昨日は、三菱UFJ投信さん主催の意見交換会がありました。
三菱UFJ投信さんがeMAXIS(イーマクシス)シリーズを使ったある企画について、率直に意見を出してください、ということだったのですが…、
会場に到着すると、マネー誌や金融専門誌などのメディア、投信評価会社、ネット証券、ファイナンシャルプランナー、投信ブロガーさんなど、そうそうたるメンバーが参加されていました。
最初に、後藤俊夫社長からのご挨拶。
・eMAXISシリーズは
①明確なコンセプトをもとう(→幅広い品揃えの廉価な商品を提供)
②投資家とのコミュニケーションを取る(→HPの見直し、ゴメスからNo1の評価、ブロガーミーティング、次に出す商品を投資家によるアンケートで決定など)を心がけた。
・2012年現在、シリーズ合計で残高は450億円。右肩上がりに増えている
(注;残高が多いのは新興国株式161億円、先進国株式86億円。逆にバランス型は波乗り3億円、8資産均等6億円と少ない)
・これからも投資家目線の商品提供を心掛けたい
大手運用会社のトップが、こうして投信に関わる人たちに直接語りかけるのは大変珍しいことだと思います(後藤社長、ご挨拶だけでなく、その後の意見交換会にもずっと参加されて、時には質問も投げかけてらっしゃいました)。
その後、担当の方から「eMAXIS これまでの取り組みと今後の展開」についての説明があり、その後ディスカッションに。企画についてだけでなく、「なぜ日本に投資が根づかないのか?」といった議論も行われ、
・作り手の顔が見えない
・もっと投資についてポジティブな面を伝えられないか
・いきなりアセット・アロケーションはむずかしい。生活資金、使うお金、残ったお金を投資に回すといったあたりから説明が必要
・投信は制度を活用(DC、日本版ISA)した普及を考えるべき
・今は少額から積立投資できる。化粧品の試供品のようにまずはお試しをしてもらいたい
等など、幅広い意見がでました。
具体的な企画については、今回の意見も踏まえて後日正式に発表されるようです。決まりましたらお知らせしたいと思います。
投信の場合、(直販を除いて)販売会社を通して投信を購入するため、どうしても、受益者(投資家)にとっては作り手(運用会社)が、作り手にとっては投資家がみえないという状況があります。いろいろ制約はあるとは思いますが、「作り手がみえる」「(投資した)お金の行き先がわかる」ような工夫って、もっとできるのではないかと思うのです。今回のように受益者、運用会社、そして販売会社がみんなで知恵を出し合えば、ヒントが見つかるかもしれません。それぞれの立場から「いい商品を育てていこう」という意識を持つことが大切なのだと改めて感じた意見交換会でした。