ひねもすのたりにて

阿蘇に過ごす日々は良きかな。
旅の空の下にて過ごす日々もまた良きかな。

熊本震災 阿蘇の我が家と私の状況

2016年04月23日 | 日記(?)
昨日の夕方以降余震が収まっているので、今の状況をアップします。

14日からの前震、16日の本震、18日のもっとも強い余震。
これらを経て、阿蘇地方は大きな被害を受けています。

阿蘇郡市でもっとも被害が大きいのは、阿蘇郡西原村で、それも地域によって被害の差が大きいです。
西原村は、益城町に隣接していて、県内で一番被害が大きかった益城町の隣村でしたので、
大きな被害に見舞われたのだと思います。

私は、所用で18日昼頃、菊池郡大津町から西原村の上を通るグリーンロードで、
南阿蘇村久木野、白水の両地区を見ながら高森町に入りましたが、
これらの地区の被害は瓦屋根を見ても、西原村に比べると小規模な被害と思われました。

高森町からは、国道265号線を通って、阿蘇市一の宮町に着きました。
一宮町も町中を通らずに阿蘇山寄りの道を通って国道57号線に出ました。

一宮町は阿蘇神社の崩壊の映像が繰り返し流されたので、
非常な被害を被っているかと思いましたが、
一般家屋の屋根で瓦がずれたり、落ちたりしている家はもちろんありましたが、
ごくわずかと言っていいかと思います。

内牧の自宅に到着する直前に地盤の沈降があったところを臨時的に修復していました。
ここは、南北に断層があったようで、家や空き地を通って、50メーターほどの長さで異変があっていました。
空き地には、幅5センチくらいの地面の割れ目が10メートルほど走っていて、
地震の威力の凄まじい様子を見ることができます。
家から直線距離で僅か30メートル程度の場所です。

近所で瓦が落ちたのは、隣の家1軒だけのようでした。
阿蘇市では阿蘇神社の関係で一宮町の被害が最大ではないかと案じられているようですが、
実際に地面の隆起や沈降、家屋の損壊等の被害が大きいのは、
県道149号線沿いの狩尾地区や尾ヶ石方面ではないかと思われます。

ラピュタの道で有名になったミルクロードから県道149号線への道も今は通行止めです。
ミルクロードは今朝全線開通になったという案内がありましたが、
そこから149号線に抜けるには阿蘇外輪山の上を通る必要があります。
その外輪山が到るところで大きな崩落や、山肌に亀裂が入っているのです。

現在道路は、熊本方面からは大津町からミルクロードに入り、
二重の峠で右折すると大分方面に行く国道57号線に出ます。
内牧には、57号線に出て、次の信号を左折して踏切をわたり、200メートルほどを右折して広域農道で行けます。
一宮町や大分方面にはそのまま57号線を行けば、通行止めの区間はありません。

二重の峠を真っ直ぐ行くと小国方面に行くことができます。
今のところそこから先は、日田市との県境で通行止めがあっていますが、
状況は刻々と変わるでしょう。

電気は通電していますが、阿蘇方面への高圧線の電鉄塔がいくつか倒れて修復中です。
そのため、関西電力や中部電力、中国電力などの高圧発電機がたくさん来て発電され、
そのおかげで各家庭に電気が来ているという状況です。ありがたいです。

断水は各地区で継続されていますが、一の宮地区はだいたい解消されているようです。
内牧地区も我が家の近辺はまだ出ません。
地盤の沈降や隆起の様子を見ると、地中の吸水管に異常があっている箇所がかなりあるのではないでしょうか。
水は50メートル手前までは、水圧は半分くらいだが出ているそうで、
やはり近所の地盤沈降の影響なのでしょう。

水の補給は自衛隊の給水所でまかなっています。
阿蘇は水が豊かなところなので、結構自噴している場所があります。
そこから水を汲んできている人も多くいます。
知人から電話があって、家に水は自噴しているから汲みに来ませんかという誘いもありました。

水洗トイレは使用した紙は東南アジア方式で、流さずに袋に入れてゴミとして出します。
小用は3人ほど用を足してから流し、大便は仕方ないので普通通りに流します。
しかし、水洗トイレの水がこんなに大量に必要とは予想外でした。
2リッターペットボトルが5本軽く入ります。
次回は節水便器に変えようと思った次第です。

風呂はさすがに入れないですが、これも阿蘇は温泉地。
数カ所の温泉が利用できます。
しかし、内牧温泉でも銭湯を始め旅館でも温泉が出なくなったところがあるそうで、
これはあくまでも噂ですので、信憑性を確認したのは2カ所くらいです。

付近では奥さんの教え子の家の付近の沈降がもっとも酷く、家が片側で30センチ以上浮き上がり、
新築2年目ですが、もう建て替えるしかないという惨状です。
その家の前を通っている市道は1メートルほど沈降していて、通行禁止になっています。

揺れは昨夕の7時前から強いのはなくなっています。
午前5時前に少し揺れましたが、地震情報が出るほどの揺れではなかったのでしょう。
気象庁からの地震情報の発表はありませんでした。
ただ国道の道路は行き来が激しくなってきた影響か、亀裂は若干大きくなっています。
傷んでいるところの補修をやっていますが、なかなか追いつかないようです。
約16時間以上余震がないのは、いい兆候なのか、
それとも嵐の前の静けさなのか、揺られ続ける被災地の人間は誰もが疑心暗気になっているのです。

食べどころの情報を一、二。

国道212号線の内牧から阿蘇駅方面に行くと、国道57号線と交わる三叉路がある。
その500メートル手前右手に「梅くら」という洒落た料理店(食堂)があります。
自噴している水も無料提供しているが、現在昼のみ営業中です。
弁当とランチを500円で提供されていて、
これで500円でいいんですかと言うくらいの内容です。
利益無視のボランティア的な営業といっていいでしょう。
味はもともと保証付きで、なかなか暖かい食事が摂れない人には本当にありがたいことです。

他には同じ212号線沿いの内牧に「パチンコナポレオン」があり、
そこの付属食堂「ナポレオン」も営業しているようです。
ほかの内牧の食堂は、かの有名な「いまきん食堂」をはじめ、水の確保の関係か、
休業中の店がほとんどのようですが、確認はできていません。

店舗状況では、
ドラッグストアーの「コスモス内牧店」は23日現在は営業中。昨日は閉店していました。
「すーぱーみやはら」は震災直後から営業。地元スーパーの底力です。
「ダイレックス内牧店」は今日も閉店です。
熊本方面と大分方面の道路は確保されているので、物資の補給は十分確保されるでしょう。

未だに余震がなくいささか不気味でさえあります。
ひたすら余震がなくなり、収束するのを願うのは、
余震の心配がなくならない限り、本当の復興には取りかかれないからです。
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