近くの遊歩道の二株の棕櫚が、花蕾をつけた。
聳え立つ一方の棕櫚の頂には、パッと開いた葉と共に葉茎のつけ根から、沢山の珊瑚状の花蕾が手を拡げている。
二株の内、背の低い棕櫚には、重厚でクリーム色の花蕾が重なって付いていた。
同じ種類の棕櫚の二株が、それぞれ異なった花蕾をつけているのに、何? なに? と興味をそそられて、カメラに収めて帰宅した。
何時もの体調ならば、今日は町内の皆さんや虚庵夫人と共に、房総半島でゴルフを堪能する筈であったが、先週からの風邪で残念ながら参加出来なかった。
悶々たる思いを抱えてパソコンに向ったら、大切な宿題を思い出した。「棕櫚の花」の探究だ。
「棕櫚」で検索したら、クリーム色の花蕾は見つかったが、珊瑚状の花蕾は中々見当たらない。あれこれ探す裡に、棕櫚には五種類程の品種があるが、何れの棕櫚も雌雄異株で、それぞれの株には雌花・雄花の片側のみが咲くこと、珊瑚状のが雌蕾でクリーム色のが雄蕾だと判明した。
「棕櫚の花」にお付き合い頂き、風邪の微熱や鼻水・喉の痛みなどをしばし忘れることが出来た。「棕櫚の花」も間もなく咲くことだろう。
棕櫚縄や箒のお世話になる棕櫚の
花の姿を知らずに経にけり
仰ぎ観れば雄々しき緑の珊瑚かな
拡げるその手に何を掴むや
調べればこれぞ雌花ぞ棕櫚の樹は
もじゃもじゃ髭を蓄える雌とは
寄り添うは慎ましやかな蕾かな
雄棕櫚なるに女房の気配で
二株の寄り添う棕櫚かな雌と雄の
役割弁え 逞しきかな
人の世のものの見かたに捉われぬ?
棕櫚に学びぬ 自然の姿に
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