車を運転していて、蝋梅に出会った。
数日前に、お寺さんの蝋梅を観に行ったが、あの時は巨木の木漏れ日が一輪にだけさしきて、ひっそりと虚庵居士を迎えて呉れた。今日の蝋梅は、全身で陽ざしを受けて、天真爛漫の歓待であった。お寺さんの蝋梅と、今日の蝋梅では花びらの形も異っているようだ。花弁が細長く、種類が違うのであろう。透ける花びらの清しさには、どちらも心が洗われた。
初午を 祝うや蝋梅清しくも
禊を受けて浅葱に浮かぶは
凍みいるに誰が守るや蝋梅の
薄き花びらまさきくあれば
香りたつ細き花弁の蝋梅に
よりて受けまし春の寿ぎ
萌いずる春の息吹を身に受けて
梢に高く蝋梅咲きたり
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