「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「厳寒のオキザリス」

2015-02-13 20:45:33 | 和歌

  寒さが頬を刺す公園の片隅に、「オキザリス」が華やかに咲いていた。

 

 クローバーの葉によく似た小さな葉が、真冬にも拘われず鮮やかな緑を誇り、所々に黄色のオキザリスの花が揺れていた。

 オキザリスの葉も花も、極めて嫋やかで、厳寒の季節には堪えられそうもないのだが、公園や街路樹の足元などのチョットした日溜りに、良く見かける野草だ。

 厳寒とは云え横須賀周辺の冬は、気温が零度以下になるのは殆どない気候ゆえ、これだけの元気な姿が保てるのであろうか。それにしても、草木が葉を落しジッと寒さに耐えるなかで、嫋やかな野草のオキザリスが、厳寒に耐えうる逞しさを備えているのには、感服だ。

 日本国内のエネルギー需給の厳しさは、今年の厳寒の厳しさを遥かに凌ぐものがある。3・11以来、原子力発電所が全て運転を停止し、電源供給は専ら火力発電に頼らざるを得ない。 その結果として石油・天然ガス・石炭などの燃料の輸入で、我国は年間3.6兆円もの貿易赤字が続くのが現実だ。

 我が国の経済力・国際社会の中での国力は、眼をおおうばかりの凋落だ。円安などの僥倖による一部企業の増益はあるものの、基本的には日本経済を支えるエネルギー供給の健全な回復こそが、長期的にみた日本の国力の根源だ。

 厳寒の中で、逞しく堪えるオキザリスを観ながら、厳しい国際社会の中で闘いうる我国の国力について、思ひを馳せる虚庵居士であった。

 (お詫び)
 ミスタッチにて、短歌の部分の更新前の原稿を、迂闊にもそのまま掲載して
 失礼しました。お詫びして、更新させて頂きました。

 


           防寒着・襟巻・手袋 身に付けて

           頬刺す寒気に オキザリスと語りぬ


           嫋やかな草葉も黄花もこれ程の

           寒気に耐える オキザリスかな


           草木みな緑葉落してひたすらに

           寒気を凌ぐに 君はなぜ?


           嫋やかな野草が凌ぐ逞しさに

           国の備えを重ねて思ひぬ


           我が国の力の凋落憂いつつ

           厳しき現実 明日を思ひぬ


           国力の源となるエネルギーの

           確保の備えに思ひを凝らしぬ







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