「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「庭園の石蕗」

2015-10-29 01:35:39 | 和歌

 「石蕗・ツワブキ」の季節になった。
10月から11月頃にかけて、庭の隅や垣根の足元などごく身近なところで見かける石蕗だ。背の低い丸葉から、花茎が立ち上がって咲くのがユーモラスだ。



 お送り下さった石蕗は大きな庭石に寄り添って咲き、それが庭石にも石蕗にもそれぞれに気品をそえて、庭師のセンスの良さが感じられる。

 石蕗は不思議なことに、何かに寄り添って咲く特性があるようだ。この写真の様に、庭石や或いは庭木の足元などに控えめに咲きつつも、その様な環境が却って石蕗の存在感をアッピールするから不思議な花だ。

 庭石に寄り添って咲いた石蕗だが、傍の松の枝葉をかい潜って咲くとは、これまた類い稀なコンビネーションではないか。面白半分に、庭師がこの様な環境を意図的に造ったのであれば、誠に憎いアレンジだ。またカメラで、この様なショットを写してお送り下さった片岡先生のセンスにも、感服だ。

 先生はパグウォッシュ会議の諮問委員をなさっているので、今ごろは長崎・伊王島での国際会議のご準備に追われているに違いあるまい。世界40ヶ国から約200人の専門家が参加すると伺っているが、核兵器と戦争の廃絶を訴える「長崎宣言」に向けて、世界が一丸となることを切に念じている。


                        撮影とご提供 片岡勝子様

  

           庭石に寄り添い咲くかなツワブキは

           互いに気遣い気品を湛えて


           背の低い丸葉を下に花茎は

           背すじを伸ばして石蕗咲くかな


           ツワブキの黄花はそれぞれヤンチャかな

           チョッカイ出して笑いころげて


           庭石に沿って背伸びし松の葉に

           笑顔のぞかすツワブキ愛しき


           庭石と松と石蕗 組み合わせ

           庭師の描く絵画にあらずや







最新の画像もっと見る

コメントを投稿