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ファイナンシャル・ジャーナリスト 竹川美奈子のブログ。
お金に関する情報や日頃感じたことを発信していきます。

約4割の企業がDCの継続教育を実施せず

2011-02-24 17:09:33 | リンク
こちらのコラム「現実になりつつある年金倒産」を読むと、投資教育の必要性をひしひしと感じる内容となっています。

「加入者は2010年9月末の時点で360万人と増え続ける一方で、導入企業の52.2%が投資の継続教育を行っていない。さらに、行っているところでも投資教育は形式だけ。90%を超える企業が投資教育の予算化をしていないのだ」

2010年12月に企業年金連合会が発表した「第3回確定拠出年金制度に関する実態調査調査結果」でも、
「継続教育実施率は44.7%。一方で約4割の企業が継続教育未実施であることは問題」(28P)と指摘されています。

このほかも気になる調査結果がたくさんあります。例えば、

●残高ベースで、約6割が元本確保型(預金や保険商品)を選択。

●「DC導入時期と運用状況の変化の関係(投資信託比率)」をみると、
-DC制度を導入した時期の株式市場の水準・動向と加入者の投資比率には強い関係
(→つまり、制度導入時に相場が良い場合は投信を選ぶ比率が高く、相場が悪い時には投信を選択する比率が低いというように、まさに相場に引っ張られている)
-市場が下落基調にある時期(特に2003年4月前後、2007年夏以降)にDCをスタートした企業は投資比率が低い傾向

●運用無指図である加入者の掛金等が自動的に買い付けられる運用商品(デフォルト商品)の設定割合は約56%
-デフォルト商品の97.4%は元本確保型商品(預貯金63.5%、保険商品33 9%)


こうした状況をみると、継続教育の必要性を感じますね・・。
誰が担うのか、お金はだれが出すのかといった課題はありますが、このままでは非常に不安です。

また、国会の空転していて、マッチング拠出は宙に浮いたままですし、持ち運びが自由といいつつ、現状では移管が面倒といった問題もあります。
そろそろ前向きな議論をしないと、ですね!