「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「ご近所の河津さくら」

2015-03-10 14:22:50 | 和歌

 ご近所の河津さくらが満開だ。
まだ大木には程遠いが、根元に立ち梢を見上げてカメラに収めた。
 


 住宅街のことゆえ、普通のアングルで写そうとすれば、ベランダの洗濯物などが視野に入って、些か河津桜にはお気の毒だ。ファインダーを覗いてあれこれ思案したが、生活臭のない梢の姿が最も清純だった。

 ここの桜とほぼ同じ時期に、「うつろ庵」にも河津さくらを植樹した。
数年の後には珊瑚樹の生垣を乗り越えて、四つ角に見事な花を咲かせて、道行く皆さんにもお褒め頂いた。当時の記事「満開の河津桜」をご紹介する。

 だが残念ながら、根元の樹皮に害虫のコスカシバが孔をあけ、半年足らずの後に枯れてしまった。幹の根元に樹液が流れ出していたが、よもや河津さくらを枯らす程の被害になろうとは思いも及ばず、初期の段階で害虫駆除をしなかったことが、まことに悔やまれる。


           ご近所の河津さくらにカメラ向け 

           覗けばひらひら洗濯物かな


           清純な河津さくらを写さむと

           梢の姿に思ひを託しぬ


           あれやこれ河津さくらと語りつつ

           枯れにし我が家の桜を偲びぬ


           「うつろ庵」の河津さくらは いとおしき

           樹液は涙か こころ知らずも


           如月に綻ぶ一輪 満開の

           弥生のさくらも 瞼に残りぬ







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