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天皇陛下の全仕事

2016年12月10日 16時09分01秒 | 人物伝、評伝 (自伝含)

山本 雅人氏の著書。

山本氏は昭和42年東京都生まれ。学習院大学文学部日本語日本文学科卒業後、
産経新聞社入社。整理部、さいたま支局社会部を経て、現在特集部記者。
社会部時代の平成15年~17年2月宮内庁記者会で皇室取材を担当された経歴
をお持ちの方。

「本書は「天皇」がいつ、どこで。どのような仕事をどのくらい行っているのかを具体的
に明らかにしよう、と書かれたものである。」P3(はじめに、より)

「本書を書くきっかけになったのは、宮内庁の担当として実際に毎日見る以前と以後の
「天皇像」に大きなギャップがあり、一般の人もほぼ同様なのではないかと思ったからだ。
「はじめに」でもふれたが、学校教育で習う「天皇」は「国事行為のみを行う存在」として
であり、その国事行為も憲法条文の項目をあげるだけで、「衆院の解散」「総選挙の公示」
など数年に一度しかないものが複数含まれている。そのようなこともあり、天皇陛下の
公務の量的な面について、誤解が生じてはいないだらうかと感じていた」(P361、おわりに)

の部分に書かれているが、実際自分は「全仕事」がどんなお仕事でどのくらいの量があるのか
全く知らなかった。

陛下が「お気持ち表明」の中で申された「天皇のしての仕事」といふことについて興味が
あつたところに、この本を知つたので読んでみた。

以下は目次だが、これらがお仕事となつてゐる。ただ行かれたり参加されたりするだけでなく
事前に知識を得るべく、講習を受けられたり書類に目を通されたりとかなり時間を要する
事ばかりで、読んでゐるだけで「これは大変なお仕事だ・・・」と呆然とする部分が結構
あつた。しかも、日程も自分では決めらない。土日もなにもない・・・・

半分くらいまで読んで「呆然」としたので、陛下が「天皇の仕事を全うすることが
難しくなつてきた」と表明されたことの意味を少し知ることとなつた。

メデイアは「開かれた皇室」などど称して宮様たちのプライバシイばかり焦点を中てるより
天皇皇后両陛下のお仕事、皇族方のお仕事、お仕事を全うするための努力にも
焦点を中てた報道をすべきだと思ふ。 

有識者会議云々が報道されてゐるが、陛下と皇族の方々のご意見を伺つてゐるのか
反映されてゐるのかが疑問。当事者の方々のご意見を伺はづに話を進めるのは
止めるべきと思ふ。

早急に皇室を失くすべく戦後あれこれやつた米国が国際法違反をして押しつけた
憲法なる条文とそれに付随する皇室典範なる条文を破棄し、明治の先人たちが
制定した憲法と皇室典範を復元し、それらを現代に合ふやうに見直した上での
話合ひをすべきと思ふ。

目次:

1 信任状捧呈式
2 天皇の住まい
3 皇室の構成
4 「天皇の仕事」の内訳――どのような仕事をどのように
5 「公的行為」とは何か
6 執務――書類の決裁
7 皇室祭祀(宮内祭祀)はどのように行われるか
8 皇居・宮殿での儀式・行事
9 国際親善の仕事
10 宮内晩餐会
11 外国訪問
12 地方訪問
13 福祉施設訪問と被災地お見舞い
14 追悼と慰霊の旅
15 国会開会式と戦没者追悼式
16 拝謁と会釈
17 さまざまな儀式・行事
18 式典出席や文化の振興
19 進講と内奏
20 伝統文化の継承――稲作と和歌
21 展覧会、コンサート、スポーツ観戦
22 静養と研究
23 スケジュールはどのように決まるのか



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