「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「新年のヒマラヤ雪の下」

2011-01-03 00:12:54 | 和歌

 ご近所の「ヒマラヤ雪の下」が可憐な花をつけて、新年を寿いでいた。


 「うつろ庵」の「ヒマラヤ雪の下」は未だ咲く気配は全く見られないが、ご近所ではお宅の北側、日陰で寒々とした環境にも拘わらず、毎年年末から新年にかけて咲き誇る。名前の通り寒冷地の花だから、陽当たりのよい「うつろ庵」の庭で、「新年早々に咲いて」と願うのは、無理な注文なのかもしれない。記憶が定かではないが「うつろ庵」での開花は、寒さが厳しくなる二月中頃であったろうか。

 それにしても大きな葉で常緑を保つのは、ヒマラヤ高地の厳寒な自然環境では
                                      無理であろう。

 ヒマラヤの名が付けられてはいるが、ヒマラヤのすそ野の比較的に寒さが厳しくない何処かが、原産の土地であろう。ヒマラヤからわが国に嫁ぎきて何年になるかは知らないが、幾世代にも亘り咲き続ける花の命に思いを致し、人の世と思いを重ねれば、熱いものが胸に迫ってくる。





              新年を寿ぎ咲くらし寒空に

              小花のヒマラヤ雪の下かな


              陽の射さぬ石垣の間の緑葉は

              小花ら包むや木枯らし吹けば


              むら花は緑葉かたしき冬の夜を

              いねにけらしも肩寄せあいて


              ヒマラヤの遠き故郷恋ふるらむ

              雪の下なる小花むら花







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