パンパスグラスの穂が一つだけ、薄曇りの陽を受けて鈍く光っていた。
灼熱の草原に限りなく広がる、パンパスグラスの輝く穂波を見たいものだが、狭い日本の国土では無理な注文というものだ。アルゼンチンの大草原・パンパスに大群落があると伝えられているが、朝日に輝く様、夕陽に染まる穂波はどんなであろうか。
日本に持ち込まれてからは、和名を「白銀葭・しろがねよし」と名付けて、大きな穂を楽しんで来た。ここの株にも、毎年沢山の穂が出て愉しませて貰ったが、今年はたった一つとは如何したことだろうか。時節がまだ早いので、これから出揃うのかも知れないが。
色々な草花を見るに付け、
彼らの育った環境に思いを
馳せ、想像を巡らせるのも
愉しみの一つだ。
お付き合い願っている方々
も、それぞれに独自の道と
環境を歩んでこられて、そ
こから限りないものを吸収
して来られた。
花からも友人知人からも、
様々なことを汲み取らせて
頂いて、感謝せずにはおれ
ないこの頃である。
ただ独り白銀葭は蓬髪を
もたげて立ちぬ異国にありても
見晴るかすパンパグラスの穂波染めて
夕陽落ちゆくパンパス想ひぬ
海原を遥かに越えて自ずから
根をはる吾娘を思ひぬるかな
>海原を遙かに越えて自ずから
根を張る吾娘を思ひぬるかな
遠く海外の地に渡り、幸福な家庭を築いておられるお嬢様を思いやる親心。。。
このように立派に暮らしているそのかげには、
沢山の努力があるのだろう。。。
吾が娘よ、幸せをいつも父は祈っているよ。。。
と、そんな声が聞こえるような気がしました。
万葉集の歌を思わせるようなとても暖かいお歌に
感動しました。
精一杯に奮闘をつづけつつ、感性を磨いておられるサバンナ様には、多分海の向こうの娘の心境が、そして虚庵居士の心の襞が手に取るように見えるのであろうかと思われます。
書き込みを拝見して、このように受けとめて下さる
サバンナ様に、感謝します。
「ありがとう」