小さな農場主からの写真には、アジサイの紅葉も添えられていた。
湖畔の芝生の庭での出来事を、9月初旬に孫からの特別レポート「かめの さんらん」でご紹介した。その際に芝生の庭の写真を掲載したが、中央に写っていたアジサイが「小さな農場の収穫」と競い合って、見事に紅葉していた。
アジサイの後ろに対岸の遠景が写っているが、この辺りの林や小高い山々の紅葉は、10月半ばから
11月にかけて日を追って彩りが変化する。虚庵居士が若かりし頃、NYケネディ空港からレンタカーで、
”Garden State Parkway/NJ Turnpike”を突っ走った2・3時間は、まさに紅葉の真っ只中であった。
NJ南部の入江の畔に別荘を借りて、秋から春先まで数か月に亘って滞在したのは、原子力発電・技術導入の研修留学のためであった。遠い昔の思い出が、まざまざと蘇えってきた。まだ二歳の娘と虚庵夫人を残しての単身赴任であったが、虚庵夫人からの手紙に「銀杏の落葉」が添えられていた。「近くの富岡八幡宮の境内で、娘がパパへ送ってと拾った落葉です」と書かれていた。
あれから何年目の、紅葉の季節になるのだろうか・・・。
当時二歳だった娘は、大学推薦の長期留学を経て国際結婚をした。湖畔のレイクハウスに居を構え、忙しいビジネスの傍らで、庭先の「小さな農場」を夫と息子共々に楽しんでいる。虚庵居士は、「銀杏の落葉」や「孫からの手書きのプレゼント」など、身に余る沢山の宝に囲まれて、至福のこの頃だ。
アジサイの花色へんげを愛でてなお
秋のへんげも愉しむきみかな
いろどりの日々移り行くこの秋に
穫り入れ喜ぶ 君は七歳
紅葉の季節になれば思ほゆる
銀杏の落葉の二歳のおてがみ
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