Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

Are you nuts?

2014-12-10 00:30:00 | コラム
いちども観たことはないのだけれど、ドラマ『ドクターX ~外科医・大門未知子~』(テレ朝)で米倉涼子がいう

「あたし、失敗しないので」

は、格好いい。

いってみたいと思わせた時点で創り手の勝利であり、これ考えたのは脚本を担当した中園ミホかな?


名言や至言などで格好いいと感じたものは、いくらでも挙げることが出来る。

『草枕』の「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。」もそうだし、
『七人の侍』(54)の「この米、おろそかには食わぬぞ」も、そう。


しかし。
こいつマジか!? と感じることば―になると、いろいろ挙げられそうでいて、その実、なかなか思い浮かばない。


『グッドフェローズ』(90)において、殺されることになるバッツが、

「Are you nuts?」(お前、気は確かか?)

と突っ込むが、そんな風にいいたくなることば。





映画で浮かばないなら、現実世界ではどうだろう?


たとえば10年以上前、某新興宗教の教祖がこんなことをいった。

「わたしは寝ないんです。仮眠はしますが」

寝てんじゃねーか!!

そうそう、こういうやつ。

国生さゆりの「はい、肉体関係を持ちました」も、
ヤンチャだったころの吉川晃司が(殴り合いの)喧嘩騒動を起こした際、記者に何発殴ったのかと問われ「ワン、ツー、スリー」と答えたのも、なかなかの衝撃だった。


「Are you nuts?」


たぶん、自分もそう思われたことがあるのだろう。

キチガイやらザーメンやらを多用するし。
文字としてだけでなく、日常生活の会話でも使うし。

ブログで使用するたびに忠告のメールを送ってくるひとも居るんだよ、じゃあ読むなってね。


でもね。
まだ自分は可愛いほうだ、そう思ったことがある。


3.11発生時、自分はモノカキだけでは食えず、コンビニ弁当の仕分けアルバイトをしていた。

各店舗の発注どおりに弁当を仕分けたのはいいのだが、交通網が大混乱状態だったため、配送のトラックがやってこない。
それが、しばらくのあいだ続いた。

弁当やサンドウィッチは、2日くらいしかもたない。
もったいないからと、従業員が好きなだけ持ち帰り出来ることになった。

家に帰り、避難している東北のひとたちの映像を観ながら弁当を食らう―さすがの自分だって、申し訳ない気持ちに襲われたよ。

2週間後―。
生産も配送も元通りとなり、弁当が余ることはなくなった。

そのとき、食いしん坊の同僚がこういい放ったのだ。


「もういちど地震が起きないかなぁ」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

さすがに絶句したね。

「Are you nuts?」と思った。


たとえジョークであったとしても、だ。

ありきたりな批判だが、いっていいことと悪いことがあるでしょう。


殴れるものなら殴りたかったが、その必要もなかったか、数ヵ月後、彼は(よりによって)社長と揉めに揉めてクビになっちゃった。


世の中には、(よい意味でも悪い意味でも)とほうもないヤツが居るって話である。

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本館『「はったり」で、いこうぜ!!』

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明日のコラムは・・・

『シネマしりとり「薀蓄篇」(99)』

コメント (3)
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