビドラマにおける「ゲスト出演」が多くなっている。


みながいうことだけれど。
モーガン・フリーマンが大統領を演じたり、ウーピー・ゴールドバーグがオスカーの司会を担当したり出来るようになったのは、シドニー・ポワチエやルイスの活躍があってこそ。

敬意を表することはあっても、ビリッケツはジョークだけにしてほしいよね~。






るいすごせっとじゅに「あ」→「あ」いす。

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明日のコラムは・・・

『シネマしりとり「薀蓄篇」(180)』
コメント (1)
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