「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「学生とシニアの対話 in 九州大学 2012」

2012-11-20 21:45:44 | 和歌

 九州大学・伊都キャンパスで開催された、「学生とシニアの対話in九州大学2012」に参加した。 九大での対話会の初回は、五年程前になろうか。
おぼろげな記憶を頼りに、福岡空港から博多駅前のホテルに入り、荷物を預けて地下鉄で九大学研都市駅へ向かった。四時起きで横須賀から馳せ参じ、睡魔に襲われて二駅も乗り越した、スカタンの出だしだった。

 

 紅葉の季節、旅行シーズンと重なって程よい時刻の便が取れず、ホテルの確保にも難儀したが、殆どが大学院生と学部四年生に迎えられて、対話会が始まった。 
学生達の質問事項と対話の関心テーマが予め寄せられ、学生達の意識レベルが
かなり高いのが読み取れ、充実した対話会の予感に、心地よい緊張感が漲った。

 

 参加学生の数は必ずしも多くはなかったが、予想に違わぬ対話会であった。
学生とシニア幹事のご尽力、加えて九大名誉教授の時宜に適った基調講演に拠る イントロが、見事に噛み合い、学生もシニアもそれぞれに手応を確かめられたものと思われる。

 学生諸君は福島事故を様々な視点から捉え、拙劣な東電・国の対応を始め、国民への情報開示の在り方、メディアの偏向報道などを批判し、新たな規制委員会や安全基準に思いを致しつつ、如何にしたら学生の立場で国民の理解を助けることが出来るかを、真摯に模索する姿に共感を覚えた。

 東電・福島事故は国民を恐怖に陥れ、ポピュリズムに堕す政治家に判断を誤らせ、今や日本は沈没の危機に瀕しているが、次世代を担う彼等の視点を是非とも「人類のエネルギー確保」、「世界各国のエネルギー戦略」、或いは「日本への国際的な期待」等に括目させたいものだ。そして、その主役が彼等であることを認識させるのが、シニアの務めであろう。

 対話会に参加した学生諸君は、次世代を「シカ」と受け継ぐに違いないが、それ以外の学生へのメッセージを如何に発信するかが、我々シニアの大きな課題だ。

 対話会の翌日、博多の「もみじ葉楓」の紅葉を垣間見つつ、次世代に夢を託した。

 


          学生の真摯な質問・関心事を

          読みつつ明日への期待を抱きぬ


          早朝に出でたつ爺は居眠りに

          乗り越すスカタン この先如何にや


          大学の 院生・学部の四年生

          爽やかなるかも ほどよき緊張は


          学生に最初に呼び掛け促すは

          ”Don't hesitate” 躊躇は駄目よと


          学生の発言促しその思ひに

          耳かすシニアの眼差し佳きかな


          次世代を担う心を育めば

          夢を託しぬ よろしく頼むと


          伊都国の楓散り敷く紅葉に

          思ひを重ねつ枯れ往く吾等は







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