「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「蝋梅二輪」

2014-01-07 00:05:29 | 和歌

 「蝋梅」が咲いていた。

 師走から睦月にかけてのこの時節には、寒気に堪えて蝋梅が咲き、心を和ませて くれる。だが、寒風が吹き荒び、或は小鳥たちが集まれば、忽ち花びらが傷ついて、折角の蝋梅が「狼狽する」ことになるから気の毒だ。

 幸いにも無疵の「蝋梅二輪」が、虚庵夫妻を迎えてくれた。
あまり高くない枝先に寄り添って咲く姿は、睦まじい夫妻を観る思いであった。年老いた虚庵夫妻が揃って見上げるのは、何やら「こそばゆい」想いであったが ・ ・ ・ 。




           久方に風のおさまる昼下がり

           ふくよかに咲く 蝋梅の花は


           見上げれば花びらあまた傷つくは

           小鳥がつどうや木枯らし荒ぶや


           枝先に仲睦まじく咲く二輪

           肩を並べて見上げる じじばば


           斯くばかり厳しき寒気に堪えて咲く

           蝋梅の花のこころをおもひぬ


           ひとひらの花びらに見るは連れそふる

           妹子を気遣う仕草にあらずや







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