「うつろ庵の木通(あけび)」の果実が、優雅に色付いた。
ガレージの庇に沿って延びる木通の蔓の中ほどに、手を拡げるような姿でふくよかな果実が初めて生った。ご近所の皆さんも「アケビが生りましたね」とご注目だったが、秋の到来と共に優雅に色づいた。
春先には独特の花を咲かせて皆さんの注目を集めるが、「あけびの花」でご紹介したので、併せてお楽しみ下さい。(クリックするとリンク先が表示されます↑)
信州・諏訪盆地に育った虚庵居士の子供の頃には、近くの山遊びで、アケビの実を蔓からもぎ取って、仄かな甘い果肉を口一杯に含んだ。 小さな種が沢山あるので、しばらくはお口をもぐもぐさせて果汁を呑み込み、残った種を勢いよく吹きだすのが、子供達のお遊びだった。
そんな昔を懐かしむ間もなく、木通の果実が熟して割れ目が入った。
東京でのシニアの会議を終えて帰宅した晩に、木通は「待ってたのよ!」と訴えるかの如く、割れ目からは白い果肉が覗いていた。早速そっと鋏で切り取った。
翌日のテラスでのランチには、デザートに木通の果実が白いお皿に並んだ。
子供の頃の食べ方が懐かしく、口一杯に含んだ果肉の甘味を愉しんだ後、庭の植え込みに向けて一気に種を吹きだした。子供にかえって遊ぶ虚庵夫妻であった。
幾としも待ちにけるかなアケビ生るを
「生りましたね」との ごあいさつうれし
マイカーの出し入れの都度 仰ぎ見れば
期待に応えるアケビの果実ぞ
秋たてば優雅に色づくアケビかな
ふる里遠く 昔を想ほゆ
夜遅くアケビに帰宅のご挨拶
アケビは割れて 「待ってたのよ!」と
あくる日のテラスのランチのデザートは
白いお皿にアケビが並びぬ
じじ・ばばは子供にかえり口の種を
競いて吹き出し笑いころげぬ
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