「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「名残の一枝」

2005-12-23 21:44:23 | 和歌

 「うつろ庵」の庭先にある「もみじ」は、すっかり落葉してしまったが、小さな一枝だけが紅葉した葉をシカと付けたまま寒風に耐えている。薄曇の寒い朝だったが、いっときだけ、雲の切れ目から朝日が差し込んできた。朝日に葉をかざして、精一杯に陽を浴びている様が、何ともいとおしい。


 


             いと細き小枝に残るもみじ葉は

             荒ぶる風にひたすら耐えいて



             あやにしき庭に誇れるもみじ葉の

             ただ一枝の名残り侘しき



 



             いっときの朝日射し来てもみじ葉は

             ひとむら残りて華かと見紛う



             やがて散る己の定めを知るもみじ

             秋の名残を朝日にかざして  



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