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映画取材から編集裏話まで、るかのここだけの話を忘れた頃にアップします

ハリー・ポッターと謎のプリンス (映画)

2009年07月24日 | 映画
映画「ハリー・ポッターと謎のプリンス

ハリー・ポッターもいよいよ大詰めになってきました。
シネコンへ足を運ぶと、天気のせいか平日の微妙な時間だからか、館内はとても空いていました。
そのせいか、全編にわたり家でDVDを見ているときのように友達と話をしている2人組女性がいて大変迷惑しました! 注意しようにも近い場所ではなく、中央部分に座っている誰かなのですが、確認しようとすると黙ってしまってどの人かわかんないんですよね。わざわざ歩いていくのは…の距離だし。
しかし、スカスカとはいえ中央部はそれなりに人がいたし、周囲の人は注意をしないのかな。昔はすぐ周囲の人が「シーッ!」と言って収まったものでしたが。
ともかく、地声で解説、しかも日本語は目立つ! 
映画館でのマナーは守りましょう!

と、うっとうしいこともあったのですが、できるだけ映画の中の音楽や会話に耳を集中して乗り切りました。
肝心な本編は、原作を読んでいた時も思ったのですが、この回は最終話の前置きのような回です。ただ、ここを見ておかないと、「謎のプリンス」がどういう意味を持つかが最終話でつながってきません。
古ぼけた魔法の書の元の持ち主「謎のプリンス」は誰か。日本語訳が「謎の」と訳してしまったので、原作本なら文章を読んでいくうちどういう立場か分かるのですが、映画だとイマイチ観客に届きにくいですね。
「Half Blood」ですから半純潔、原作では「魔法界」「マグル」というフレーズこの物語の根幹としてでてくる問題なんですよね。

あと、トム・リドルの親や祖父の話が割愛されていましたので、対決のキーポイントとなる、あるものを探しに行くのに、3個目にあたる最大の難関のものに焦点が当てられていました。ここの場面は見せ場で、ダンブルドアへの苦行が待ち構えていて、本で読んでいてもゾーッとしました。

でも、それぞれの経緯があって3個目に行った方が盛り上がるし、ダンブルドア校長とハリーのこの支え合いがあって、ヤッターと思ったそのあとのラストが「えぇ、そんな!」となると思うのです。
恋の行方も大事ですが、本とは違い、やはり制約された時間で見せる映画となると、謎と冒険がメインであったうえで、合間にちりばめるべきと思うのですね。同じ重さで見せようとして、かえって平板になってしまったような気がします。

敵役の「あの人」が出ないだけに、今回はもっとドラコの心の波やスネイプ先生への疑惑などをもっと敵役側の陰影深く語るべきだったのではないかなと思います。

でも、観れば下手な映画を観るより断然面白いのも事実です。





コメント
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