小昼顔が、清楚に咲いていた。
「うつろ庵」と同じ町内に、竹枝垣を設えているお宅があるが、竹枝垣が古びて何とも居えぬ風情を醸している。このお宅は、別荘代わりにここを使っておられて、時々しか住人にはお眼にかかれない。普段は東京にお住まいのようだ。殆ど留守をされているので、当然のことではあるが、建物や、庭木などの手入れも侭ならないようにお見受けしてきた。果たして今年は竹枝垣に小昼顔が絡んで、花を咲かせた。
無責任な傍観者としては、小昼顔が絡んだ古びた竹枝垣は、この上ない初夏の情景で、このお宅の前を通る度に、楽しませてもらっている。
願わくば、たまの滞在の折に、雑草と一緒に引き抜かないで欲しいものだ。
頬紅を薄くはたくや小昼顔の
花咲きにけり竹枝垣にも
何故ならむ浴衣の乙女の立ち姿に
思い重なるこひるがお哉
団扇絵に描き写して贈らむか
孫の乳呑み児 持つ手を夢見て
「こひるがお」という名前に惹かれました。
写真を拝見すると朝顔に似ていますが、朝顔の仲間なのでしょうか?
ちょうど1ヶ月後に入谷の朝顔市があるのが、今から楽しみです(^^)
虚庵居士は、植物のことは詳しくありませんし、勝手な推測を交えますので、正しくは図鑑などでご確認下さい。
以下、虚庵居士流の理解デス;
朝顔・昼顔・浜昼顔・小昼顔・夕顔・夜顔など、姿形がよく似ていて、名前の共通項がありますので、植物学はいざ知らず、親戚だろうと思いたいのですが・・・。
入谷で購えるのは、朝顔。余程数寄者の商売人でないと、昼顔・浜昼顔・小昼顔などは店にだしません。何故なら、これらは雑草で、只で手に入るから。虚庵居士の寝惚顔は、神さんに言わせると「邪魔者」です。
不思議なことに、分類学上は朝顔もヒルガオ科だそうです。
万葉歌には昼顔が、容花(カオバナ)として詠われていますので、いにしえ人も昼顔・小昼顔には心惹かれたのではないでしょうか。多分、この美しさに焦がれて朝顔が開発されたのでは・・・と思われますが、如何でしょうか。
夕暮れに仄かに浮かぶ夕顔は、得も言われぬ風情がありますね。種類としては、別物だろうと思います。なんせ、お野菜ですから。
虚庵さん、いろいろ教えて頂いてありがとうございます。
とても興味深く拝見しました。
私も自分なりに調べてみるようにします(^^)
ほきるがおを検索していてこちらを発見したしましたところ、和歌のぶろぐ!!とっても感激して足跡をのこさせていただきます。
こひるがおのかわいらしい薄桃色に心引かれ私も歌を詠もうと思っておりましたところです。
私も乙女のすがたを思い浮かべました。
お歌拝見して 嬉しくなりました。素敵な心地のお歌ですね。
鄙の庵にまで足をお運び下さって、ありがとう御座います。
拙い歌で、お恥しいかぎりです。
「こひるがお」の取り持つ縁ですね、今後ともお気軽にお出で下さい。