日記に書こうかどうか迷ったんだけど。。。
私は数ヶ月おきにガン検診に行っている。
これは担当のN先生に書いていただいた私の病名だ。
何で書いてくれたかというと、私が
「あの~自分の病名が覚えられないので書いてください」
とマヌケなリクエストをしたから。
さすが、ガンの権威の先生だけあって難しい漢字もすらすらと書かれたのは
感心した。 そして「はい、どーぞ」と渡してくれた。
成熟嚢胞性奇形腫(せいじゅくのうほうせいきけいしゅ)と読む。
嚢・・・何て難しい漢字なの。
ブラックジャックを愛読してる人にはわかると思うけど
つまりはピノコがこれから生まれた。
私の体内にもピノコがいたわけだ。 作ってないけど。
ただ、これは98%ぐらいが良性なので、特に心配はない。
ほんの2、3%が運悪く悪性になる。 (1%という説もあるのでかなりレアだと思う)
悪性転化というのはつまり簡単に言ったらガンだ。
下に「卵巣癌」と書いてあるけど、癌も細かく言うといろいろあるわけだ。
そのことは、もうどうでもいいんだけれど(いや、よくないけど)
先日のこと、いつもの通り予約日に検査のため病院に行った。
そして窓口で聞いたのは担当のN先生の訃報。
どこも悪いところはなかったらしくかなり急だったとか。
いつも会うたびに私より元気そうと思っていたので
人の命の儚さを知る思いだった。
婦人科のガンの権威として本にも載ってる先生なので
他にもショックだった患者さんもたくさんいるらしい。
大きい病院なので先生はたくさんいるけど
急だったため、代わりの先生も決まらず病院内はバタバタしている印象だった。
上の画像の病名を書いてくれたのは数年前だけど、遺書・・・じゃないか
形見・・・というのも違うし、何と言っていいのかわからないけど
とにかく先生直筆の文字を見ていて悲しくなってしまった。
この病名自体で十分悲しいんだけど、改めて見て何とも言えない気持ちになった。
何か、もうひとこと「がんばれ」とか書いてもらえばよかった・・・かな。
検査の採血をしてくれた看護婦さんと
「いつも明るい先生だったわよね」などと
話をしていて、またまた悲しくなった。 (採血の針、挿したままで痛かった)
検査の日よりも結果を聞きに行く日の方が緊張と怖い思いを
引きずって足取り重く行くんだけど今回も何とか無事更新できた。
待合室で名前が呼ばれた瞬間の心拍数とスリルは
富士急のアトラクションの比ではない。(どれも怖くて乗れないんだけど)
腫瘍マーカーも全部クリア。
CRPも正常値で一安心。
こうして数ヶ月ずつ命の更新をしている。
先生が「病院を一歩出たら、くよくよ考えず病気のことは忘れること」と
よく言ってくれたことを思い出した。
ヘタレな私は 「せんせい~それはムリですー」と訴えてたけど。
ま、正直に言うと、私は根がバカなのか、けっこう忘れてた。
N先生、今までありがとうございました。 合掌
よその人みたいにお上手が書けないんだけど、
中華街案内してもらう約束果たしてもらってないしさ。
お互い元気でいてこそだしね。
うん、ありがとね。
本当にお互い元気でいるのが一番だよね。
そしていつか必ずや中華街でごちそうになります!(え)