こちらは今日も晴れました。早いもので、今日から7月ですね。
いつの間にか、今年も半分過ぎました。
7月と言えば、先ず 「文月」 ですね。
短冊に歌や字を書いた、七夕の行事から、それが転じて、文月となったと言われています。
去年も確か、記したと思うのですが、7月の異称と言えば、「七夕月」(たなばたづき)、
「七夜月」(ななよづき)、「愛逢月」(めであいづき)等など・・。
7月は、ロマンティックな愛に、出逢う月でもあるのですね。
と言っても新暦では、梅雨の真っ最中ですが・・。
でも、晴れた日には、夜空を見上げて星を眺め・・
宇宙を身近に感じてみるのも、いいかも知れません。
【あざみ】・【ヘクソカズラ】
今日も、私は廻り道。
『赤毛のアン』 で、
頻繁に出て来る “クローバー畑”。
最近、見かけないと思っていましたが、
とうとう見つけました。
そこは、少し荒れて? いたけれど、
藤棚もあり・・。来年の春が楽しみです。
そうそう、何ともユニークな名前の?
「ヘクソカズラ」 も。
「いつか本に、薔薇は例え他のどんな名前でも同じように
匂うと書いてあったけれど、あたしどうしても信じられないの。
もし薔薇が、あざみ とかキャベツなんていう名前だったら、
あんなに素敵だとは思われないわ。・・・」
【「赤毛のアン」 第5章】
この草花の名前の事では、これまでにも、幾度か取り上げて来ましたし、
色々な思いがあります。
それにしても、アンの言う 「あざみ」 と、私が一番可哀そうな名前と思っている、
「ヘクソカズラ」(屁糞葛) に、出会ってしまったのですから、どう仕様もありません。
漢字で書けば、一目瞭然ですものね。こんなに可愛い花ですのに・・。
葉や茎を傷付けると、悪臭がするので、こんな名前になったそうです。
ただ、この 「ヘクソカズラ」、あまりにも、この名前では可哀想と思ったのでしょうね。
早乙女の菅笠(すげがさ) に似ている事から、
「早乙女花」(さおとめばな) とも呼ばれています。
でも、後で言い換えても、最初の名前の方が、インパクトが強くて、
あまりにも有名になってしまいました。
「さうけふに 延ひおほとれる 糞葛
絶ゆることなく 宮仕へせむ」
~「万葉集」 高宮王(たかみやのおおきみ)
それにしても・・。宮中の存続を願う歌に、堂々とこの草の名を詠む、
万葉人のおおらかさ・・。何だか、微笑ましくなって来ます。
最後に。冒頭の写真の 「百日草」。
アンが、これだけは嫌いだと言っている花です。
花びらも葉っぱも、少々堅いですが・・可愛い花だと思うのですが・・。
「1日しか生きていませんものね。
でも、何て、堂々と、何て、豪華に生きる事でしょう。
その方がほとんど永久に長持ちする強張った、
嫌な 百日草 より良くありません?
炉辺荘には、百日草 は1本もないんですよ。
あたし達と仲良しでない花と言えば、あれだけなんです。
スーザンは、百日草 には口もきいてやらないんですのよ。」
【「炉辺荘のアン」 第16章】
いみじくも、アン自身が語っていますね。
1日しか生きない花とは、「芥子」(ケシ) の事です。
華奢(きゃしゃ) なアンは、どうやら太く、短く・・が、お好みのようです。