X'masシーズンを外れて、「柊・ひいらぎ」を掲載するのは些か野暮天だが、赤い実と鋭い鋸歯葉が見事であった。
「うつろ庵」からの散歩の途上、何時も気になっていた一株だ。赤い実は長持ちするので、その内にカメラで写そうと念じつつ、年を越え、二月も半ばになってやっとカメラに収めた。
X'masの飾りに使う「クリスマス・ホーリー」とは何処か違うようだが、葉っぱの鋸歯も真紅の実も、何とも装飾的ではないか。西洋では魔除として「クリスマス・ホーリー」を玄関に飾る習慣があるというが、我が国ではその様な習慣も、宗教もお構いなしに、カッコいい飾り物として物真似して、X'masの飾りをする軽薄なところがあるようだ。
「クリスマス・ホーリー」と何処か違うのが気になって、念のため調べてみたら、ヒイラギモチ(柊黐)が正しい名前らしい。別名チャイニーズホーリーとも呼ぶと云うが、様々な異種があるようだ。鋭い鋸歯を持つのは「柊」だとばかり早合点していた虚庵居士が、恥ずかしい限りであった。「軽薄な物真似」などと尤もらしい言い分は、出過ぎた物言いであった。
カメラに収めた一株は腰ほどの小ぶりであるが、ものの本によれば五メートル程にも成長するという。この赤い実が鈴なりの巨木は、見事な柊黐に違いあるまい。
野暮天の虚庵居士かなクリスマスを
とうに過ぎるに「ひいらぎ」掲げて
斯くばかり鋭き鋸歯葉が寄り添うに
実に傷跡の絶えて無きとは
紅の実房を抱き寄り添える
木の葉の鋸歯は我が児を守るや
紅の実は人びとの好みなれ
数多の種類のヒイラギモチかな
くれないのこつぶのもちのみにたくす
ひとのこころをしみじみおもひぬ
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