美味しんぼの視聴を続けている。このアニメは恋愛が多い。なかなか面白いじゃないか。夜中にみるとご飯を食べたくなってしまって食べてしまう事がある。体重増と健康には悪いかもしれない。
そういえばダイエットの回で1日2食、サラダだけの回があった。ドレッシングが高カロリー、しかも1日2食だからカロリー摂取量が増えてダイエットに失敗するという回だ。
美味しんぼはノンフィクションらしいのだが、ご飯を美味しく炊くために、米粒一つ一つを選別して同じ大きさにそろえたとか非常に手間のかかる炊き方をした例を見た事がある。ノンフィクションだからやった人がいたのかもしれないが、何度もやるのは手間がかかりすぎて非現実的だ。普通はやる気が起きない。
ご飯にバターと醤油をかけて食べる回もあった。モデルか俳優みたいな美男美女がそんな料理を食べていてお互いに自分は相手にふさわしくないなどと誤解している回だった。あの料理も簡単にできてなかなか美味そうだ。この話も恋愛の回だった。
おせちと花嫁で横綱若吉葉とすみ子さんの恋愛の回もなかなか面白くて何度も見ている。すみ子さんは黒豆みたいな人として描かれていて、外見は地味で他の花嫁候補である金持ちのお嬢さんたちがもつ華やかさやルックスの良さはないが、若吉葉が好きで、心を込めておせち料理を作って、その人柄の良さが光る人だった。黒豆を美味しく美しく作るのはとても手間のかかる作業だ。
ゆう子「おせちではわき役の黒豆でも、こんなにも作る人の心がこもっているんですね。」
まさにすみ子さんはそんな感じの人だ。
若吉葉「私はウチのおせちの黒豆が一番美味しいと思います。オレは子供の頃から母親が黒豆を作るのを見てましたから、豆を美味しく作るのがどんなにたいへんかよくわかります。ウチの黒豆はつやといい味といい最高です。オレはこんな美味しい豆ははじめてです。オレはこんなに美味しく豆を煮る事のできる女の人こそ嫁さんに欲しいと思います。
親方、どうか私をすみ子さんと結婚させてください!お願いします!!」
おかみ「横綱、よくいってくれたね。私がウチのおせちを持ってきたのはお前という男の器量をみるためだったんだ。きらびやかなみてくれに惑わされて本当の良さがわからないようならとても大横綱にはなれっこないからね。すみ子の気持ちは私がよく知っている。喜んでお前の嫁になるだろうよ。そうだね、すみ子。」
すみ子「はい。」
いい話だと思う。すみ子が人柄がよく若吉葉を愛していて心をこめていろいろ助けてくれるのも確かだろう。それが黒豆作りとして表現されているのもわかるが・・・。アニメを見る限り、黒豆を作ったのはすみ子じゃなくて山岡だ。すみ子は見ていただけで、山岡が岡星で作った黒豆を「ありがとうございました。」といってもらっただけではないか。若吉葉はすみ子じゃなくて山岡と結婚しなくちゃいけないね!
でも、若吉葉はもともとすみ子が好きで黒豆はあまり関係なかったかもしれない。おせち料理を作らせて花嫁を決めるなどという審査をしなくても二人が相思相愛なら話ははやく、おかみのいうとおり「あんた(親方)が鈍すぎるんだよ。」というだけだが、相思相愛の二人がなかなか結婚できない展開にしないと恋愛の回としては面白くないという作製側の都合でこのようになった。
それにしても若吉葉という名前は若乃花(初代)と吉葉山をあわせたような名前だ。原作の雁屋哲氏は1941年生まれらしいので子供の頃に活躍した横綱はこの二人かもしれない。栃若時代といってライバルの栃錦と若乃花(初代)が雁屋哲氏くらいの年齢の人には印象的かもしれない。吉葉山は悲運の横綱で、戦争で徴兵され昇進が遅れたばかりか戦争での傷、糖尿病などの大きな病気で昇進が遅れただけでなく横綱になっても一度も優勝できなかった。好角家には有名な話。
美味しんぼは戦前の話も出てくるので雁屋哲氏は1930年代くらいの生まれかと思ったが、たぶん戦前の話は取材で得た情報なのかもしれない。1950年代のとんかつの話も出てきて、たぶん雁屋哲氏が食べた事のある美味しいとんかつをもとにした話だと思うものの、本ブログに情報をくれた人の話では当時は豚は主に魚粉で肥育されていたので、脂身に魚の生臭さがうつり美味しくなく、健康な豚だから美味しいという概念もなかったらしい。美味しんぼはノンフィクションらしいが、実際のところはどうだったのだろう。
私は美味しいものを食べるのはとても好きです。