川端裕人のブログ

旧・リヴァイアさん日々のわざ

2004年の収穫

2004-12-17 17:45:42 | ひとが書いたもの
ここ数年、週刊読書人が年末に掲載する「今年の収穫を三冊」みたいな企画に文章を寄せているのだけれど、今年は、こういうのを選びました。紹介文を転載するわけにはいかないけど、とりあえず、タイトルだけ。

『医学者は公害事件で何をしてきたのか』(津田敏秀、岩波書店)
『ロボット学創世』(瀬名秀明ら、岩波書店)
『だれが音楽を殺すのか』(津田大介、翔泳社)

とみてみると、今年は、イワナミとツダに、やられました、って年だったのね。
あんまり小説は読まなかったしな。

みなさんの「三冊」はどんなのでしたか。


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2 コメント

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う~ん、今年の3冊って考えると、意外に難しいで... (全然寺)
2004-12-18 12:53:25
まあ、ここ数年の発刊もアリ、でご容赦いただくと、今年読んだものの中では

・『ブルータワー』(石田依良、徳間書店)
→オーソドックスな筋立てのSFですが、一気に読まされました。やっぱり、ストーリーテリングの力あるなあ。今年は『アキハバラ@Deep』もあったけど、こっちのほうが好き。

・『アラビアの夜の種族』(古川日出男、角川書店)
→著者は本当に日本人ですか? と聞きたくなるほど濃厚な中近東のかほり。昔読んだ大宅壮一訳のエロもたっぷりの『千夜一夜』シリーズを思い出しました。

・『想師』(灰崎 抗、学研)
→設定が好みなのと、主人公が常食?しているチキンカツが異常にうまそう、というくだらない理由から。ブックオフ買いで読んだんですけど、続編がでているらしいので、今度、アマゾンで買おうかな、と思っています。

こうしてみると、SFとファンタジーに反応してるなあ。

あ、あと、カワバタさんの著書はご本人ですからあえて外したんですが、『ふにゅう』にはまいりました。4歳の娘を持つ父親として、自分の至らなさに深く恥じ入った次第。『おっぱい』や『ギンヤンマ、再配置プロジェクト』の主人公はもう仰ぎみるほど立派だけど、父親になるのに自信がなさそうな『デリパニ』のハルキだって、本当に偉い。夫婦の会話なんかもリアルで、どこかしら感情移入してしまう話ばかりで、読み終えたら思わず泣いてしまいました。
灰崎 抗さんだけ、ノーチェックでした。 (本人)
2004-12-18 14:56:17
食べ物をうまく書ける人って、筆力があるのだという法則があるので、きょうみをそそりますね。

古川さんは、どれよんでもすごいけど、「アラビアの……」は出色。最後のページまでたどり着くのがいやだー、と思ってしまうのは、ぼくとしては、池上永一と双璧だなあ。

石田さんは、絶対に外さない人だけど、アキハバラ@DEEPは、「オレネタ」でもあるので、興味津々。
そうそう、オーソドックスなSFってもう書くのが困難になっていて、それをあえて今やるためには、一段上の批評性が要求されるわけですよ。そのあたり、さりげなくクリアしちゃってるところが、やっぱり、匠、ってかんじがします。

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