「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「木瓜・ぼけ」

2006-09-19 03:50:17 | 和歌

 朽ちかけた竹垣の間から、子供の拳ほどの大きさの「木瓜の実」がのぞいていた。





 梅の実ほどの草木瓜は、虚庵居士の田舎でも野原になっていて、カジルと酸っぱさが口に広がった。最近になって知ったが、草木瓜の実は果実酒の王様だという。庭木の木瓜の実は香りの良いものが多いが、これほど大きな木瓜は果たしてどんな香りであろうか。

 木の葉に覆われて、薄暗い竹垣の陰の木瓜は、まさに日陰者の存在で、家人からも疎んぜられている風情であった。木瓜の実は、陽射しをタップリ浴びて黄色に色づいてこそ、芳香を醸すのだが。暗闇に近い状態で写した画像を、せめて見れる状態にしたいと頑張ったのは、虚庵居士の出来る精一杯の応援の積りなのだが・・・。

 木瓜は、おのれの置かれた環境を、自ら変えることは出来ないが、環境を自由に選択できる筈の人間も、意外と諦めていることが多いようだ。 自分を取り巻く環境を何とか改善したいと
モガクのは、必ずしも徒労ではあるまいに。






             野に出でて草木瓜摘みし母さまの
 
             齢をはるかに越えにけるかも 



             草原に母と木瓜の実食みたれば
 
             つばきは溢れぬ 遠き日 恋しき   



             木瓜の実は木陰にひそと息づきて 

             落葉の陽射しを待ちにけらしも   



                       


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3 コメント

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木爪の紋 (へぶらいびと)
2006-09-19 22:14:40
我が家の家紋が木爪です。マンション暮らしでなかったらこのような大きな実を付ける木爪を育ててみたいものです。
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家紋のプライド   (虚庵)
2006-09-20 21:47:05
へぶらいびと様



昨今は家紋ともすっかり縁遠い生活になりましたね。

世界でも家紋を持つのは、ごくごく限られています。英国の由緒ある貴族でも、家紋は家系の誇りの象徴です。



長い家系の歴史を大切にする「精神性」が、家紋ですから、

我国にそのような伝統が引き継がれていることは、

世に誇る素晴らしいことだと思います。



木瓜の家紋といえば、織田信長は五弁の五瓜紋でしたが、ひょっとしてへぶらいびと様の家紋も・・・。



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残念ながら・・・ (へぶらいびと)
2006-09-21 12:30:55
 五弁だと夢も膨らみますが、平凡な四弁です。
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