「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「ミソハギ」

2015-09-06 00:45:35 | 和歌

 「アゲハ蝶が禊をしているかの様にみえました」とのメッセージと共に、「ミソハギ」の写真をお送り下さった。 「禊萩」は水辺などに自生するが、お庭で丁寧に育てられたミソハギは、花がより一層華やかだ。 豊かな花で、アゲハ蝶が禊をしたくなるような雰囲気が漂っているではないか。


                        撮影とご提供 片岡勝子様

 横須賀の公園でもミソハギを見かけるが、気の毒にも花付が貧相で、豊かな野性味が見られないのは残念だ。田舎の田んぼ際や水路に沿って咲くミソハギは、野趣があって逞しさが魅力的だ。

 古来、ミソハギは花を楽しむだけでなく、村人は生薬としても永くお付き合いを重ねて来た。多くの効能が期待できるらしいが、虚庵居士のおぼろな記憶では、「草かぶれ」や「切り傷の血止め」などにも利用されていた。

 旧盆の頃に咲くこの花は、ご先祖様をお迎えする花でもあり、様々な禊(みそぎ)にも使われた。アゲハ蝶ならずも、禊で穢れを祓って爽やかな明日を迎えたいものだ。


           ミソハギに禊(みそぎ)をはらうと君みしか

           羽根をはばたくアゲハ蝶見て


           穢れ祓ふミソハギの花豊かなれば

           幸多かれと祈りを重ねつ
 

           いにしえの人々願いを託すらむ

           ミソハギの花に穢れを祓いて


           咲き昇る花逞しきかなミソハギは

           溢れる生気をこの手に受けまし







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