「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「一坪農園の大根」

2015-01-20 13:36:10 | 和歌

  近くのマンション住民が愉しんでいる一坪農園に、大根が逞しく育っていた。

 

 郊外マンションは、建物周辺のスペースが比較的ゆったり確保され、公園風の植栽やテニスコートなどもあって、住民の皆さんの生活ぶりが偲ばれるが、敷地の一郭には一坪農園が設えられて、またとない息抜きになっている様だ。

 郊外マンションとは言え住民の勤務地は、都心や横浜などのビジネス街へ通勤する方が圧倒的だ。そんな彼等にとっては、一坪農園とはいえ土いじりが出来る貴重な菜園に違いない。過日は「ブロッコリーの親子」をご紹介したが、それぞれに好みの野菜を育てる悦び、僅かであっても収穫の歓びは何物にも代え難いことだろう。

 三浦半島には、名物の「三浦大根」が大きく育ち、味も抜群だが、それにも拘らず
自分の菜園で育てた大根は、やはり格別に違いあるまい。

 良く耕した黒土から白い大根が伸び上がり、一杯に葉を拡げる姿には、一坪農園の主に応える大根の思ひが感じられた。


           緑葉を生い茂らせる菜園は?

           葉陰に伸び立つ 白き大根 


           いつくしむ農園主に応えるや

           大根の葉を拡げる姿は


           週末の楽しみならむや菜園は

           応える大根 逞しきかな


           大根と語らい重ねて惚れぼれと

           わがこを見入るや菜園の主は


           名物の三浦大根の産地なれど

           おのれの大根 誇りなるべし







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