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ひねもすのたりにて

阿蘇に過ごす日々は良きかな。
旅の空の下にて過ごす日々もまた良きかな。

今年の高菜

2011年04月08日 | 日記(?)
今年は異常に寒い日が続き、つい最近まで阿蘇では最低気温が零下だった。
3日前から暖かくなり、一気に桜が開花し始め、今日は既に八分咲きというところ。
 
そういう気候のせいか、今年の高菜は非常に生育が悪く、
やっと昨日で高菜折りが終わり、高菜の漬け込みが終わった。
いつもなら、3月20日前後が高菜の収穫時期で、2週間以上の遅れだった。
その上にいつもより茎の伸びが悪く、漬物としてはあまりよくない。

阿蘇の厳しい冬を越してこその美味い高菜なのだが。
 
しかし阿蘇高菜は今の季節にしか味わうことができない旬の味。
4斗樽で2樽と2斗樽1樽を漬けたので、4斗一つは1年中食べられるように漬け直し、
後は青菜の漬物の状態で友人知人に送ろうと思っている。
青菜の漬物も、3~4日後に、塩と胡椒を振って漬け直し、3日ほどしてから送られるようになる。
一概に高菜漬けと言っても結構手間暇かかるのだ。
 
特に一年間保たせようとすると、漬け直しの塩加減も難しく、
梅雨の時期までは、漬けた桶の表面に出る漬け汁を毎日掬っては捨て、
重しや表面の灰汁をスポンジできれいに拭き取るのだ。
そうやって初めて一年間高菜を食べることができる。
 
そうはいっても高菜の旬はやはり春で、阿蘇で言う青高菜こそが高菜の真骨頂である。
ただ青高菜の時期は長くても2週間、それを過ぎると色が変わり始める。
色が変わり始めると、独特の風味がなくなって、特徴が失われる。
 
さて、今年の高菜はうまく漬かるのか。

凌霄花

2010年07月16日 | 日記(?)
居間の窓の外にノウゼンカズラの花が咲き始めた。
漢字では、凌霄花(りょうしょうか)と書くそうだ。
花を始め、植物というのは確実に季節を捕まえている。
いつも今頃、そろそろT氏との夏の旅行に行く頃かな、と教えてくれる。


 凌霄花の花言葉は、
 「栄光」「華のある人生」「豊富な愛情」「愛らしい」「女性らしい」等々
 一つの花に、こんなに意味があっていいのだろうかと思ってしまうが。

元々は、何処かからもらったものを食堂の外に植えていて、
枝分けをしたものが居間の外にあり、これもかなりの木に成長している。
この花は、椿のように花全体がボトッという感じで落ちる。
桜などのように、花びらが散るという、風情のある散り方ではない。

だが、芯の方がオレンジで、外の方は紅が強くなっている花の色は、
愛らしくもあり、華やかでもあり、花言葉もさもありなんというところか。

中国原産で、先ほど木という表現をしたが、正確には蔓である。
居間の外のフェンスの網に複雑に絡みついて花を咲かせる。
夏は葉も茂り、花を咲かせ、冬には葉も落ちて日光を遮らない。
なかなか有用な植物なのだ。

そろそろ梅雨も上がる。
中国麗江は、天気予報では雨のようだが、
待ってろよ、晴れ男が行くからな~。

W杯決勝

2010年07月09日 | 日記(?)
売れっ子になったサッカー日本代表メンバーのテレビ出演も一段落し、
W杯の決勝国が決まった。
ベスト8の時点での私の予想では、ブラジルとドイツだったが、
オランダとスペインは予想外だった。

オランダ戦のブラジルは、それまでのブラジルとはとても思えない戦いだった。
ロビーニョの先制ゴールまではさすがと思わせたものの、
特に後半、オウンゴール(正式にはスナイデルのゴールらしいが)以降、
ロッペンに対するDFの非常に悪質なファールや、
ロッペンに歯をむき出しにしてくってかかるロビーニョの形相を見て、
ブラジルのサッカーにすっかり失望してしまった。

ロビーニョは切れも抜群で、持ち前のテクニックを存分に発揮していたのに、
メンタル面で自分を追い込んだように思える。
彼には少しあざとい部分を感じていて、それがいい方向に行くときはいいが、
この試合ではマイナスに働いたように思う。

彼らは何をそんなに焦っていたのだろう。
どうして自分たちのサッカーができなかったのだろう。
いや、そうさせなかったオランダを褒めるべきなのかも知れない。

一方、攻撃に移ったときのスピードと迫力で、アルゼンチンをも圧倒したドイツは、
スペインの前に、そのどちらをも封じられ、
今大会のドイツらしさを出せずに散った。
これには、ミューラーのイエローカード累積による欠場が大きかったように思う。

同様に、ウルグアイのFWスアレスのオランダ戦欠場も非常に残念だった。
フォルラン一人ではあれが精一杯の戦いだったろう。
日本と同じような戦術ではあったが、
残念ながら、日本にはフォルランとスアレスがいなかった。
その意味では、日本がベスト16まで行ったのは僥倖に近い。

どちらが勝ってもW杯初優勝だそうだが、
とてもそうは思えない顔合わせは、予想とは別の意味で興味をかき立てられる。

日本代表はいかに -最終回-

2010年07月02日 | 日記(?)
日本代表が帰国して、記者会見があった。
指揮官自信満々にのたまわった。
「日本人の良さを生かした。接近、展開、連続ということ、運動量で負けないという基本的なことを忠実にやれた。」
接近、展開、連続という言葉を生んだ、ラグビー界の故大西鐵之祐氏が生きていたら、
この発言にどんな反応をするのだろう。

もともとこのキーワードは、どちらかというと守備から攻撃に向かう際に使われるはずだったのではないか。
ひたすら守備に回る中で、接近、展開、連続ができたというのはどういうことなのだろう。
最後のパラグアイ戦を見ても、そういう場面が見られたと、強いてあげるなら1,2回。
あとは、ただロングボールでクリアーするという、芸のない試合。

この試合では、各選手の疲労感が随所に見られた。
闘利王はもともとロングフィードが好きな選手だが、蹴ったボールのことごとくが相手選手に渡り、
そこから相手の攻撃が始まるという有様。
駒野も精彩を欠き、日本の右サイドは、何度も相手の攻撃の起点となった。
全体に選手に疲労感が漂う感じは否めなかった。

それでも、指揮官が先発選手を入れ替えることはないだろうと予想した通り、
代わり映えのしない選手起用と戦術にしがみつき、
ほとんど攻撃の糸口をつかめないままに試合は終わった。
はっきり言って、全く面白味のない凡試合。
日本代表の試合でなかったなら、最後まで見ることはなかっただろう。

およそ2年間、この指揮官の理論のもと、努力を重ねてきた控え選手の中には、
世界の現実を突きつけられて心変わりした指揮官に、一顧だにされず、
一度も出場機会のないままに南アフリカを去る選手もいた。
控え選手も一体となってベスト8を目指した戦いができたと、本当に言えるか。
2年間をフイにした選手の気持ちを本当に理解できると言えるのか。

「感動をありがとう。」とメディアは持て囃す。
ちょっと待てよ。大会前にあれほど指揮官をパッシングしたのはおまえ達ではなかったか。
調子よすぎはしないか。
結果だけで、そんなに浮かれていていいのか。
あの試合内容で皆満足したというのか。勘弁してよ、というのが正直な気持ちだ。

単純なサッカーファンとしては、やはり面白い試合が見たい。
そういう試合を日本代表にしてもらいたい。
若い世代にどんどん海外に行って活躍して日本サッカーを活性化してもらいたい。
こんなにも指揮官に期待できないのなら、そう願うしかない。

日本代表はいかに -4-

2010年06月30日 | 日記(?)
ついに散った。
PK戦は、いわばおまけで、運次第の部分が大きい。
日本とパラグアイは互角に戦ったということだろう。
選手たちの健闘を心から讃えたい。

次回のW杯は、今回中心となった若手が一番充実する時を迎える。
彼らとそれに続く世代がどれだけスキルアップができるか、
世界における日本サッカーの立ち位置をはっきりと認識した上で、
今回のW杯を糧にして、世界における日本の戦い方を、
次の4年間にいかに磨くことができる指揮官を選ぶことができるか、
日本サッカーの命運はそこにかかっている。

今回の日本代表では、大久保と阿部に拍手を送りたい。
他の選手はもちろん大いに活躍したが、それなりの評価を得た上での活躍だった。
しかしこの2人は、戦前の評価はあまり高くなかったが、
大久保は攻守にわたり献身的な働きをし、目立ちはしなかったがリーグ突破の立役者となった。
オシムの言う、水を運ぶ役の選手として存分な活躍だった。
オランダのカイトを思わせる働きで、こういう選手がいるチームは強いということを改めて知らしめたように思う。

阿部は、本番前までは出番がないと思われたが、
守備的布陣に戦術転換した指揮官の心変わりによって起用され、
ボランチやセンターバックの経験を遺憾なく発揮し、
全ての試合で危機を一歩手前で阻止する場面が多々あった。
彼も目立たない位置にいたが、守備の重要性を認識させる働きだった。

他の試合では、やはりブラジルは圧倒的に強い。
何処に穴を見つけたらいいのか、戸惑うほどにバランスがいい。
もしあるとしたら、アルゼンチンのメッシの個人技か。

イングランドは審判の誤審に泣いた。
せめてゴールかそうでないかは、写真判定を導入したがいい。
選手たちはそのために4年間という長い月日をひたすら努力してきたのだ。
オフサイドやファールに誤審はあっても仕方ないが、ゴールかどうかは別問題だ。
それでも、やはりドイツが勝っただろう。
ルーニーの不調はあったにしても、カウンターに入ったときのドイツの迫力は、
もしブラジルを止めるヨーロッパのチームがあるとするなら、ドイツだろうと思わせた。

オランダはロッペンの復調で本来のチームに戻ったが、
優勝となると?が。いまいちインパクにかけるように思える。
スペインの華やかさは素晴らしいが、より現実的なチームには脆そうな印象を受ける。

今回面白いのはなんといってもアルゼンチン。
メッシを中心とした攻撃は多彩で、スペインに勝るとも劣らない。
戦術よりも、インタビューの方が面白いマラドーナの、
それでも選手掌握術の巧みさが、チームを一体化して快進撃を生んでいるように見える。

ベスト8が出揃い、これからがもっとも面白い試合が続く。
その中に日本代表がいないのは寂しいが、今の実力ではここまでか。
ただ、次の大会に大いなる遺産を残したことは間違いない。
この遺産を受け継ぎ、次のステップに進めるかどうか、
協会幹部の姿勢が問われるW杯だった。