かつて世界の警察と言われた米国の政治的・経済的そして軍事的な優位性は過去の出来事となりました。米国が「世界の警察」と言われた時代は、世界の地域紛争抑止や解決に少なからず米国の力が及んだものです。冷戦が終結したもの米国を中心とした西側諸国によるソ連への働きかけが功を奏したものと思われます。しかし、政治体制は変わらぬものの経済が資本主義へ移行してからはかつての東側とも言える超大国も経済力を伸ばすようになり、第2次大戦戦勝国中心の国連組織も機能しなくなりました。
マレーシアのマハティール元首相のアセアンにおける演説内容を読みましたが、世界の戦争を防止するには、第2次大戦の戦勝国中心で拒否権を持つ常任理事国が設立した現在の国連改革がもっとも重要だと考えます。つまり、現在の常任理事国の拒否権を国連総会ではく奪することだと思うのです。本来、常任理事国は世界の紛争を抑止する役割がありますが、ロシアのような常任理事国が存在する限り、常任理事会が機能せず国連も世界平和へ機能不全となります。
私の経験では企業にも同じことが言えるような気がします。企業にも経営陣に思想の異なる人が存在すれば内部統制が混乱します。民主主義の精神は必要ですが、自由奔放では組織の統制が乱れて社員のモチベーションも低下します。成長して良い企業になるためには内部統制に対して締め付け意識を排除して、経営幹部並びに従業員の姿勢が受け身にならないことです。国連も改革しないと良い国際社会づくりは不可能と考えます。