玄倉川の岸辺

悪行に報いがあるとは限りませんが、愚行の報いから逃れるのは難しいようです

2ちゃんねらーが語る「アジア・アフリカ首脳会議における小泉総理大臣スピーチ」

2005年04月29日 | 政治・外交
“「アジア・アフリカ首脳会議における小泉総理大臣スピーチ」を論じたブログいろいろ”で人さまのブログへのリンクを集めて自分のコレクション欲を満たしていたら、何人かの方々からやけに褒めていただき(ありがとうございます)正直言っていささか当惑している。別に世のため人のためにやったわけではない(少しはそうなのかも)。単に「あのブログを読み返そうと思ったけどどこだかわからない!」「あの人のその後の意見が知りたい」というとき役に立つと思っただけで、あくまでも個人的な理由でやったことである。お役に立ててもらえれば嬉しいが、褒められるとなんだか恥ずかしく困ってしまうのだ。精神的安定が損なわれるのだ。

というわけで(何がだ)、今回のエントリでは思い切り手抜き&ルール違反をやって本来の自分にふさわしい位置まで評判を落とすことにした。
それは掟破りの「2ちゃんねるからのコピペ」。
ログだけ取得しておいた小泉スピーチについてのスレッドを読んでいたら、なんだか激しく同意したくなる意見がたくさんあって喜んだり悔しかったり。どうせなら(だから何がだ)多くの人たち、それも2ちゃんねるのニュース系板など近づかない人たちにも読んでいただきたいと思い、このような暴挙に出ることにした。
それでは2ちゃんねらーたちの意見をお楽しみください(木村剛の真似)。




49 名前:名無しさん@5周年[] 投稿日:2005/04/23(土) 23:37:38 ID:OzISrq7l
小泉の謝罪がけしからん!と息巻く方々は、
つまり日本に正しい主張をしろ!とおっしゃっている。

彼らはこの世の中が正しい事で動く、と信じているのか?
-->もしそうなら、憲法9条信者と大差ない。

では彼らは正しい事を声を大にして主張しろ、と言ってるのか?
-->極東三馬鹿と大差ない。

では彼らは正しい事を世界に通じるように主張しろ、といってるのか?
-->旧植民地帝国のメディアですらレイプオブナンキンのままの主張をする現状が見えてない。

では彼らは正しい事を世界に通じさせる第一歩を、一国の指導者自ら踏み出せというのか?
-->お隣の国がそれやって引っ込みがつかなくなってますね。

結論。今回の小泉の「絶妙なタイミングでの前例踏襲」を評価できない奴は、
イルボンの狡猾さを理解できないお隣の国の愛国者並。



75 名前:名無しさん@5周年[sage] 投稿日:2005/04/23(土) 23:55:46 ID:6KXX9L/J
「日本は、過去に”悪い”ことをしました」

↑これにどうしても納得がいかない奴は、
とても素直な奴なんだと思う。

”悪い”というのは、外交用語、政治用語だと考えた方がいい。
「お前は、戦争に負けたの。身の程を知れ。」とはさすがに
言いにくいから、”悪い”という言葉を使っているだけ。

橋本元首相が、小泉に対して意見を言ったとき、小泉は、
「お前は選挙で俺に負けたんだから、黙ってろ」と言ったらしいが、
普通は、さすがにそうは言えないからな。

次の”戦争”に勝つしかないってのが、現実。
くやしいが、耐えるしかなかろう。



77 名前:名無しさん@5周年[] 投稿日:2005/04/23(土) 23:58:13 ID:WkPbj0+E
>>75
それが今までの外交とどこが違うんだ?
何も村山橋本と変わってないぞ



81 名前:名無しさん@5周年[sage] 投稿日:2005/04/24(日) 00:03:13 ID:w45V2dj4
>>77
では、どうすればよかったと?

勝てるポジションを築くまでは、「勝負」はできない。
常任理事国となり、憲法を改正し、纏足のように捻じ曲げられた
軍備を改善するまでは、雌伏の日々を送るのはしかたないだろう。
ポジションが悪ければ、外交は難しくなるんだ。

ポーツマス条約の時に日比谷公園を焼き討ちした民衆の愚を繰り返しては
ならない。


84 名前:名無しさん@5周年[] 投稿日:2005/04/24(日) 00:05:20 ID:iID4sXjk
>小泉純一郎首相が表明した過去の日本による植民地支配に対する
>「反省とおわび」
いっそのこと
過去の日本による
”欧 米 の ア ジ ア 植 民 地 へ の 侵 略”
に対する「反省とおわび」
をしたらどうだったんだろうなw



90 名前:名無しさん@5周年[] 投稿日:2005/04/24(日) 00:08:01 ID:iytDLfJ+
>>84
あんたエライ!
日本が一度は白人の追い出したけど、あと負けちゃったのは謹んで謝罪したい。



101 名前:84[] 投稿日:2005/04/24(日) 00:14:07 ID:iID4sXjk
>>90
ありがとう。でも違うんだ、俺の趣旨は。イヤミでいったらどうかと
思ったんだ。つまり
「日本はオランダ、フランス、アメリカなどのアジア植民権益を攻撃し
結果として植民地時代を終焉させることとなり、欧米諸国に甚大な
不利益を与えましたことを深く反省し謝罪いたします」
というのww

AA会議じゃなくG7か国連総会で言うべき演説かもしれんが



128 名前:名無しさん@5周年[] 投稿日:2005/04/24(日) 01:03:05 ID:LMFUqqMw
ふつーの人には、
総理が謝罪演説して、会談で中国の要望をお伺いしてきたとしか見えないと思うんですけど



129 名前:名無しさん@5周年[] 投稿日:2005/04/24(日) 01:10:26 ID:Gli6yF67
ふつーの人はこれだけやってもまだ中韓が文句言ってくるならあいつら池沼なんだなと思いますが



130 名前:名無しさん@5周年[] 投稿日:2005/04/24(日) 01:13:05 ID:w45V2dj4
>>128
斜めに物事を見るとすれば、中国政府は、日本にとって
都合が悪いほど、派手に失敗しすぎた。
日本があえて救ってやらなければならないほどに。

今、アメリカのウヨクが、「そろそろ中国のことやっちゃわない?」と
騒ぎ始めている。
中国をやられたら一番困るのは、中国自身を除けば日本だ。
かつて韓国が日本の工場だったように、今は中国が日本の工場と化している。
韓国がぽしゃりそうになった1997年頃には、日本が韓国を救うことで
なんとかなったが、中国が今ぽしゃったら、あまりにも巨大すぎて日本の
力では救いようがなくなる。共倒れになる。

そこで、あえて中国政府に助け舟を出した可能性がある。



149 名前:名無しさん@5周年[sage] 投稿日:2005/04/24(日) 02:12:44 ID:ra9Zr6nn
>>アジア地域でのポジションを確保しつつ隣国の異常性を浮き彫りにした

そもそもこの発想からしておかしい
日本が謝ろうがどうしようが極東のお話なんてどうでもいいのが他国
今回の会議において日本が中国を非難することの何が問題になるか頭でシュミレートしてみればいい
これを言い始めたら村山だって謝ったわけだが結局その後日本に有利に働いたことがあったのか?
中国に対する非難も含めて出さないと何も意味のないただの敗北外交
少なくとも今回の件でも中国に対して謝ったと世界は受け取る



166 名前:名無しさん@5周年[] 投稿日:2005/04/24(日) 02:50:40 ID:ekzeM2WE
>>149
>>これを言い始めたら村山だって謝ったわけだが結局その後日本に有利に働いたことがあったのか?

今回、大きく違うのは

(1)謝罪したのが外交に積極的で、日本の首相では比較的「顔が見える」小泉だった
(2)国連改革と中国の反日デモで日中関係に世界の目が向いていた(これが大袈裟な表現では無い事は、TIMEやNEWSWEEKを見ればわかる)
(3)謝罪の場が2国間の小さな世界ではなくアジア・アフリカ会議だった

謝罪が良かったか悪かったかはともかく、謝罪する場としてはこれ以上考えられないほど効果的な場所とタイミングだった。
世界から注目を浴びているし、アジアとアフリカの首脳が証人になった。

謝罪外交だった村山に関して、中国以外はほとんど知らない(いや、中国ですら知らない)。
なのに、小泉のたった一度の謝罪で、スレタイのようにAA会議の議長国「感謝」と表現するし、
海外のマスコミでもおおむね驚きと前向きな評価で迎えられている。
村山がワシントンポストとNYタイムズからこれほど評価を受けただろうか?



310 名前:名無しさん@5周年[sage] 投稿日:2005/04/24(日) 04:27:37 ID:CfEty+QQ
中国政府は、日本が早めに折れてくれることを願いつつ国内向けに振り上げて見せた拳を
どうやって振り下ろそうか今悩んでると思うけどね。
先にアジア全体に謝られちゃったので、うまく面子の立つような落しどころを探すのに必死でしょう。

一番心配なのは日本国民の反応。
脊髄反射で小泉批判が大きくなるようなことがあると萎える

もうちょっと流れを見てみないとね



558 名前:名無しさん@5周年[] 投稿日:2005/04/24(日) 10:44:36 ID:KaXO628+
「お詫びと謝罪」だけ取り上げられているけど、重要なのは「軍事大国にはならない」「戦争はしない」点だろ。
過去の反省は、今後戦争をしないことの理由。
アジア諸国が関心があるのは、日本は自分たちの国を脅かす存在になるのかということ。
ここで小泉は、日本はあなたたちの国を脅かす存在にはならない、国際平和に貢献する国であると改めて表明した。

日本のマスコミが各国に「謝罪についてどう思うか」と聞き回ることが、各国との話をこじらせていることに気が付けよ。
むしろ「これからの日本の方針」について各国に聞くべきなのだ。





以上、【国際】小泉首相の"反省とおわび"、「各国代表団を驚かせた。深く感謝」…議長国インドネシア★4(DAT落ち)からのコピペでした。

ブログでは個人のまとまった意見が読めるという利点があるが、2ちゃんねるでは多くの人が短い言葉で応酬する様子が見られる。ブログの隆盛で2ちゃんは衰退するのでは?という説もあるが、役割分担をして相互に刺激しあう方向に向かいそうだ。最近ブログを読むのに飽きてきた私には、2ちゃんねるらしいイキのいい言葉がやけに新鮮に感じられた。2ちゃんねるよ永遠に。
いや、特に2ちゃんでなければならない訳ではないが、ネットには名無しで忌憚ない意見をぶつけ合える場所が必要だと思うのだ。
私は「清冽なる鮎」になどなりたくない、2ちゃんねる属性を持った一介の「卑怯系blogger」でけっこうである。それにしても小倉弁護士の「新しいテクニカルタームの創造」ぶりはますます冴え渡ってるな。さすがセントレアンである。
今後の成り行きが注目される(いいかげんな締め)。

■ 当ブログの関連記事
歴史への反省は必要だが、原理主義者に阿る必要はない
「謝罪」に心を捉われた人たち
必然だった「アジア・アフリカ首脳会議における小泉総理大臣スピーチ」

■ ついでにこれも
今さらながら、小倉弁護士ブログ炎上について
セントレアンな小倉弁護士
ポジショントークはお好きですか?

必然だった「アジア・アフリカ首脳会議における小泉総理大臣スピーチ」

2005年04月27日 | 政治・外交
アジア・アフリカ首脳会議における小泉総理大臣スピーチについて批判的なもの、肯定的なもの、たくさんのブログを読ませていただいた(ありがとうございます)。だがその中に「実は小泉は謝罪してないよ」という意見はほとんどなかった(全然なかったかも)。ひねくれ者の私は喜んだりちょっぴり淋しかったり。
あのスピーチに謝罪の成分が全く含まれていないとは言わないが、以前のエントリにも書いたようにその分量は全体と比べてごく少ないものだ。ソフトドリンクで言えば「果汁5%」程度である。それなのにほとんどのマスコミもブロガーも「謝罪、謝罪」と大騒ぎしているのがなんとも不思議に思えたのである。私があのスピーチの記事にタイトルをつけるとしたら、
「小泉首相、AA諸国への一層の支援を表明 ~歴史認識は従来を踏襲~」
としただろう。ほとんどの会議の参加国にとって(特にアフリカ諸国)、日本の過去などは割とどうでも良くて「これから日本が何をしてくれるか」こそが重要だったはずだ。

いわゆる「謝罪」、私に言わせれば未来志向への単なる前フリなのだがそれはともかく、「痛切なる反省と心からのお詫び」云々はあの場において必然的なものであったように思える。かんべえ氏が4月23~24日の日記で「これって反日デモがなくても、最初から予定通りの草稿だったんじゃないかという気がする」と言っておられるが私も同感だ。
なにしろバンドン会議50周年記念である。どうしたってスピーチでは50年前を振り返らざるをえない。
そうすると聞くものは誰でもその10年前の戦争のことが気になる。
ではどうするか。
黙っていると「何か隠しているのでは」「後ろ暗いことがあるからだろう」と勘ぐられそうだ。
それなら自国の60年前の戦争を正当化するか。いや、抜本的な歴史認識の変化を国内外の根回しもなくいきなり公言するなど勇気があるというより無茶である。日本国内で大騒ぎになるばかりか、アメリカや中韓以外のアジア諸国からの信用さえ失いかねない。中韓の反応については言うまでもない。
貧しい国や小国が多くを占めるアジア・アフリカ会議の出席国の中で日本は一頭地を抜く大旦那である。恵比須顔でゆったりと鷹揚に構えることが期待されている。そんな場所で空気を読まずに歴史認識を大転換を発表してテーブルをひっくり返すような真似をしたら、それは自分勝手であり野暮天もいいところだ。もしそれが可能であるとしたら、前もって充分な根回しを行い諸外国からの「日本のやった戦争は立派であり恥じることは何もない」という発言(ヨイショ)を大量に集めて、「そこまで言われれば…」という形にするしかないだろう。だが、それをやるにはよほどの政治力と大盤振る舞いが必要であり、その前にまず国内のコンセンサスが必要だ。現時点では不可能である。

とすれば、ここはやはり無難に歴代内閣の歴史認識を踏襲するしかない。それは村山内閣以来、橋本も小渕も森も、そして小泉自身も撤回しようとしなかった(できなかった)村山談話に沿った歴史認識だ。それはやむを得ないことだが、せめて反省とお詫びは最低限にして戦後日本の実績と未来志向を主軸に語ろうとした。小泉スピーチとはそういうものなのだろう。

私は小泉総理がアジア・アフリカ会議でいきなり歴史認識を転換するような「英雄主義的行動」を取らなかったことを評価する。
村山談話がいつまでも政府の歴史認識を縛るものであっていいとは思わないが、総理大臣が海外でいきなりそれをひっくり返すのは害多くして益が少ない。歴史認識を変えるためには地道に人々の意識を動かしていくしかない。日本でも海外でも、説得力ある言葉で偏見と誤解の壁を一つ一つ突き崩していく地道な戦いをしていくほかないだろう。「小泉が一言言えばみんな思い違いに気付く」なんてうまい話は、たぶん無い。

■ 当ブログの関連記事
「謝罪」に心を捉われた人たち

■ 関連リンク
雪斎の随想録: 二国関係の「呪縛」・続
中川秀直 トゥデイズ アイ

「アジア・アフリカ首脳会議における小泉総理大臣スピーチ」を論じたブログいろいろ(2)

2005年04月27日 | 政治・外交
「アジア・アフリカ首脳会議における小泉総理大臣スピーチ」を論じたブログいろいろの続きです。例によって上下の並び順に意味はありません。前のエントリが字数制限にひっかかったので更新は終わりにするつもりでしたが、あちこちで面白いブログを見つけるとリンクをコレクションしたくなってしまいました。やっている本人の動機としては食玩集めと変わりませんが、この件について真面目に考えておられる方がさまざまな意見を知る手助けができれば幸いです。

■ 演説テキスト
アジア・アフリカ首脳会議における小泉総理大臣スピーチ

■ 関連資料
日本の戦争謝罪発言一覧 - Wikipedia

■ 批判的
言語学研究室日誌:今更言うことはありません
メディアを創る:日中首脳会議の真実
「鏡」の向こう側へ:気違いと対応
♪すいか泥棒 日曜版:バンドン会議/日支首脳会談: 小泉0点
独身おやじの日々雑感:反日デモに思う-その2
酔夢ing Voice - 西村幸祐 -: バンドンから日比谷へ  小泉外交の限界
tarochan.net: Comment on 小泉は結局小鼠か?
いつもココロに愛国を:ダメだこりゃ┐(´д`)┌ ウンザリ
Dr.マッコイの非論理的な世界:今回の「お詫び」は失策
雷鳥の見聞録:小泉擁護派の醜態と怒りを忘れた日本人
山崎行太郎の『毒蛇ブログ日記』 - ■余りにも小泉的な、仲間(国民)を裏切って生き延びる処世術。
殿下さま沸騰の日々『てめーらなめんなよっ!』:恩を売っても返ってくるのは仇。
薔薇、または陽だまりの猫:【賛同のお願い】日本は近隣アジアとの衝突の道から引き返せ――歴史認識と「反日デモ」について
多事雑感: 繰り返される謝罪
撫順の奇蹟を受け継ぐ会声明ー過去を直視せずに「未来志向」はありえない
西村眞悟ホームページ・眞悟の時事通信:不可解な、村山談話の朗読
多 事 × 論:■平成17年4月23日(土) 小泉謝罪演説 ~小泉につける薬はないのか? 「売国有罪」~
GO.KI.RA.KU:首相の「反省とお詫び」
外交と安全保障をクロフネが考えてみた。 小泉首相の演説はいったい何だったのか?
宮崎正弘の国際ニュース・早読み:小泉首相と胡錦濤主席との「日中首脳会談」は今夜 中国メディアは「日本の降伏」と総括をするだろう
Tempus Fugit 賛否両論いろいろありますが
MIAMI VICE(ハートを撃て):おわびと反省、引用でケリ、それは甘い!
blog@心願成就  もうええ加減にせぇ~
ネパールを護ろう:国賊小泉を抹殺せよ
独立・起業blog ~成功への道 反日デモと日本の歴史認識
◆ ケシクズ ◆:脱力。
いか@ :インドで働いたこと(7/4-19)。:バンドン会議でのおわび考


■ 中立的
media@francophonie:バンドン会議開幕(4月24日追記)
JIROの独断的日記エキサイト版:「日本は謝罪した(Financial Times社説)」世界は分かっているのですよ。
LYU's アジアって何処までだっけ?
WEB見聞録: 謝罪の効果。詰むや詰まざるや!?
ごまめのはぎしり:AA会議
親父の威厳BLOG.ver:バンドン会議で「反省、おわび」 異例の演説
REDLOVER | 日本人の地道な努力はいつ報われるのだろう
★はじめてのブログ(暫定)★:首相演説での謝罪表明を世界 に向けてアピールせよ。
冷凍力の膳所狒々日記:小泉総理の視線の先にあるのは?
Sankei Web 反日デモに日中情報戦の視点を
橘正史の考えるヒント: 大東亜共同宣言について ~小泉首相のアジア・アフリカ会議50周年式典での謝罪演説について考えるために~
空のつぶやき: 意図はもしかして?。。。(苦笑)
・・・と言ってみる:小泉首相の謝罪は成功か?失敗か?
こんな本を読んだ:韓国人の歴史観(黒田勝弘)


■ 肯定的
Silly Talk: 小泉首相の謝罪
かみぽこぽこ。:祝!日本外交の夜明け(続編):中国との格の違いを見せつけた小泉演説。
開米の歴史・時事研究室:小泉首相のAA会議演説は大成功
当代江北日記:小泉演説
放浪癖さんあっちへふらふら日記 | 4/25 小泉外交、あれでいいと思うんですが
無法地帯: アジア・アフリカ首脳会議の話。
日本の為、中国語と英語を極める。  日本が大人としての風格を見せた。
躁鬱日記。 アジア・アフリカ会議
北京ダック北京生活:コイズミスピーチ。
おやつはビール。:バンドン会議
INSOMNIA CAFE:バンドン会議での小泉首相の謝罪演説はすばらしい機会だと思うこと
一寸の虫に五寸釘:大人の話し合いができたと思います。(日中関係 その2)
コマンドまたはファイル名が違います.:アジアの負け犬
日々不穏なり:AA会議&日中首脳会談を振り返る
H.C.A.:コイズミ謝罪
Absenteの酔いどれblog:国内反日勢力の「反日封じ? 」
日々徒然:今すべきことは
棒日記 第3章プロローグ - 高速ナブラ
じゃあ春巻定食で。:国際会議で謝罪。
世の中驚くことばかり!:現在の政治状況を考えるBBS的広場・・・・小泉総理ってどうよ?
バーチャルネット思想アイドルやえ十四歳:AA会議小泉演説
No Fear's Physical Arts:小泉純一郎の覚悟を静観しよう
World Description:中国反日暴動の顛末 現状ではこれで精一杯!!!
にぶろぐ:小泉首相、久々の合格点
勝谷誠彦の××な日々。:デモ抑え込めること自体で官製を証明した笑止千万。
書生訓: パブリックディプロマシー
鬼努愛落(きどあいらく):言葉を行動に移すことが信用を得ることに繋がるのは中国も同じ
浮世風呂:中国には実績で対抗すべし:小泉演説と謝罪考
つれづれのままに・・・WebLog:AA会議での小泉首相発言
早勢 直のページ 今週の意見(418):謝罪表明演説
たぼすけのざれごと:「小泉のおわび、炸裂」
末々草(すえ思う故にすえあり):手打ちとはいかないみたいな感じですね.
乱れ斬月:村山談話
まどか先生のひとりごと:幼くても、ちゃんと考えます!

「謝罪」に心を捉われた人たち

2005年04月26日 | 政治・外交
「アジア・アフリカ首脳会議における小泉総理大臣スピーチ」を論じたブログいろいろ

自分の便利のために作ったリンク集だが、何人かの方から評価していただけたのは嬉しい限り。
いろいろな意見があると知るのはよいことだ。似た意見を読んでうんうんと頷いたり、反対意見を覗いて反発したり納得したり、中立的な見方を借りて双方の意見の正当性を考え直したり、いろいろと役に立つこともあるだろう。
私自身は… えーと、すみません、リンクさせていただいたブログすべてを熟読させていただいたわけではありません。流し読みではないつもりですが七分目くらいしか理解してないかも。どうも申し訳ありません。

七分目のくせに、と自分でも思うがあえて言わせていただければ、「批判的」なブログのほとんど、「中立的」「肯定的」なブログのかなりの数が今回のアジア・アフリカ首脳会議における小泉総理大臣スピーチにおいて「謝罪」がなされたと捉えていたのが私にはちょっと不思議だった。
スピーチの全体は6つの段落に分けられる。

挨拶
(過去50年の歩み)
(アジア、アフリカ支援の実績)
(将来に向けての平和的な国際協力の遂行への決意)
(文明間の対話)
(結び)

このなかで「謝罪」のニュアンスがあるのは(過去50年の歩み)の中の一文

我が国は、かつて植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。こうした歴史の事実を謙虚に受けとめ、痛切なる反省と心からのお詫びの気持ちを常に心に刻みつつ、我が国は第二次世界大戦後一貫して、経済大国になっても軍事大国にはならず、いかなる問題も、武力に依らず平和的に解決するとの立場を堅持しています。

だけである。そして、私の理解するところでは、この文章の前半後半を導くための単なる前フリである。
全体としてこのスピーチは小泉首相のよくいうところの「未来志向」の言葉なのだ。

夫婦ゲンカに例えるのはいささか不謹慎だが、過ちを犯した夫が妻に対して
「俺が浮気をしたのは事実だ、悪いとは思っている。だから、これからは以前の何倍もお前を愛すことを誓う」
と言うようなものではないか。
妻が夫に愛想を尽かしていれば
「そんな言葉で謝ったつもりなの!?」と怒りをさらに掻き立てられるだろうが、
妻が夫を基本的に信じている場合は
「これからも二人で幸せを作り上げていきましょう」と素直に受け入れることができる。
中国や韓国は前者に似た拒絶反応を示し、それ以外の各国はおおむね後者のように好意的な反応を示してくれているようだ。

興味深いのは、小泉スピーチを否定的に捉えたブロガーの多くが、「謝罪」に心を捉われているという意味において中・韓両国と似た反応を示したように見えることだ。日本の愛国者は「謝罪などすべきではなかった」と怒り、中国や韓国の愛国者は「あんなのは謝罪ではない(あるいは『謝罪が足りない』)」と叫ぶ。両者のベクトルは正反対だが、存在する次元は同じである。

もしかしたら小泉さんは「自分はいつものように未来志向を訴えただけなのに、なんで前フリの部分でこんなに騒がれるのか」と訝しく思っているかもしれない。

■ 関連記事
必然だった「アジア・アフリカ首脳会議における小泉総理大臣スピーチ」
歴史への反省は必要だが、原理主義者に阿る必要はない

「アジア・アフリカ首脳会議における小泉総理大臣スピーチ」を論じたブログいろいろ

2005年04月24日 | 政治・外交
小泉首相の「アジア・アフリカ首脳会議におけるスピーチ」を論じたブログを集めてみました。
上下の並び順に特に意味はありません。コメントやトラックバックによる情報提供を歓迎します。
私自身の意見はこちらです。「肯定派」ですね。今回あちこちのブログを読ませていただいて興味深かったのは「最初聞いたときは腹が立ったが、スピーチ全文を読んだり『肯定的』ブログを読んで納得した」という意見がいくつか見られたことでした。
(追記)このエントリは更新停止しました。続きはこちらです。

■ 演説テキスト
アジア・アフリカ首脳会議における小泉総理大臣スピーチ

■ 批判的
徒然なるままに時間のあるときにPCに向かひて:バカだバカだとは思っていたけど…「お詫び」は絶対ダメ!!
記念碑的な場所バンドンで茶番 溶解する日本/ウェブリブログ
log: 土下座外交のスパイラル、朝鮮総聯に破防法を
娘通信♪:小泉首相「謝罪」演説・・道義無く、戦略性無く
話の花束: 素朴な疑問 「戦争責任」の本当の意味って何ですか?
Adazakura's Weblog: よりによって村山談話とは
山際澄夫のESSAYS:4・21 小泉首相の裏切り
★★★ 桜魂 ★★★: ◆AA会議首相演説、村山談話踏襲し謝罪
残念な小泉演説 22世紀へ。おもしろ日記/ウェブリブログ
So-net blog:遠藤浩一覚書:日本、オウンゴールで失点3
異能生存体きこりの日記 - 首相「歴史反省とお詫び」アジア・アフリカ首脳会議 村山談話引用 異例の繰り返し
検索EN人: 謝罪は逆効果の可能性も
感じたままに書きました:なんでお詫びするの???????
閣下の憂鬱: そろそろ村山談話を破棄してはどうか
何でも書き書きエッセイ:おわび演説
とろとろですとろん:繰り返される土下座外交、村山談話の罪の重さ
Doblog - 屋根裏のGradiva -小泉首相、「反省とおわび」
pepsi2001の1兆年日記:小泉の謝罪
北口堂通信:綱渡り小泉外交は危うすぎる
東京その日その日:小泉腰砕け外交
堀間テイ子のがんばるブログ:謝罪外交からは何も生まれてこない
the world will continue in vain:小泉首相の謝罪が戦略的って正気かよ!?
生涯イチ保守のひとりごと:ヤクザに謝罪は通用しない
お気に召すまま:AA会議での小泉発言について考える (4/22)
庄治の最近気になること:千載一遇の機に小利しか得れず・首相謝罪
漆原亮太の平成軍国少年今日もゆく:國賊達への斬奸状~日本を貶める國賊小泉総理~
うなぎいぬの 「 わやくちゃ! 」:小泉氏 その場しのぎの反省とおわび...
猿一匹、唄えば侍・・・:アジア・アフリカ会議50周年記念首脳会議
teikokubungaku:首相「反省とお詫び」、アジア・アフリカ首脳会議
大日本民国万歳!:馬鹿小泉、早く辞めろ!
反日勢力を斬る:また謝罪してしまった日本の首相
ぼたんの花:小泉さんが謝罪


■ 中立的
桜日和: 小泉首相の発言は是か?非か?
WEB見聞録: 謝罪の効果
パリポリ噺: 小泉首相、おわびを表明
んなアホな!:耐え難きを耐え・・・
So-net blog:ぺんぎん徒然草:日本の歴史認識再確認で、中 国はどう出るのか
ラテンなニュース - 仏ラジオによる小泉謝罪発言報道
恐怖!猫屋敷: 小泉が謝罪と反省を表明したニダ
- outernation@blog -:謝罪外交。
The Way Makes a Difference:日本が発信するとどうなるか・・・反日デモ問題に見る外交
愛煙家の多事総論:小泉お詫び、でも・・・
ハサウェイの徒然なるままに・・・:中国、いい気になる。
愛・蔵太の気ままな日記:小泉首相がアジア・アフリカ首脳会議のスピーチで言ったこと
中華電波観測所:支那人相手に謝るのはやめといたほうがいいと思うのだが・・・
rarelity0: 小泉首相、謝罪
::::fuumblog::::: [小泉君]結論が出るのはまだ先だと思う


■ 肯定的
雪斎の随想録: 二国関係の「呪縛」
Irregular Expression: AA会議 小泉首相演説を読む
さくらの永田町通信: 歴史の重み
曇りのち晴れ:迷惑な隣人をどうするか?
BigBan: 日本の戦争謝罪----歴代首相の発言
毒な雑記帳:4月23日
慈燕堂・Vのセンス:攻めの謝罪?
Cogito ergo sum:小泉首相”アジア”にお詫び表明演説
So-net blog:la3751の日々雑感:日本側がイニシアティブをと った首相演説での謝罪表明
ノムさんのエッセー:小泉総理、AA会議スピーチ
ぼやきくっくり:4月22日(金)私は小泉信者じゃないけど今回はGJでは?
あんた何様?日記:日韓基本条約破棄で決議案・・・・・・ダメだコリア。
See Saw Wave -life goes on- | 沸騰してますな
BLOG 爺の裏長屋: アジア・アフリカ会議
小泉首相 謝罪の狙い-ケンケン楽学
むぎをの夜話: 小泉首相の「謝罪と反省」
=社説は語る=:小泉首相 A・A会議で「反省」
日記のような空間:いやいや、ちょっと待て これで怒るのはおかしい
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Catch BAR | 首相「歴史反省とお詫び」 アジア・アフリカ首脳会議

歴史への反省は必要だが、原理主義者に阿る必要はない

2005年04月24日 | 政治・外交
アジア・アフリカ首脳会議における小泉総理大臣スピーチ

50年前、バンドンに集まったアジア・アフリカ諸国の前で、我が国は、平和国家として、国家発展に努める決意を表明しましたが、現在も、この50年前の志にいささかの揺るぎもありません。
 我が国は、かつて植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。こうした歴史の事実を謙虚に受けとめ、痛切なる反省と心からのお詫びの気持ちを常に心に刻みつつ、我が国は第二次世界大戦後一貫して、経済大国になっても軍事大国にはならず、いかなる問題も、武力に依らず平和的に解決するとの立場を堅持しています。今後とも、世界の国々との信頼関係を大切にして、世界の平和と繁栄に貢献していく決意であることを、改めて表明します。


この演説、「謝罪」ととるか「過去に謝罪したことの確認」「平和国家宣言」ととるかで評価はずいぶん違ってくるようだ。
私は後者の見方をとる。時と所を得たなかなか良い演説であった。

小泉首相もそうだが、現在日本で社会の現役にいる世代はかつての戦争の当事者ではない。すでに子や孫の世代である。「自分のこと」として実感を持って「謝罪」することのできるのは村山首相が最後だろう。当時子供だった世代や、そもそも生まれていない世代に戦争の責任があるはずもない。責任がないのに謝るのは道理に合わない。そんなことを要求するのはおかしなことだし、「謝罪」して良いことをしたつもりになるのは偽善だ。小泉総理が「お詫びの気持ちを常に心に刻みつつ」と言い「お詫びします」と言わなかったことは適切だった。
おそらく小泉首相の本心は、「戦後60年が過ぎた今、『謝罪』を云々するより戦後日本の平和国家としての実績を見てくれ」というものだろう。「痛切なる反省と心からのお詫びの気持ち」はそのための前フリだと理解したほうがよい。そして、この点では日本はなかなか立派なものであり、すくなくとも中国や韓国の批判がイデオロギー的空論であるのは明らかだ。
日本というある種特異な国の存在に慣れているアジア諸国はともかく、会議に集まったアフリカ諸国には「首相が国際会議で過去を反省する」「旧植民地に干渉しない」「戦争をしない、武器輸出もしない」「世界の平和と安定に貢献する」日本の姿は新鮮に見えたのではないか。旧植民地に対して決して謝罪などしないヨーロッパ諸国と比べたとき、日本の謙虚さと優しさがまぶしくも感じられたのではないか。いや、これはもちろん日本国民として、小泉ファンとしての希望的観測にすぎず、逆に簡単に謝るお人よしぶりを嘲笑し「平和国家」アピールに偽善を感じる人たちもいたかもしれない。残念ながら、いや、予想されたとおり、中国や韓国はそのように受け止めたようだ。

それにしても、中国・韓国・北朝鮮の三国、2ちゃんねるなどで呼ばれる「極東三馬鹿国」の「正しい(唯一の)歴史認識」なるものへの執着は私の理解を超える。タリバンやアルカイダがイスラム原理主義なら、彼らは「歴史認識原理主義者」だろう。
原理主義者の要求をすべて受け入れることは出来ない。靖国や教科書で妥協すれば、そのうちに皇室や自衛隊の存在にまで「感情を傷つける」ものと言い出すだろう。とても付き合いきれるものではない。日本は「自らの過去を反省するが自らの過去を全否定するつもりはない」と彼らにはっきり判らせなければならない。
これまでのように日本のナショナリズム(これは最低限のものだ)を「無かったこと」として中国や韓国に阿ることは出来ない。そんなことは9・17以来近隣諸国の「公正と信義に信頼」することができなくなった多くの日本国民が許さないだろう。もちろん私もそんなやりかたはうんざりだ。

それにしても、かつては「大人の国」だと思っていた中国が「国民感情が傷つけられた」「日本は配慮してくれ」と泣き言を並べる姿は見苦しい。日枝会長だって「不愉快だからライブドアとは組めない」と言いこそすれ「フジの社員感情に配慮してほしい」なんて言わなかったぞ。大人の国であれば、自分の感情は自分で始末を付けてほしいものだ。どうしても日本と商売したければ、恨みや怒りを技術研究や経済発展の建設的エネルギーに転換してくれ。
…と彼らにお願いしてもきっとわかってもらえずにネガティブな方向に行くんだろうなあ。軍拡とか反日暴動とか対日内政干渉とか諸外国への「正しい歴史認識」アピールとか。「くだらない」としか思えないが。
やはり日本と中華圏は全く違う文明だと思わざるをえない。聖徳太子の「日出る所の天子~」も福沢諭吉の「亜細亜東方の悪友を謝絶」もその気持はよくわかる。日本が反中国になる必要はないが、日本は日本である限り「非」中国なのだ。それは日本文明の運命であり、中華圏からいわれなき圧力を受けるのもまた逃れる術のない宿命なのだろう。やれやれ、難儀なことである。

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必然だった「アジア・アフリカ首脳会議における小泉総理大臣スピーチ」

見えないことの幸せ。「雨と夢のあとに」

2005年04月23日 | テレビ鑑賞記
金曜ナイトドラマ「雨と夢のあとに」

無垢な少女と、彼女を守るために自らの死を隠し地上にとどまる父親(の霊)の物語。
今期のドラマの中では一番のお気に入り。
テレビ朝日はこういう特異な設定のドラマを作らせるとなかなか上手い。「トリック」「スカイハイ」は仲間由紀恵や釈由美子の魅力を引き出してヒットしたが、「雨と夢のあとに」の黒川智花も充分に魅力的だ。

今週は、雨(黒川智花)の通う中学校にいた幽霊の少女百合子の物語。
百合子は誰にも見えない地縛霊だったが、雨に自分の存在を認められたことで校外に出られるようになる。雨は幽霊の父親(沢村一樹)と暮らすうちに「見える」ように体質が変わったという設定。父が幽霊であることを知らず、霊が見えるようになって間もないので雨は霊との付き合い方を知らない。無防備に百合子と親しくなった雨はやがて百合子のわがままと脅しに振り回されるようになる。
万引きや援助交際を強要する百合子だが、雨の父親を守ろうとする思い、雨を心配する北斗(父の友人の息子)の思いを知って、実は自分が母親の愛情を求めていたことに気付く。雨が百合子の母親を連れてくるが、彼女には百合子の姿を見ることが出来ない。悲しんで自殺しようとする母緒、それを止めようと叫ぶ百合子。ようやく二人の心が通い合い、百合子は光に包まれて昇天する。

…といった話なのだが、いやー、あらすじを書くのって案外難しい。こんなことなら公式サイトからコピペすればよかった。読み返してみると下手だし。
自分で気付かぬうちに霊感を得てしまった雨に同情する。慣れていないのにいきなり霊とご対面させられるのは辛かろう。私は霊感など全くないのだが、「見える」ひとはいろいろと大変なのだろうなあ。霊感がなくてよかった。深夜にあてどなく車を走らせるのが好きで、飛び降り自殺の名所と呼ばれる高い橋を通ることもあるが変なものを見たり感じたりしたことは一度もない。さすがにそこで車を止める気にはなれないが。真っ暗で交通量もほとんどゼロだし。考えてみると、われながら鈍感というかいい度胸というか。甘く見ているとそのうち魅入られて自分も飛び込みたくなるかもしれない。くわばらくわばら。

それはともかく、このドラマはホラー風味と切なさと愛とユーモアと黒川智花の可愛らしさと木村多江(雨のアパートの隣人、霊感を持ち二人のアドバイザー的存在)の大人の魅力とがほどよく混じっていて楽しめる。お話自体はけっこうありがちなものだが、黒川の演技力と可愛らしさで気にならない。ロリコンじゃなくても、やはり美少女は可愛くてよい。国の宝である。角度によってはときどきオバサン臭く見えるときもあるがそれもまたご愛嬌。演技力がしっかりしているので5年後が楽しみな女優である。

なにかオチを付けたいのだが思い浮かばなくて困る。いや、べつにオチなど必要ないのだが。
とりあえず「黒川智花と黒谷友香は水野美紀と水野真紀なみにまぎらわしいぞ」ということでおしまい。
失礼しました。

エウレカセブンに期待してみる

2005年04月20日 | テレビ鑑賞記
以前のエントリ“あれから10年、エヴァンゲリオン”で「巨大なブームを起こしたエヴァンゲリオンの誕生からもうすぐ10年。そろそろ何か新しいものが生まれそうな気がする。」と書いた私だが、具体的にどれかの作品を思い浮かべていたわけではなかった。エヴァ以来すっかりそちらの世界の情報には疎くなっており最近どんなアニメが流行っているのかさえ知らない有様である。なにかブームが来るとしたらよほど遅くなってから知ることになるだろうと半ばあきらめていたのだが。

偶然gooのトレンドランキングを見ると、正体不明のリンクが上位に並んでいた。
“交響詩篇 エウレカセブン”
何だこれは?クリックしてみた。
ふむふむ、新しいロボットアニメか。あ、メカデザインが河森正治、コンセプチュアルデザインが宮武一貴だって?昔懐かしいビッグネーム。他のスタッフの名前はよく知らないけど、設定やら何やら見るとかなり期待できそうだ。あれ、ストリーミングで第一話が無料で見られるのか。とりあえず見てみよう。

(視聴中)

…うーむ。これはかなり凄いんじゃないか?
けっこういいぞ。いや、TVシリーズとは思えないクォリティの高さだ。
作画については100点。文句なし。ウェブサイトで「色彩設計」のスタッフ名が大きくクレジットされていたが、たしかに色に厚みと調和がある。描線も柔らかくていい感じ。一切の手抜きが感じられない。背景も素晴らしい。
ストーリーについては始まったばかりなので評価しようがないが、魅力的な異世界を作っている。面白いガジェットをばら撒き、意味ありげな伏線を張りまくっているようで今後に期待できる。主人公の自意識過剰気味モノローグが鬱陶しいが、シンジ(エヴァンゲリオン)に比べたらマシ。
メカデザインは河森にしては…という意味でちょっと期待はずれだが、作画の力でLFOなる主役メカ(可変ロボット)を魅力的に見せている。空中戦の描き方は「マクロスプラス」を思い出させる迫力。
そしてキャラクターデザイン、今のところはこれに一番感心している。ちゃんと三次元の厚みと骨格を感じさせるキャラクターだ。ガンダムシードみたいに個性の感じられない薄っぺらな美形キャラとは違う。これなら大人が見ても恥ずかしくない。私にはよくわからないが、キャラクターたちのファッションもけっこう今風でイケているのではないか。
何といってもヒロインの「エウレカ」が可愛いのだ。ショートカットの似合うエキゾチックな美少女。パープルの瞳が神秘的。水色の髪の毛はシーラ・ラパーナ王女みたい。古すぎて誰も知らないか。昔好きだった女性にもちょっと似てる。念のために言っておくがロリコンではない、その人は20代なかばである。
ついでといっては何だが音楽も良い感じ。EDテーマの女性歌手の声が素朴で好きだ。もしかしたらCD買っちゃうかも。

というわけで、個人的には10年ぶりに現れた「積極的に見たいTVアニメ」である。
エウレカセブンがどれほど世間的に「来る」のかそれとも来ないのかはわからないが、お暇な方はどうかご覧になってください。

マッチを応援します

2005年04月19日 | 政治・外交
マッチといえば「スニーカーぶるーす」。
そして日本を代表するかつての名レーサーであり(嘘)ジャニーズの重鎮である(こちらは本当)。

それとは関係なく、町村外相のことを2ちゃんねる界隈では「マッチ外相」などと呼ぶ。
単なる名前の語呂合わせなのだろうが、「男気」という点でジャニーズのマッチと自民党のマッチは似ているかもしれない。
反日暴動が頻発する中国に裸一貫晒しを巻いて乗り込む姿はなかなかのものだ。
唐家センに「日本が謝罪しろ」とゲンメイされても怯むことなく日本の主張を伝えている。
ごく当たり前のことなのだが、これまでの日本外交ではなかなかこういうことはできなかった。さすが牛乳屋さん(町村氏の家業は北海道の老舗牧場)だけあって骨がしっかりしている。そして、いつも物腰柔らかく話し方も穏やかなのは私の好みに合っている。西村真吾や石原慎太郎のようなあからさまな「愛国者」「硬骨漢」はあまり好きではない。
というわけで、応援してますマッチ外相。帰国するときは成田で「スニーカーぶるーす」を歌って出迎えても良い。
やらないけど。

ところで、日本のマスコミはいつまで誤魔化しを続けるつもりなのだろうか。
今中国で起こっていること、そして日本政府と日本国民が問題にしているのは「反日暴動」である。
投石やペンキぶちまけや日本料理店のガラス破損の様子が画面にはっきりと見えているのに、「デモ」などという言葉で誰が納得するものか。
いかにも日本人らしい言霊信仰で「事おだやかにあれかし」という願いを込めて「デモ」と呼んでいるのかもしれないが、現実をはっきり伝えないと、うかうかと観光に出かける人が被害に遭いかねない。
マスコミは「反日暴動」とちゃんと伝えるべきだし、外務省は渡航希望者に対し適切な勧告をしてほしい。
怪我人や死人が出てからでは遅い。

■ 関連リンク
Cogito ergo sum:町村外相応援キャンペーン

「大人の解決」なんて野次馬としては最悪だ

2005年04月19日 | ネタとか
フジサンケイとライブドアが和解したそうな。
つまらん。
ホリエモンの泣き顔が見たかった。泣きっ面に蜂がブンブンと襲いかかる姿が見たかった。これは公憤とも正義とも関係ない面白半分の野次馬根性だ。しかし、ホリエモンが泣くということは即ちライブドアの株価大暴落ということであり、無辜の株主、ライブドアサポーターや「信者」の皆さんまで財産と希望を失うということだ。それはよろしくない。日本経済にも悪影響が及ぶ。かもしれない。
だから、多分これでよかったのだろう。
でもやっぱりつまらん。アンチクライマックスもいいところだ。見世物として成り立ってない。
金返せ。払ってないけど。

ホリエモンは「想定の範囲内、それも最良のものに近い」と言ってたがそれでいいのか。
素人なので誤解があるかもしれないが、和解の具体的内容はフジサンケイのライブドアへの出資、そしてLDの所有するニッポン放送株のフジへの譲渡である。業務提携は「委員会を立ち上げて検討する」段階だ。それなのに「完全に満足」みたいなことを言ってしまったら、結局業務提携なんて二の次、ラジオ局の経営なんて眼中にもなく、フジサンケイから金を毟り取ることが目的だったみたいに邪推されるぞ。
物知りの人はそれを「グリーンメーラー」などと呼ぶらしい。
名前としてはスーパーヒーローみたいでカッコイイが、相思相愛だったフジとニッポン放送の間に横槍を入れて漁夫の利を得る(諺の使い方間違ってます)なんてズルいぞ。まるで小学生みたいに未熟な言葉だが、「無邪気な子供の目はごまかせない」ということでいかがでしょうかダメですか。

経済専門家の人たちは「大人の解決」ということでおおむね歓迎しているようだ。
あいかわらずカジュアルな格好で俺様流儀を誇示したホリエモンはともかく、フジサンケイ側の人々は作り笑顔と当たり障りのない言葉で悔しさを隠していた。さすがに大人だ。
だが、一人だけどうも感心できない男が混じってた。
ホリエモンに向かって「こんな形でなかったらいい仕事ができたのにね」だと。亀渕社長よ、ちょっとそれは媚びすぎではないか。たぶんご本人は全くそんなつもりはなく、正直な思いを語られたのだろうが、私としては「そこまでやらなくてもいいのに」と鼻白む思いであった。
以前acoyoさんのところのコメント欄でも書かせてもらったが、「『リスナーへの愛』とか言ってる連中、みんな嘘臭いんだよ!」というのは我ながら珍しくも正鵠を得ていたようだ。
もし私がフジテレビかニッポン放送の株主だったら、株主訴訟で今回の騒動の責任、間抜けな企業防衛のあり方の責任を問うぞ。お前らみんなクビだ。
しかしながら、現実にはどちらの株も持ってないのでそんなこと思ってみるだけ無駄なのであった。

つまらん。