お金のない世界「知恵の輪」 I realize world peace

メインブログは楽天「知恵の輪」です。
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小説の下書きです(46)

2016年11月30日 23時25分21秒 | Weblog
放送が終わって稔は自分の部屋に入りパソコンのスイッチを入れた。
「さあ、みんなに報告しよう」
掲示板に向かうとすでに会話が弾んでいた。
「稔君は初めてテレビに出たんでしょ?凄いわよね」「僕なんか一度もないよ」「私だって(笑)」
「みなさんこんばんは」「あら、稔君こんばんは。どうだった?テレビ出演は」「恥ずかしかったです」


「録画は出来たの?」「はい、出来ました」「パソコンに入れたの?」「いえ、DVDです」「DVDからパソコンへ入れられますか?」「はい、出来ます」「パソコンに入れたらみんなに送ってもらえるかしら」「はい、やってみます」「ではお願いね、一時間くらいしてまた来ますから一旦電源を切りますね」「了解しました」


稔はテレビの放送をDVDで録画したものをパソコンに取り込んだ。そして仲間たちに送信した。
一時間後掲示板に行ってみるとすでに会話が始まっていた。


「稔君すごいよね。しっかり話してるじゃないですか」「私も見たわ、12歳とは見えないわよ」「これで多くの人に知ってもらえたと思うよ」
「こんばんは。見てくれたんですね。ありがとうございます」「稔君ご苦労様でした」「お母さんはきれいな人なんだね」「はい、ありがとうございます」


稔のほかに栄治と美佐枝と素子の4人だったが幸夫が遅くれて会話に参加してきた。


「みなさん遅くなりました。残業があって夕飯が遅くなりました」「幸夫さんこんばんは」「稔君こんばんは、録画を見たよ。良かったよ。ご苦労様でした。ところでみなさんに提案があるんです」「何でしょう?」「稔君が活躍するお話がテレビで放送されたのでそれを活用してみようと思うんです」「どうするんですか?」


「稔君に送ってもらった録画をユーチューブに載せて世界中の人に見てもらおうと思うんです」「世界中ですか?僕は地域の人たちだけしか見ることが出来なくてチョットがっかりしていたんです」「そうよね、国連で演説する目標があるんだから幸夫さんの提案は有効ですね」「私も大賛成よ」「それから稔君にお願いなんだけどね、テレビ局の人にユーチューブに載せて良いですかって了解をもらっておいてね」「はい、わかりました」


「ところで、世界中に発信するんだからせめて英語に翻訳して字幕を入れるとか、二ヶ国語放送にしないとね」「まあ本格的ね(笑)」「だれか知り合いにいませんか?」「映像を編集する人ですよね?」「とりあえず友人知人に当たってみましょうよ」「そうですね、できれば無料でやってもらえると嬉しいです♪」「了解♪」


翌日稔は女性レポーターにもらっていた名刺を見て直接電話をしてみた。
「あ、モシモシ希望稔です」「あら、こんにちは。きょうは何ごと?」「お友だちとお話して僕が出たテレビ放送をユーチューブに流そうっていうことになったんです。そしたらテレビ局の人に了解をもらってって言われてので」「あらそうなの、上司に聞いてみるからチョット待ってね」「はい」「お待たせ、録画は使って良いそうよ。ただしあの5分だけね」「はい、ありがとうございました」


テレビ局に了解をもらった稔は掲示板に了解をもらったという伝言を書いておいた。
ローカルテレビの出演から世界へデビューすることになりそうです。

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テレビの影響は

2016年11月29日 23時24分57秒 | Weblog
稔君はいっぱい話したはずなのに、たった5分の放送で物足りなさを感じてはいたけど、少しでも多くの人に伝わればいいと自分を納得させていました。


せっかく放送されたんだからこれを何とか活用できないか?
仲間と一緒に考えるようになるようです。


上手くいくといいですね。
みなさんも拡散よろしくお願いします。



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小説の下書きです(45)

2016年11月28日 23時27分25秒 | Weblog
取材を終えた稔は早速インターネットを開いてみんなに報告メッセージを書いた。
「みなさん、やっと取材が終わりました。緊張して何を話したか覚えていません(笑)きょうは疲れたのでもう寝ます。放送は3日後の夕方だそうです。何分放送されるかわからないけど録画しておきます。おやすみなさい」


そして数分後稔が電源を切ったあと仲間たちからコメントが書き込まれた。


「稔君ご苦労様、ゆっくり休んでね」「稔君やったね、放送が楽しみだね。お休み」「稔君の勇気に励まされるよ。ありがとう。ゆっくり休んでください」「みのるくん、おやすみ~♪」


翌日学校から帰った稔は宿題を済ませパソコンに向かった。
電源を入れて掲示板を見ると仲間以外にも多くの人たちのコメントが書かれていた。嬉しくなった稔はコメントを書いた。
「みなさん、こんにちは。たくさんのコメントありがとうございます。とっても嬉しいです」


放送当日の朝、稔はお母さんの声で目が覚めた。
「みのる~起きて、新聞のテレビ欄に載ってるよ『12歳の少年が国連で演説』って」「え~?」「まだ決まってないのにね」「なんだよ、?マークが付いてるじゃないか」「あらホント」


学校では稔のテレビ出演の話題で持ちきりです。
先生が「今日はみんなでしっかり見ようね」と言ってくれた。


ついに放送時間が訪れた。
稔は放送時間の5分前からDVDの録画を始めていた。仲間との約束で録画を忘れないように。
番組が始まった。稔の出番はすぐではなかった。県内のニュースや天気予報があって身近な話題のコーナーが始まった。コーナーのタイトルは「12歳の少年が国連で演説!?」新聞のテレビ欄と同じタイトルだった。
これが女性リポーターの精一杯の応援だったようです。


映像は家に入る前から始まって玄関に入ると母親に挨拶。「あ~恥ずかしい」とお母さんが顔を押さえながらテレビの前から台所へ逃げた。
映像は二階へ上がって稔の部屋へ、部屋の中を映し稔の紹介から本題に入った。


国連で何を演説するのか、演説することになったきっかけは何なのか、それをわかりやすく稔に質問するレポーターの印象がさわやかさを与えた。
そして、放送では世界平和の提案書がナレーションで紹介された。


終盤で稔の将来の夢などを聞いて終わった。
わずか5分の出来事だった。


「もう終わったの?」「うん」「二時間近く取材してたった5分なのね」「そんなもんでしょ?」「でもわかりやすかったわね」「うん」


稔の初テレビは大成功に終わった。
稔は安堵感と恥ずかしさと物足りなさを感じた。
この電波は地元しか届いていないことを。


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稔君がテレビに出る

2016年11月27日 23時13分30秒 | Weblog
やっとテレビの取材が終わり稔君はホッとしているようです。
二時間近い取材で言いたいことはすべて言ったつもりではあったけど緊張していたため言いたいことが伝わったかどうかが不安になっていました。


どのように編集されるのか気になりますが。
放送当日の新聞のテレビ番組欄には「12歳の少年が国連で演説!?」と書かれていました。


稔君の希望でもあった世間の反響は加速していくんでしょうか?

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小説の下書きです(44)

2016年11月26日 23時31分49秒 | Weblog
女性リポーターは国連で演説する「世界平和の提案書」の原稿を手に持って稔に質問をした。
「この提案書は素晴らしいことが書いてあるけど稔君が書いたの?」「いえ、僕じゃないです。インターネットで知り合った幸夫さんに書いてもらいました」「そう、ところで稔君はどうしてこういう話に興味があったの?」「それは~、借金がきっかけなんです」「借金?・・・誰の?」「僕じゃないですよ。国の借金です」


「国の借金からこんな話になるなんて不思議ね、ハハハハごめんなさいね。どうしてなんだろう?」「国の借金は僕たち国民が返さなきゃいけないって聞いたんです」「それで?」「僕は借りたことのない借金を返さなきゃいけないのが不思議でインターネットで大人の人に聞いてみたんです」「はい、それで?」「物々交換をやめなきゃいけないって」「え?」「僕も『え?』って思いましたよ、ハハハハ」「ですよね」


「お金は物々交換を便利にしただけだって。物々交換はいまでも続いているんだって」「そう言われるとそうよね」「でしょ?。だから世界中が家族のようにならなきゃいけないって」「どうして?」「家族は物々交換もお金のやり取りをしないでしょ?」「そう言われるとそうよね」「世界中の人たちが家族のようになればお金のやり取りもしないし世界平和も実現するんだって」「な~るほど。稔君のお話聞いていると学校の先生のお話を聞いているみたい。ハハハハ」「そうですか?ハハハハ」


「提案書を読んでみてお金のない世界の話が書いてあるけど稔君の言葉で聞くと説得力があったわ」「そうですか?」「稔君が国連で演説するって聞いたけど稔君なら大丈夫ね」「そうですか?」「稔君とお話している大人の人たちはどんな人たちなの?」「栄治さんと幸夫さんと美佐枝さんと素子さんです」「へ~、いろんな人たちがいるんですね」「はい、インターネットでお話しすると時々いろんな人が意見を書いてくれるので勉強になります」


「インターネットで遊ぶ人が多いのに稔君は素晴らしい社会勉強をしているのね。借金の話から世界平和の話になるまで稔君はどう思ったの?」「どう思ったかって?」「世界平和を望む人が多かったと思うの、どんな意見が多かったの?」「世界平和を望む人は多いのに実現しないと思っている人が多かったです」


「それでも稔君の仲間たちは世界平和が実現するって思っていたのね」「はい、実現しないと思っている人は実現しない理由ばかりを言っていたんです」「そうなの、私もその一人かもしれないわね。世界平和を望んでいるのに可能性を信じていない自分があるから」「僕は借金で苦しむのがイヤだから世界平和の実現をしたいんです」「それが一番の力ね」


二人の会話は趣味の話や宇宙の話で時間が過ぎていき・・・・


「そろそろ終わりになりますが、稔君が国連で演説できるように応援してるね。今回は本当にありがとうございました」「ありがとうございました」


取材班は後片付けをしながら「3日後の夕方ニュースで流しますから見てね」と言って家族に挨拶して帰って行った。


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稔君は何を語る?

2016年11月25日 23時28分50秒 | Weblog
テレビの取材が始まりました。
限られた時間内で言いたいことが全部話せるのか?
女性レポーターが稔君に聞きたいことは何なのか?


世界平和に興味を持ったのか?
お金のない世界に興味を持ったのか?
12歳の少年が国連で演説することに興味を持ったのか?


何はともあれ
テレビが放映されれば何かが起きる。
世の中の人は「何かが起きる」ことに期待するようです。

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小説の下書きです(43)

2016年11月24日 23時40分07秒 | Weblog
稔は学校へ行くとさっそく友達に取材OKの話をした。そして担任の先生にも報告すると「良かったな~、頑張れよ。応援してるからな」と言ってくれた。


翌日テレビ局から稔の自宅へ電話がかかった。
「テレビ局のものですが、希望さんのお宅ですか?」「はい」「稔君のお母さんですか?」「はい、そうです」「取材の承諾をしていただいてありがとうございます。3日後の夕方7時から二時間伺いたいのですがご都合はよろしいでしょうか?」「はい、いいですよ」「でわ、よろしくお願いします」「こちらこそよろしくお願いします」テレビ局の取材日時が決まった。


その日の夕方学校から帰った稔はお母さんから「テレビ局の人から電話があって、3日後の夕方7時から二時間取材に来るってよ。部屋の掃除をしておいてね」と言われ「うん。わかった」と自分の部屋に行った。


稔は部屋に入ったとたんパソコンの電源を入れた。
「どうしよう。どうしよう」とつぶやきながら。
いつもの掲示板を開いて「みなさん、ついに取材の日にちが決まりました。3日後の夜です。何を話していいのかわかりませんあせってます」と書き込んだが誰もコメントを書いてくれなかった。


その夜パソコンを覗いてみるとみんながコメントを入れていた。


「稔君よかったね、あせらなくても大丈夫だよ」「ついにやってきたね。思っていること話せば良いよ」「大丈夫よ。ここで話すように話せば良いのよ」「カメラに向かって話しちゃダメよ。質問した人の目を見ながら話してね」「みなさん、ありがとうございます」


そして3日後その日が来た。
「こんばんは。テレビ局のものですが」「は~い」
稔のお母さんが玄関に迎えに出た。お母さんは昼間のうちに美容院で髪のセットとメイクをしっかりしていた。


「こんばんは。きょうはよろしくお願いします」男性カメラマンと女性レポーターの二人が玄関の前に立っていた。
「こちらこそよろしく、どうぞこちらへ」と二階の稔の部屋に案内した。


「稔君こんばんは」「あ!はい、こんばんは」「よろしくお願いしますね」「はい、お願いします」稔は緊張して深呼吸をした。
「稔君は星が好きなの?」「はい」レポーターは稔の緊張をとぎほぐすように部屋の写真を見て言った。


「僕は宇宙が好きで天体写真なんか飾るのが好きなんです」「そう、いいわね~」「これがプレアデス星団でこちらがアンドロメダ星雲です。そしてこっちがオリオン大星雲です」「まあ、きれいな色ね」


レポーターはカメラの準備が済み、稔の緊張もほぐれたところで稔の前にマイクを差し出して「ちょっとテストするからお話してくれる?」「はい」「マイクの音量を確かめないとね。きょうは二人だけだから大変なの」と笑って穏やかな雰囲気になった。


「それでは稔君に質問しますね」「はい」
取材が始まった。


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テレビ局が取材に来る

2016年11月23日 23時32分46秒 | Weblog
ついに稔君がローカルとはいえテレビの取材を受けることになりました。
何を質問されて何を応えるのか?


稔君にとっては自分の人生の未来をより良いものにしたいだけだったのに、周りの大人たちまで巻き込むことになってしまいました。


何がどうなっていくのか?
稔君は今やるべきことだけを精一杯することしかできません。
結果のことを気にしないで頑張ってる姿が大人たちの心を変えているんでしょうね。

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小説の下書きです(42)

2016年11月22日 23時16分15秒 | Weblog
翌日、幸夫が各政党とテレビ局のブログを探し出し一覧表を作って提示した。
「幸夫さんご苦労様です。ありがとうございます」「稔君、こんにちは。各政党とテレビ局への提案投稿は僕と栄治君と素子さんと美佐枝さんの4人でやるから稔君はこの一覧表にない所を探してくれないか?」「はい、わかりました」


その日はこれからの行動を確認しあった。
いまの政治家が興味を持ってくれるのか?
政治家は理想を語るが理想を実現する気はない。
それは立候補するときの政見がいつまでも実現しないことで実証されているからである。
それは参加者みんなが理解していることではあったが、やれることは何でもやってみることに異論は無かった。


テレビ局へ提案投稿するとブログのアクセス数が異常に増えていることがあった。あきらかに関係者が訪問して確認していることがわかった。
各政党への提案投稿は相変わらず「ご提案ありがとうございます。参考にさせていただきます」などお決まりの返事で対処していた。


「皆さん、その後の反応はどうですか?」素子がコメントを入れた。
しばらくして栄治が「応援していますよってけっこうコメントがありましたよ」「それは良かったですね。私のブログでも応援メッセージがありましたよ。ほかの人たちのところも支援者が多いといいですね」「楽しみです」


しばらくして稔が「学校でこんな話がありました。それは友達のお父さんがテレビ局で働いているんですけどね、テレビ局で話題になって僕を取材したいって言うことになりました。どうしたらいいですか?」栄治がビックリして「それはまたとないチャンスじゃないか」素子は「稔君、良い話だけどご両親に相談してから返事したほうがいいですよ」と返事を書いた。


「やっぱりそうですよね。お父さんとお母さんに言ってから決めます」
稔は父親が単身赴任で県外にいるのでいつも相談事はメールでやり取りをしていた。
さっそく事態の経緯を書いてメール送信して返事を待った。


しばらくして父親から返事が届いた。
「元気そうで何よりです。大体のことはわかったよ。お父さんは稔君がこんなに真剣に取り組んでいることが嬉しいよ。お父さんは大賛成だよ。お母さんにも了解をもらわなきゃいけないよ。取材する人が家に来るかもしれないからね。それから『お父さんは大賛成』と言っておいてね」
稔は「ありがとう」と返事メールを送った。


母親にも了解をもらってから稔はインターネットの仲間たちに報告した。
「みなさん、お父さんとお母さんに了解をもらいました。明日学校で友達にOKの返事をします」


ローカルのテレビ番組とはいえ、多くの人に知ってもらえるきっかけになる可能性が出てきた。

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拡散の効果に期待

2016年11月21日 23時34分13秒 | Weblog
学校の友達もインターネットの仲間も積極的に拡散を始めました。
世界情勢や国内問題を世間ではどのくらい危機感を感じているのか?


子供たちは毎日が楽しければ良かった。
大人たちはいくら頑張っても世の中は変わらないと諦めていた。
そんな中でやるだけやってみようと決心しました。


拡散はどのくらい効果があるのか?
世間はどのくらい賛同してくれるのか?
政治家やマスコミは取り上げてくれるのか?


みんなは可能性を信じて行動を起こし始めました。

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小説の下書きです(41)

2016年11月20日 23時35分00秒 | Weblog
「そこで、みんなにお願いがあるんだ。インターネットを使って世界平和の提案書を拡散してもらいたいんだよ」「どうすれば良いんですか?」「スマホでもパソコンでも良いから提案書を見てもらえるように働きかけるんだよ。そして『僕たちの仲間が国連で演説できるように協力してください』ってね」「なんか難しいことでもするんじゃないかって思っていたけど、こんなことなら簡単だから誰もが出来ると思います」


教室の仲間たちは稔の提案に賛同して協力をしてくれることになった。
稔は帰宅するとさっそくインターネットを開いて仲間に報告文章を書き込んだ。


「みなさん、学校でクラス全員がインターネットで世界平和の提案書を拡散してくれることになりました」書き込んだあとしばらく待っていたが誰も書き込みが無かったので電源を切って宿題を済ませることにした。


数時間後インターネットでは素子と美佐枝が会話を始めていた。


「稔君ご苦労様。朗報をありがとう」「稔君が学校で活躍しているみたいですね」「そうね、提案書の拡散は私たちもやっているけど学校の仲間たちも参加してくれれば広がりは早いですね」


そして幸夫も栄治も会話に加わった。


「稔君やったじゃないか」「提案書の内容も良かったんじゃないですか?」「そうかな~?」「そうですとも、あの内容だったら私も取り上げてもらえると思いましたよ」「ところで、稔君はどうしているんだろうね」「勉強もあるし大変でしょうね」「私たちも拡散以外に何か出来ることは無いかしら?」「幸夫さんが以前いろんな所に提案したことがあるって言われましたよね」「循環型システムの提案とか各政党やテレビ局に出したけどね」


「世界平和の提案書も出したらどうでしょう?」「みんなで出したら取り上げてもらえるかもしれませんね」「それぞれ分担して提案書を出しましょうよ」「そうですね、テレビ局と各政党、それに国連関係や世界平和を訴えている団体とかのホームページを探して一覧表にしてみましょうか?」「まずそれからですね」「こんにちは」「あら、稔さんこんにちは」


稔が参加した。
「次の作戦会議ですか?」「そうだよ、稔君が学校で頑張ってるから僕たち大人も頑張らなくっちゃね」「ありがとうございます。学校では先生が教育委員会へ提案するとかクラス全員がインターネットで拡散しようということになりました」「すごい成果だよね。だからこそ僕たちも頑張らないといけないよね」


世界平和の提案書が拡散され、政治家やテレビ局などに提案投稿されることになりました。


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世界平和の拡散開始

2016年11月19日 23時35分50秒 | Weblog
学校の仲間は世界平和を実現するのは自分たちのためだと確信したようです。
国連で稔君が演説できるのか?


舞台は学校から稔君の部屋に移ります。
インターネットの世界へ。
あらゆる可能性を信じて出来ることを考えていきます。


インターネットが大きな力を発揮しそうな予感がします。


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小説の下書きです(40)

2016年11月18日 23時42分44秒 | Weblog
先生は生徒たちに言いたかったことはまだあったようです。
「君たちにもう一つこれから連想してもらいたいことがあるんだ。それはね、いじめの問題なんだ」「いじめの問題と関係あるんですか?」「この文章を考えて欲しいんだよ『自分を大切にしたいのなら周りの人を大切にすること。周りの人を大切にすると周りの人は自分を大切にしてくれる』」


「いじめることは人を大切にしないからですか?」「そうだね、さっき『愛』の話があったよね。嫌いな人は愛せないって。愛は大切にする心とも言ったけど。『敵を作らない』ということを言いたかったんです。これは稔君の意見を参考にしました」


「敵を作らないほうが良いって、どういうことですか?」「それはね、敵を作るとやっつけたくなるんだよ」「味方は大切にするけど敵は大切にしないってことですよね」「そうなんだよ。きらいな人でも敵ではなかったらいじめたりすることはないんだよ」「そっか~!」「世界でも敵がいなかったら戦争だって起きないだろ?」


生徒たちは世界平和の話からいじめの話に納得がいった。


「稔君はインターネットで大人の人たちとほかにどんな話をしたんだい?」「世界平和は戦争をしないことだけど、敵を作らないためには家族のように必要としあう関係が良いって言うことでした。人様に迷惑をかけてはいけないことも大切だけど人が喜ぶことをしようというのも大切だって」


「稔君が言ったように学校では人に迷惑をかけてはいけないって教えるけど人が喜ぶことをしようと積極的に教えなかった気もするよ。これは教育委員会にも提言しようと思う。そこでみんなに提案なんだけどね、稔君を国連へ行かせようと思うんだ」
「え~!」生徒全員がビックリして驚きの声をあげた。この世界平和の提案書は稔君の大人の友だちが作ってくれたものだけどね、稔君が国連で発表するために作ったそうなんだ」


またまた生徒たちは驚いた。
子供が国連へ行くなんて、誰も思ってもいないことだったからである。


「君たちの未来のためにも世界平和を実現したいし、僕たちの仲間が国連で演説をする姿を見たいじゃないか」「はい!賛成で~す」教室は歓声と拍手で満たされた。

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自分と他人の関係

2016年11月17日 23時39分29秒 | Weblog
自分が良くなるための努力は素晴らしい。
だからといって他人を犠牲にしてはいけない。


世界平和を考えたときも同じことが起きて
他を犠牲にすることが世界平和を妨げる。
それを先生は言いたかったようです。


この話題から学校での問題の一つが解決出来るのではないか?
稔君の提案も授業を盛り上げるかもしれません。

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小説の下書きです(39)

2016年11月16日 23時30分48秒 | Weblog
次の特別活動の授業では先生があらかじめプリントを生徒全員の机に配っていた。そのプリントには生徒たちに考えて欲しい内容が書かれていた。

「このあいだ、みんなの意見を聞いてとても参考になりました。ありがとう。きょうは先生とみんなが一緒に考えて欲しいことを書いてプリントにしました。これはみんなの意見と稔君からもらった提案書を参考に書いたものです。一度先生が読むから一緒に目を通してください」


~~~~~~~


世界平和はなぜ実現しないのか?
それは大きな錯覚から来ているのかもしれない。


自愛や愛国心。
自分が第一 自国が第一
それは
自分さえ良ければ良い
自国さえ良ければ良い


愛の勘違いだったのかもしれない。
愛はすべてを大切にする心。


自分を大切にしたいのなら周りの人を大切にすること。
周りの人を大切にすると周りの人は自分を大切にしてくれる。


自国を大切にしたいのなら他国を大切にすること。
他国を大切にすると他国は自国を大切にしてくれる。


お金の要る経済活動は自分や自国を最優先に考えてしまう。
自分が幸せにならないと周りの人を幸せにしてあげることが出来ない。
できれば世界中が一緒に幸せになったほうが良いんじゃないか。


~~~~~~~


「ざっと読んだけどわからないところはありますか?」
「大きな錯覚って何ですか?」「たとえば自愛と愛国心で言うと・・・ところで『愛』ってわかるよね?」「え~っと、好きってことですか?」「それもあるけど、大切にする心なんだよ」「へ~」「続けるよ、自愛は自分を大切にする、愛国心は自分の住んでいる国を大切にする。ここまでわかるね?」「はい」


「自分を大切にするために他人を犠牲にしたり自分が住んでいる国を大切にするために他国を利用して自分の国の利益ばかりを追求する。ここまでわかりますか?」「はい、なんとなくわかります。このあいだテレビでTPPのニュースを見ていたとき父さんが『日本が損をしないように交渉してるのか?』って言ってました」「これも愛国心からくるんだろうね」


「これのどこが大きな錯覚なんですか?」「では、続きを読むよ。自分さえ良ければ良い、自国さえ良ければ良いという所です」「自分さえって考えている人は少ないと思いますよ」「では、貯金を考えてみるよ。みんなは貯金をしていますか?」「お年玉はまだ少し残ってます」彼の言葉で大爆笑を誘った。

「世界中に貧困や飢餓があるのは知っているよね」「はい。授業で習いました」「貧困や飢餓の人たちから見たらどうだろう?」「でも、貯金していないと困ることになるよってお母さんに言われたよ」「そうだよね。これは当たり前のことだよね。自分さえ良ければ良いって思っていないのにお金が無くて生きることさえ出来ない人たちから見たら?」「貯金するお金があるなら分けてくださいって言うでしょうね」


「そこなんだよ。提案書を読んでみてみんなにも考えて欲しかったことなんだよ」「自分が良くなるために誰かを犠牲にしてはいけないってことですか?」「そうなんだよ」


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