いつもの散歩よりチョッとだけ足を伸ばした。
東京湾を見下ろす景観が売り物であった、隣の住宅街まで行ってきた。小高い山を宅地造成した、整然とした街並みで、分譲販売されて十数年は経つであろうか、その一画に空き家になって久しいお宅がある。庭先には、いつも綺麗に花卉が栽培されていたが、住人が不在になると、庭にも雑草がはびこり、捨て置かれても律儀に秋を感じて咲く小菊と絡み合って、もののあわれを一際かきたてる。
住人の事情は知らず如何なるや
庭の小菊は律儀に咲くも
住み人のなくて久しき庭先に
猫じゃらし枯れ小菊に凭るる
人の世の移り変りは儚くも
ことわり違えぬ自然なるかな
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます