「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「紫花ハーデンブルギア」

2014-03-29 12:13:58 | 和歌

 一年ぶりに「ハーデンブルギア」に出会った。

 昨年、 「ハーデンブルギア・小町藤」とのタイトルで、白花の写真を掲載したが、
「紫花ハーデンブルギア」とは初めての出会いで、胸がときめく思いであった。

 花の姿は胡蝶蘭のミニチュアを観るようで、ブロック塀から顔を覗かせていた。
よそ様の庭の花を無断でカメラに収めるのは、些か気が咎めたが、「塀越しの花の
ご挨拶を黙って見過ごすのは、却って花にご無礼だ」などと、勝手な言い訳をしつつ
カメラのシャッターを切った。

 帰宅して昨年の掲載を確かめたら、四月の初めであった。 横須賀の気候では、
三・四月頃がハーデンブルギアの花時ということだろう。 白花にせよ紫花にせよ、
ハーデンブルギア等という稀に見る花を愛ずる、横須賀住民に感服し感謝しつつ、
塀越しの花との出会いを愉しませて頂いた。




           塀越しにハーデンブルギア紫の

           花房ゆれてのご挨拶かな


           常ならば塀を見上げることなどは

           無きに何故かな花房見つけぬ


           塀越しのハーデンブルギア花房の

           無言の囁き 見上げてご覧と


           腕伸ばしカメラをかかげて紫の

           ハーデンブルギア花房写しぬ


           ひと時の無言の交歓愉しみて

           立ち去り難く観返す爺かな







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