玄倉川の岸辺

悪行に報いがあるとは限りませんが、愚行の報いから逃れるのは難しいようです

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卑劣で傲慢な小沢一郎

2009年12月21日 | 政治・外交
憲法も知らず、政治と皇室のデリケートな距離感も知らず、小沢一郎という政治家はいったい何なのだろう。

小沢幹事長、習中国副主席特例会見で「国事行為」論は撤回 - MSN産経ニュース
 民主党の小沢一郎幹事長は21日午後の定例記者会見で、天皇陛下と習近平中国国家副主席との特例会見を「国事行為」と論じていた点について、「憲法で規定している国事行為にはそのものはありません」と述べて撤回した。

 そのうえで小沢氏は「憲法との理念と考え方は、天皇陛下の行動は内閣の助言と承認によって、行われなければならない」と述べ、外交要人とのご会見も、内閣の助言と承認に沿って行われるべきとの考えを示した。

 また、「天皇陛下にお伺いすれば、(特例会見を)喜んでやってくださるものと私は思っております」と述べた。


「憲法を知らず」前の会見で威勢のいい国事行為論をぶちあげたことはまあいい(いや、ちっとも良くはないが)。
私自身も憲法をよく知らないし、過ちを認めて撤回するのは潔い。とはいえ、小沢氏の国事行為論を支持した人たちはハシゴを外された思いだろう。ちょっぴり気の毒だ。

だが、「政治と皇室のデリケートな距離感を知らず」政権をとったら天皇陛下を好き勝手に利用できると思い込んでいるのは恐ろしい。政治と皇室、皇室と政治の関わりは謙抑的でなければならない。「使えるカードはなんでも使う」のが政治だとしても、皇室は気軽に使えるカードではない。憲法上の問題、国民の理解、これまでの慣習、そういったものをクリアしてやっと「皇室カード」を(多少は)政治的に使うことができるのである。

最悪なのが「天皇陛下にお伺いすれば、(特例会見を)喜んでやってくださるものと私は思っております」と繰り返したことだ。なんなのだろう、この思い上がりは!無神経というか不遜というか、人として最低だと思う。
天皇陛下が生々しい政治的発言をなさらないことは誰でも知っている。誰かが「天皇陛下は喜んで会見してくださるはずだ」と言おうが「きっぱり断りたかったに違いない」と断言しようが、「それは違う、私の考えはこうだ」とは明らかにできないお立場だ。その天皇陛下に勝手に成り代わって自分の意見を述べる、国民に押し付けるというのはたいへん卑劣で傲慢なことだ。
歴史的に見ても、権力者が「大御心を忖度」して自らを正当化するのは危険だ。あまり激しい言葉は使いたくないが、天皇制ファシズムの萌芽を感じてしまう。小沢一郎は統帥権を振りかざす軍人が国政を壟断した昭和初期を再現させたいのか。
そのあたりのことは宮島理氏が厳しく批判している。

小沢一郎の幼稚なデモクラシー観:フリーライター宮島理のプチ論壇 since1997
 相変わらず何もわかっていない。ビジネスや地方自治レベルの規制は可能な限り緩和していくべきだが、天皇や国家統治に関わるルールは次元が違う。法律の条文だけを絶対視して、慣習、慣例、法解釈を無視する姿勢こそが「いつか来た道」なのである。
 戦前も、「天皇ハ陸海軍ヲ統帥ス」「天皇ハ陸海軍ノ編制及常備兵額ヲ定ム」という条文を絶対視した軍部および軍部の後押しを受けた国会議員によって、統帥権干犯問題が起こり、天皇機関説が捨て去られ、議会政治は死んだ。天皇の“お気持ち”が勝手に作られ、政治は超法規的に進み、統制経済と一億総玉砕の道を歩むことになった。
 法律の条文だけを絶対視して、慣習、慣例、法解釈という法の支配を無視する姿勢こそが、結果的に法律をなきものにする超法規的政治につながったのだ。
 今回は、軍部ではなく民主党が暴走するのではないか。そういう不安があるからこそ、小沢幹事長への批判が強まったのである。
 最初は宮内庁への対抗心で熱くなっただけかと思ったが、相変わらずの発言を見ていると、小沢幹事長は自分こそが一般意志を体現していると信じているようだ。その驕りから、国家機関としての天皇への敬意を示さず、単に天皇を道具として扱うような、旧軍でもここまであからさまにしなかった態度をとっている。
 選挙による一般意志が暴走した悪しき前例は、ナチスだけでなく世界的にいくつも見られる。また、民主党内には、見かけは国会議員だが、中身は「革新官僚」や「青年将校」の劣化コピーのような人たちが結構いる。今回の「天皇の政治利用」が、新たな全体主義デモクラシーの兆候でないことを心から祈るばかりだ。
 デモクラシーの暴走を止められるのは、法の支配を象徴する君主と、その意味を知る自立した国民である。

まことにその通りでなにも付け足すことはない。
憲法も知らず、政治と皇室のデリケートな距離感も知らない小沢一郎という政治家は危険だ。
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天皇陛下の政治利用を危惧する

2009年12月18日 | 政治・外交
皇室に関わる問題を政局に結びつけるのはよくない。
それこそまさに天皇陛下の政治利用ではないか。自民党にはぜひとも自重してほしい。

自民党、「天皇陛下を政治利用した責任重大」と鳩山内閣の即時総辞職求めることで一致
天皇陛下と中国・習近平国家副主席との特例的な会見について、自民党の検証特命委員会は、「鳩山内閣及び小沢幹事長が、天皇陛下を政治利用、私的利用した政治責任は重大だ」として、鳩山内閣の即時総辞職を求めることで一致した。
自民党の石破政調会長は「鳩山内閣、そして民主党の憲法認識を欠いた政治判断を糾弾する」と述べた。
委員会では、「1カ月ルールの無視で、宮内庁長官が2度にわたり断った」、「民主党中国訪問団の手土産であり、小沢幹事長の政治的影響力を中国に顕示するためのもの」、そして、「習副主席の政治的地位向上に利用するもの」などと結論づけ、鳩山内閣の総辞職を求めていくことで一致した。

前に「皇室に関わるような政治問題が起きたとき、批判する側もされた側もいたずらに事を大きくしないよう慎むのがこれまでの政治の知恵」だと書いたけれど、小沢幹事長の逆切れ傲慢会見からすっかりネジが狂ってしまった。
小沢氏の狂態だけなら一時の気の迷いということで納まったかもしれないが、なんと言ってもよくないのが前原国交相の「元総理の要請があった(われわれのせいじゃない)」という見苦しい言い訳だ。前原氏には永田メール事件で派手にやらかした過去があり、自民党が「またデマを流しやがって」「なんて卑劣な連中だ、許せない」と激怒するのも無理はない。
とはいえ、「天皇陛下を政治利用した」ことを大義名分として内閣総辞職を迫るのはいかにも筋が悪い。感情的には理解できるが政治的に大きな禍根を残しかねない。総辞職を求める理由なら他にいくらでもあるのだから(普天間問題・経済無策・マニフェスト裏切り…)、「政治利用」問題を看板に掲げる必要はないはずだ。

天皇陛下は「日本国民統合の象徴」である。決して政争のために利用してはならない。
コメント

政治主導という名の「政治無能」

2009年12月17日 | 政治・外交
天皇陛下と中国副主席の異例の会見について「憲法上は鳩山総理や小沢氏の言うことが正しい。天皇が海外の要人と会うか会わないかは助言と承認をする内閣の決めることだ。宮内庁長官(官僚)が批判するのは間違っている」という説がある。

アゴラ : 天皇陛下の特例会見騒動に思う - 北村隆司
羽毛田宮内庁長官の進退について - extra innings

私は憲法をよく知らないのでこの説が正しいのかどうかわからない。こんな話を見ると諸説あって定まっていないように思える。

だが、「異例の会談」は机上の憲法論ではなくすでに政治問題となっている。
仮に(あくまでも仮に)憲法解釈の点で鳩山氏や小沢氏が間違っていないとしても、政治的責任を逃れることはできない。
政治というのは理屈だけで動くものではない。
政治とは人の心を動かし、相反する感情と利害を調整して合理性を実現する働きのはずだ。
正しい事をやるにも手順があり、「俺が正しいんだから従え、文句を言うな」というゴリ押しではうまく行かない。

鳩山内閣が「一ヶ月ルール」自体が不合理だ、柔軟性を持たせるべきだというなら国民の理解を得られるように順序を踏んでやればいいのである。天皇陛下の健康は国民の重要な関心事だから、まず「ご負担の軽減のため公務のありかたを見直す」と発表する。一ヶ月くらい検討して「国事行為以外はなるべく皇太子殿下にやっていただくようにする。その代わりといっては何だが、『一ヶ月ルール』には多少の柔軟性を持たせてスピード時代に対応する」という風にすれば反発はほとんど出ないはずだ。
今回の問題で多くの人が怒っているのは「ただでさえ負担の多い天皇陛下の公務を政治家の都合で増やすのか」「天皇陛下は政治家の使用人じゃないぞ」という感情的な反発が大きい。もちろん「感情的」というのは馬鹿にしているのではない。生身の人間なのだから感情があるのが当たり前で、感情を無視して「正しい理屈」をごり押しすればいいと思うほうが愚かなのだ。

逆に「一ヶ月ルール自体は必要だが、副主席にはどうしても会っていただきたい、今度だけはルールを曲げる事を認めてほしい」というのであれば事前に「習近平副主席歓迎ムード」を作り上げればいい。
「習副主席は次期中国主席の最有力候補で、彼を歓迎して貸しを作っておけば大いに国益になります、尖閣問題とかうまいこと解決しちゃうかも…」とかハッタリでもいいから(いや、良くはないが)期待を盛り上げれば、国民の間から自然に「ぜひ天皇陛下にも会っていただきたいものだ」「一ヶ月ルールだって?そんなのは官僚が勝手に決めたことじゃないか、政治主導で曲げてよし」という意見が出てくる。鳩山総理は国民の声に従う形で宮内庁長官に面会の日程を組むよう命じればいい。


鳩山内閣と民主党はどちらのやり方も取らず(意図したのか単に無能なのか定かでない)、結果として「ゴリ押し、政治利用だ」と批判されるハメに陥った。そして、ここからの対応が私の想像を超えて最悪だった。
小沢幹事長が宮内庁長官の苦言に対して「辞表を出せ」と恫喝したのが多くの国民の怒りに火をつけた。まったく信じられないほどバカな事をしたものだ。気に入らない部下を(いや、小沢氏は内閣の一員じゃないから官僚は部下ではないのだが)怒鳴って黙らせるか「クビにするぞ」と脅すことでしかコントロールできない人物は無能だ。田中真紀子外相の二の舞になるのがオチだろう。
歴史小説を読んでいる人なら、羽毛田長官の批判にどう対応すればいいかすぐにわかる。「あっぱれ忠臣」と褒めてやればいいのである。「天皇陛下の健康を何よりも大事に思っている羽毛田長官はまことに職務に忠実に立派だ。彼の心情はよく理解できる。だが、政府には外交を円滑に行う責任がある。確かに今度のことは中国側と外務省の不手際で遺憾である。無理を聞いて日程を組んでくれた羽毛田長官に感謝する」と褒め倒しておけば、批判する側も二の矢を撃てなくなる。とりあえず批判の火が付かないよう処置した後で、じっくりと宮内庁長官の「心得違い」を「説得」すればいい。
これくらいの嫌らしいやりかたができるのが本当の政治家だろう。みっともない逆切れ会見をした小沢一郎という人物は豪腕というよりただの傲慢だ。まことに無能な虚喝漢と呼ぶほかない。
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自縄自「爆」の鳩山政権

2009年12月16日 | 政治・外交
鳩山総理と小沢氏は「天皇陛下の異例の会見」問題をいつまで引っ張るつもりなのだろうか。
「いや、事を大きくしているのは批判している側じゃないのか」と思う人もいるだろうが、私の見るところ批判の炎に燃料を加え続けているのは鳩山政権と民主党、なによりも小沢一郎という傲慢で愚かな人物に他ならない。

小沢氏記者会見 不穏当きわまる辞表提出発言 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
 小沢民主党幹事長が、天皇陛下と習近平・中国国家副主席との会見問題で、羽毛田信吾宮内庁長官を厳しく批判した。

 天皇と外国要人との会見は、天皇陛下の健康上の理由から、過密日程を避けるため、1か月前までに宮内庁に申し入れるという慣行がある。

 鳩山首相が今回、その特例として会見を実現したことは、何の問題もないと、小沢氏は記者会見で訴えようとしたのだろう。

 小沢氏は、1か月ルールについて「宮内庁の役人が作ったから金科玉条で絶対だなんてばかな話があるか」と断じた。今回の経緯を公表した羽毛田氏について「どうしても反対なら辞表を提出した後に言うべきだ」と強調した。

 職責を果たそうとする官僚を頭ごなしに非難すれば、官僚の使命感や意欲はそがれてしまう。極めて不穏当な発言だ。羽毛田氏が「辞めるつもりはない」と辞任を否定したのは当然のことだ。

 問題は、それだけではない。

 小沢氏は「天皇陛下の国事行為は内閣の助言と承認で行われる」と憲法を持ち出し、天皇の政治利用にはあたらないと反論した。

 外国要人との会見は、国会の召集など憲法に定められた国事行為そのものではなく、これに準じた「公的行為」とされる。

 無論、公的行為も内閣が責任を負うわけだが、問題の本質は、国民統合の象徴である天皇の行為に政治的中立を疑わせることがあってはならないということだ。

 小沢氏は、「天皇陛下ご自身に聞いてみたら『会いましょう』と必ずおっしゃると思う」とも語った。天皇の判断に言及することも不見識と言わざるを得ない。

 小沢氏は、政府に会見の実現を求めた事実はないと否定したが、崔天凱・駐日中国大使から要請を受けながら、全く働きかけをしなかったのだろうか。

 首相の対応にも疑問がある。

 首相は、特例的に会見を実現するよう指示したのは「大事な方」だからとした。今後の日中関係や習副主席が「次代のリーダー」とされていることを踏まえれば、そうした判断もありえよう。

 しかし、会見のルールが、これを機に破られることになれば、「政治的重要性」で要人の扱いに差をつけることになり、天皇の政治利用につながる、という宮内庁側の憂慮もうなずける。

 首相や平野官房長官は「政治と天皇」のあり方について基本的な理解を欠いていたのではないか。政治主導をはき違えては困る。

小沢氏は「不見識」鳩山首相と平野官房長官は「基本的な理解を欠いていたのではないか」とボロクソに言われている。管氏以外の閣僚は小沢氏の会見に異を唱えていないから、「鳩山政権・民主党は皇室と政治の問題に不見識、基本的な理解を欠いている」ということだ。
批判しているのは読売だけじゃなくて、日中友好にことのほか熱心な日経も苦言を呈している。

日中関係も損ねる特例会見 NIKKEI NET(日経ネット)社説
 岡田克也外相が国会開会式での天皇のお言葉の見直しを提起し、物議を醸したのは記憶に新しい。「政治主導」の民主党政権は、皇室への対応に鈍感になっていないか。

 憲法上、天皇の国事行為は内閣が責任を負う。外国要人との会見は年100回以上に及ぶ。国際親善の意義もあるだけに、ときの政権に政治利用されるのではないかとの疑念を生じさせてはならない。結果的に日中関係も損ねかねない。

「日中友好のために会談を実現させた」と主張する鳩山政権・民主党にとっては「かえって日中関係を損ねる」と批判する日経社説のほうが痛手かもしれない。

そもそも、「皇室と政治」の問題は基本的に難燃性である。
谷垣自民党総裁が言ったように憲法上デリケートな問題を含んでいるから「藪をつついて蛇を出す」ようなことはしたくない。さらに、皇室に関わるような政治問題を起こすこと自体が不敬である、陛下にご心労をかけては申し訳ない、という惧れもある。批判する側は矛を収めるタイミングを探り、批判されたほうもむきになって反撃するのは避ける。自民党政権、保守政治が続いている間は大体そんな感じでやってきた。戦後60年かけて積み上げた政治の知恵である。
今回の問題にしても、鳩山政権・民主党が低姿勢でやり過ごしていれば大問題になるはずがなかった。「陛下には特別に中国副主席とご面会いただき恐縮している。政治利用だとの疑いを受けたのは遺憾だ。今後このようなことが無いよう注意する。天皇の公務のあり方については陛下のご負担が増えないよう慎重に見直す」くらいのコメントでお茶を濁しておけば批判の炎はボヤ程度で終わったはずだ。

ところが、鳩山総理は反省の色を見せず「国民挙げて、将来のリーダーになれる可能性の高い方をもっと喜びの中でお迎えをすべきだ」などとのたまう。快く歓迎できなくしたのは自分たちの不手際のせいだと気付いてないらしい。
小沢幹事長は会見で逆切れして独善的な憲法解釈を押し付け、宮内庁長官を恫喝し、勝手に陛下の内心を推し量って自分を正当化する。いったい何様のつもりなのか。政治家の記者会見であれほど不快なものは見たことがない。
さらに前原国交相は「元総理の要請があった」などと根拠不明の言い訳をして恥をさらす。「永田メール」の失敗から何も学んでいない。案の定自民党から反撃されてさらに火事を大きくしてしまった。
まったくもって、どいつもこいつもバカじゃなかろうか。
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「仕分け」と「一視同仁」

2009年12月15日 | 政治・外交
なんでこんなことになるのだろう。
天皇の会見問題だけじゃなく、民主党政権のやることなすことマッチポンプと藪蛇ばかりだ。悪い意味で常識を裏切っている。

天皇特例会見:「反対なら辞表出して言え」 小沢氏が宮内庁長官批判 - 毎日jp(毎日新聞)
 民主党の小沢一郎幹事長は14日、党本部で記者会見し、天皇陛下と中国の習近平副主席の特例的な会見を巡り、天皇陛下の「政治利用」に懸念を示した羽毛田信吾・宮内庁長官の発言について「内閣の一部局の一役人が、内閣の方針をどうこう言うのは、日本国憲法の理念を理解していない。どうしても反対なら、辞表を提出した後に言うべきだ」と厳しく批判した。

 小沢氏は天皇陛下と会見する際、1カ月以上前に申請する慣例について「(1カ月ルールは)誰が作ったのか。宮内庁の役人が作ったから、金科玉条で絶対だなんて、そんなばかな話があるか」と不快感を表明。その上で「天皇陛下の行為は、国民が選んだ内閣の助言と承認で行われる。それが日本国憲法の理念であり、本旨だ」と強調した。

 天皇陛下と習副主席との会見を巡っては、小沢氏が政府側へ働き掛けた可能性が指摘されている。

 この指摘に対し小沢氏は「政府が決めることだ。私が会わせるべきだとか、お会いさせるべきではないとか、言った事実はない」と述べ、自らの関与を否定した。

 民主党は14日、15日に予定していた小沢氏と習副主席の会談が中止となったと発表。会見で小沢氏はこれについて「非常にお忙しい日程だ」と説明した。【念佛明奈】

小沢氏がなぜあんなに激昂したのか理解できない。
自分の考えに理があり、誰にでもわかってもらえるものだと信じていたら淡々と説明すれば済むことだ。にこやかに「それは批判する人たちのほうが勘違いしているんですよ。天皇陛下の公務というのは憲法で定められていて…」と語りかければ、皇室制度や憲法について詳しくない普通の国民は「へーそんなものか」と思ったはずだ。それなのにいきなり激怒して「宮内庁長官は辞表を出すべきだ」と怒鳴る。これではゴリ押しを咎められて逆切れしたようにしか見えない。本当にバカなことをしたものだ。

憲法や制度のことは詳しい方にお任せするとして、私は法律に書かれていない「気分」について書いてみよう。
気分とはいかにもあいまいだが、感情とか慣習とか常識とかいったものの総称だと思っていただきたい。ちょっとカッコ付ければ「社会の無意識」だ。
前の記事で「世論は会見問題に反応しないんじゃないか」と書いたのも、時代の気分がそれを望まないだろうという観察からだった。ちなみに私自身は天皇の会見のルールを捻じ曲げ政治利用するのはひどいことだと考えていて、内閣支持率が大幅に下がって当然だと思っている。鳩山総理や小沢氏を庇うつもりはまったくない。

私の見るところ「やっと実現した政権交代に傷を付けたくない」「皇室のことはよくわからない」「日中関係は大事だ」といったあたりが今の社会の気分である。異例の会見は問題だ、批判すべきだと思う人よりも穏便に済ませたい人のほうが多い(多かった)。鳩山総理がいつものように「日中友好」だの「陛下の健康は何よりも大事」だの奇麗事を並べ意味不明の説明をして煙に巻けば、国民の多くは鵜呑みにしたはずだ。
ところが、いつものように雲隠れすればいいはずの小沢幹事長がテレビカメラの前で宮内庁長官を恫喝してしまった。たぶん小沢氏としては羽毛田長官だけを叱ったつもりだろうが、見る者は宮内庁に守られている天皇陛下の存在を意識せずにはいられない。誰の目にも小沢氏のゴリ押し、恫喝、独裁志向が明らかになった。これでは批判の火の手が上がるのが当然だ。梅雨時の森に山火事を起こす「小沢稲妻」のパワーは絶大である。自爆だけど。
2004年4月のイラク日本人人質事件を思い出してしまう。あのときは被害者の家族の一人が外務省職員に指を突きつけて罵倒したことがバッシングの発火点になった。社会の気分はなかなか変わらないけれど、一人の無礼で不快な行動ひとつで急に風向きが変わったりもする。何しろ「気分」なので理屈では動かず感情で動く。


鳩山総理と小沢氏は大いに批判されているけれど、かといって社会の「気分」が彼らから完全に去ったのかというとそうは思えない。
小沢氏は問題の会見で「天皇陛下のお体がすぐれないと、体調がすぐれないというのならば、それよりも優位性の低い行事を、お休みになればいいことじゃないですか。」と言っている。これは要するに天皇陛下の公務、特に外国要人との応接を「仕分け」しろということだ。
私にはよくわからないのだが、予算組み替えのための「仕分け作業」は国民の間で大いに好評だったらしい。「必殺仕分け人」蓮舫議員は一躍マスコミのヒロインとなり、ネットでは悪趣味なジョーク(?)までもてはやされた
蓮舫議員がテレビカメラの前で羽毛田宮内庁長官を吊るし上げ、「天皇陛下の公務が多すぎるのは宮内庁が無能だからじゃないですか?ウルグアイ大統領との会見にどんな経済効果がありますか?ウルグアイの大統領に会えて中国副主席に会えないというのはどういうことですか?」と滅多切りにしたら快哉を叫ぶ人も多そうだ。


政治やビジネスの世界では「仕分け」の発想、つまりメリットのある(儲かる)事業を優先し、そうでないものは後回しにしたり切り捨てるのが正解とされる。まことに合理的だ。ただし行き過ぎると「血も涙もない」と嫌われる。
だが、皇室の存在は一般社会とは一線を画している。「一視同仁」が皇室の基本原理である。

一視同仁の意味 四字熟語 - goo辞書
すべてを平等に慈しみ差別しないこと。えこひいきがなく、だれかれの区別なく同じように人を遇すること。また、身分・出身・敵味方などにかかわらず、どんな人でも平等に慈しみ、禽獣きんじゅうにも区別なく接すること。


羽毛田宮内庁長官が一ヶ月ルールの意味、「一視同仁」の重さをわかりやすく説明している。

たむたむの自民党VS民主党:鳩山内閣の天皇陛下の政治利用の経緯 - livedoor Blog(ブログ)
 特に平成16年以降は,その前の年に陛下の前立腺ガンの摘出手術もありましたので、御負担ということも考え、また、御年齢というものも考慮いたしまして、このルールをより厳格に守っていただきたいということを政府内に徹底をしてきたところでございます。そしてこのルールは、私としてはここが非常に肝心な所と考えておりますが、国の大小でありますとか、あるいは政治的な重要性、この国は大事、この国は大事ではないというようなことによって取り扱いに差を付けるということなく、やってきたわけであります。

 つまりアメリカが大事だからアメリカの賓客には1か月をきっても会いましょう、某国はそれほど重要ではないから厳格にやりましょうということはしない、つまりそういうことで差は付けない形で実施をしてきたわけです。
 これは非常に私どもとしてはかなり基本的なところに関わることだと思っております。と言いますのは両陛下のなさる国際親善の御活動は私からも何度も言い、記者の方々も何度も言っておられますから既に皆さん御自身もそういうことでお感じになってますのでお分かりのとおり、陛下のなさる国際親善という御活動は、政府のやる外交といったものとは次元を異にして相手国の政治的な重要性であるとか、あるいはその国との間の政治的な懸案があるとかといった政治判断を越えたところで、なさるべきものだという考え方、これに由来して、今申し上げたようにルールを相手国の政治的な重要性、あるいは国の大小ということに関わりなく、このルールでやってくださいとやってきたわけです。
 そういったことですので、これは現在の憲法下における天皇陛下のお務めの在り方とか、天皇の役割といった基本的な事柄にも関わることだと考えております。


まことにもっともで、皇室の国際親善は政治家の行う外交とは違う、一視同仁だからこそゆかしく清らかなのだと大いに納得する。
天皇陛下と習近平副主席の会談がつつがなく行われたのは結構なことだが、政治家が「重要な相手だから」とルールを曲げて天皇陛下を政治利用するような情けない真似はもうこれ限りにしてもらいたい。
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宝剣で大根を切る

2009年12月13日 | 政治・外交
鳩山総理の「強い要請」で慣例に反して決められた中国副主席と天皇陛下の会見が新聞各紙で批判されている。

天皇特例会見 憂慮される安易な「政治利用」 : 社説・コラム : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
 天皇が時の政権に利用されたと疑念が持たれることは、厳に慎むべきなのだ。その基本を現政権はわかっていないのではないか。

asahi.com(朝日新聞社):社説 天皇会見問題―悪しき先例にするな
歴史的な政権交代があった。鳩山政権にも民主党にも不慣れはあろうが、天皇の権能についての憲法の規定を軽んじてはいけない。この大原則は、政治主導だからといって、安易に扱われるべきではない。今回の件を、悪(あ)しき先例にしてはいけない。

社説:天皇の特例会見 誤解招かぬ慎重さを - 毎日jp(毎日新聞)
1カ月ルールが政府内の事務的な取り決めであるのは確かだ。鳩山首相は「諸外国と日本との関係を好転させるためで、政治利用という言葉は当たらない」と語っている。内閣が掲げる「政治主導」とは相いれないと考えているのかもしれない。

 しかし、「(会見設定は)国の大小や、政治的に重要かどうかなどにかかわりなくやってきた」(羽毛田長官)との指摘にも留意する必要がある。一度のルール逸脱が今後、時の政権によって恣意(しい)的に拡大される余地を残してはならない。天皇の特例会見は内外の誤解を招かぬよう慎重になされるべきである。

【主張】天皇と中国副主席 禍根残す強引な会見設定 - MSN産経ニュース
天皇は憲法上、日本国と日本国民統合の象徴とされる。時の政権による政治利用は、厳に慎まねばならない。だが、今回設定される陛下と中国副主席の会見は中国でも一方的に宣伝されかねず、政治的に利用されている。


左翼だ反日だ、民主党応援団だと批判されることの多い朝日がはっきりと批判しているのを意外に思う人がいるかもしれない。実は朝日は昔から「エリート・エスタブリッシュメント御用達」のプライドがあり、昔から皇室報道は読売(ザ・大衆紙)などよりもちゃんとしている。もともと護憲派の朝日が天皇の政治利用を忌み嫌うのは当たり前のことで、何も怪しむことはない。毎日の社説も、一見すると鳩山総理を擁護しているようで実は言い訳を封じているようにも見える。結論としては「ルーツ逸脱」批判に間違いない。
各紙がこれほど足並みをそろえて批判するとは思わなかった。最高権力者(小沢氏・鳩山氏)の意向だろうと中国の強い要請だろうと、おかしなことは許さない、はっきり筆誅を加えるというのは結構なことである。各紙の社説担当者はよくやった。

かくのごとく全国紙の社説はすべて「異例の会見」を問題視し「天皇の政治利用は避けよ」と批判しているのだが、世論はどう反応するだろうか。私は空振りに終わるんじゃないかと心配している。
あまりこういうことは言いたくないのだが、平均的な日本国民が皇室について充分な知識を持っているとは思えない。「なんとなく敬愛している」人は多いけれど、皇室の歴史的・文化的意味とか、国際社会の中でどれほどの権威があるのかといったことを意識している人は少ないんじゃないか。皇位継承問題を一般家庭の跡継ぎ問題と同レベルで論じる人の多さを見ると、皇室が特別な存在であり政治的爆弾になりかねないことを知らない人のほうが多そうだ。

今回の「慣例破りの会見」をごく安直に考えれば、「今の社長が重要な取引先の副社長(次期社長候補)に会うことになった。ついでに名誉会長に会ってもらって何が悪い」ということになるだろうか。
実はこういう態度を批判するのはそれほど簡単ではない。皇室がなぜ特別な存在なのか、「偉い」のかといえば、「それは多くの日本国民がそう思っているからだ」という答はありうるし、「それなら多くの国民が慣例破りの会見をよしとすれば何も問題ない」と考えてもおかしくない。
そうはいっても、憲法で天皇は日本の象徴と規定されているし、大事なシンボルはそれなりにうやうやしく扱わないと自分たちの名誉も損なわれますよ、昔から「秘するが花」なんて言葉もありますし、善光寺のご開帳に全国から600万人も集まるのは歴史と神秘性と「もったいぶる」やりかたが有難がられているからで… と説明しても、皇室の名誉と日本国(国民)の名誉を重ねて考える習慣のない人には通じそうにない。軍部が天皇を政治利用したことが昭和前期の歴史をいかに狂わせたか、という話をしても「時代が違う、軍部じゃなくて民意を得ている民主党政権なら天皇を政治利用してもいいじゃないか」と言われそうだ。実は昭和初期の軍部も腐敗した政党と比べてずっと「民意を得て」いたのだが。

こんなことも考える。
とある地方都市に大昔から伝わる宝剣を祀った神社がある。
その街に工場進出を検討している外国企業の副社長がやってくる。副社長氏は「宝剣をぜひ拝見したい」と市長に申し入れる。
これまでの市長は急な拝観申し入れに対して「宝剣はわが町の大事な宝なので厳重にしまってあります。拝観するにはルールがあり、私にもルールを曲げることは出来ません」と断ってきた。
だが新しく当選した市長は「せっかくの宝剣をしまいこんでも仕方がない、見せて減るものじゃないんだからどんどん見せてやれ」「副社長氏が望めば宝剣で大根でもネギでも切ればいい、それで工場進出してくれるなら安いものだ」という実利一辺倒の考えだ。嫌がる神主に無理強いして宝剣を出させようとする。
市の有識者は「市のシンボルである宝剣は市長が好き勝手にしていい道具じゃない」と批判するが、市長は「そんなのは古臭い権威主義だ、私には市民の支持がある、宝剣を利用して何が悪い」と反省する様子もない。
さてどうなることか。問われているのは市民の見識である。
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タイコモチコウモリの生態

2009年12月12日 | 政治・外交
どうなるんでしょうかねこの国は。

…といきなり愚痴ってしまったけれど、最近は政治ニュースをなるべく見ないようにしているので(ムダに血圧が上がったり目の前が暗くなったりするから)、実際のところ何が起きているのかよく知らなかったりする。漏れ伝わったところによると鳩山政権様は悪いジョークを実演しそうだとか、経済政策がアレで小沢氏の中国詣でがナニで、しまいには天皇の政治利用までやらかす勢いだとか。
もともと民主党政権には期待していなかったけれど、政権選択選挙という試験に優秀な成績で合格したのだから最低限の能力はあるのだろう、あるといいな、と思っていたがどうやら甘かった。免許取り立てのドライバーの車に乗せられて「運転が下手なのは仕方ない、なるべく温かい目で見よう」と思ってたらなんとびっくり、信号や標識を無視しまくり、暴走したかと思えば無意味にノロノロ運転し、「俺は道を知っている」とうそぶいて国道から裏道に突っ込みたちまち迷う、というありさまだ。何のためにベテランドライバーを交代させたのか、どこに行くのか見当も付かない。車が凹むだけなら儲けもので、よそさまに怪我させたり自分の命がなくならないように願うばかりだ。

そんな鳩山政権の支持率がいまだに6割を超えているというのは驚きだが、かといってさんざん鉦や太鼓で囃し立てたくせに手のひら返しする輩を見ると胸糞が悪い。

勝谷誠彦様の華麗なる脳みそ:普天間-3 小異、実は亡国
勝谷、今までオマエは何をしてきたのかね。衆院選前はすべての問題を「各論」「小異」と棚に上げてひたすら民主党への政権交代だけを訴える。内閣発足時にはこれを「期待できる最強の布陣」と絶賛し、それを批判した人間を「小異を捨てて大同につけないボケ」と罵倒。『あさパラ!』では「(鳩山政権が難関を)乗り越えられなければ日本は滅びます。乗り越えさせるのは新しい政権を選んだアナタです」と視聴者を脅し、「こいつらの船」に縛り付ける。

それが政権交代からもう3か月になろうとしている今ごろになって、「国家観がない」だ? 「政権担当能力がない」だ? 「優柔不断で何もかもなくす」? 「こいつらの船に乗っていると奈落の底に落ちる」? ひとごとみたいにぬかすな! オマエがこの船に乗れと言ったんだろうが! 沈みそうになったら後足で蹴るように降船かよ! 国民をバカにしているのはオマエも同じだ!

「国家観もない連中が、政権をとっていったい何をしようとしているのかね」。じゃあオマエはその国家観もない連中に政権とらせていったい何をさせようとしていたんだ?
「私は騙されてました」なんて言わせんぞ。被害者面して「こいつら」を非難する前に、まずオマエが謝罪しろ! 日本が亡国に瀕しているというなら、まずオマエが死んで責任を取れ!


死ねというのは穏かじゃないが、勝谷誠彦がさんざん政権交代論を煽り、意見が違う者を罵倒侮辱していたのはまちがいない。民主党最強のタイコモチである。その勝谷が鳩山政権の政権担当能力を全否定して恥じる様子もないのはどういうことか。まったく呆れ果てて開いた口がふさがらない。勝谷誠彦という人には記憶力と自らを省みる能力が決定的に欠けているに違いない。
「君子豹変す」とはいうけれど、世の中で君子と認められるような立派な人などほとんどいない。もちろん勝谷誠彦は論外だ。君子じゃない凡人が考えをひるがえすときにはせめて恥じ入った様子を見せて取り繕ったほうがよさそうである。
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自民党の逆

2009年12月06日 | ネタとか
「鳩山総理は普天間基地移設問題をどうするつもりなんだろうね?」

「決まってるじゃないか、自民党と逆のやり方をするんだよ」

「自民党の逆って?」

「自民党は沖縄県民に負担を押し付けて、アメリカのご機嫌をうかがって、なんとか解決策をまとめようとしただろ?」

「ああ、そうだね。じゃあ鳩山さんは?」

「沖縄県民にリップサービスして、アメリカに自分の都合を押し付けて、ぜんぜん解決策をまとめる気がないんだよ!」


ただのジョークです。
でも、最近のニュースは軽くジョークを超えそうな勢いなので怖い。

移設先決定 参院選後に 「普天間」政府方針/WGで米側に伝達 - 沖縄タイムス
 米軍普天間飛行場の移設問題で、政府は移設先の方針決定を来年7月の参院選後まで先送りする意向を固めていたことが5日、分かった。鳩山由紀夫首相は外務、防衛両省が目指していた「年内決着」より、連立を組む社民党、国民新党に配慮し、政権維持を最優先させる方針を示している。関係者によると、首相の意向は4日の日米閣僚級ワーキング・グループ(WG)で米側にも伝達されたが、米側は反発したという。普天間移設問題は一層混迷が深まっている。
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おかしなおかしな田母神さん

2009年12月03日 | ネタとか
この人はまだこんなこと言ってるのか。

田母神氏「私は『日本はいい国だ』と言ってクビになった。おかしい」…"笑っていいとも"でタモリに:アルファルファモザイク - 2ちゃんねるスレッドまとめブログ

いや、おかしいのは田母神さん、あなたの方ですから。

長年連れ添った夫婦がいるとする。とりあえず平穏に幸せに数十年暮らしてきた。
そのダンナが奥さんに「昔の君は素敵だったね。でも今の君はみっともないオバサンだよ」と言えばどうなるか。
もちろん怒られるに決まってる。愚かなダンナがどれほど叱られ嫌味を言われ、稼ぎの少なさや家族サービスの乏しさ、果ては腹の出方から頭髪の薄れかたまでどれほど糾弾されるか想像するだけで恐ろしい。離婚話が出ても不思議はないくらいだ。
まともな男なら今の奥さんを侮辱するようなことは言わないし、まして「奥さんを褒めたのに怒られるのはおかしい」などと言い訳してさらに激怒を誘うようなバカな真似はしない。男同士の間でも「お前が悪い、奥さんに謝れ」と非難ごうごうだろう。

ここまで書いてきて、「もしダンナじゃなくて奥さんが連れ合いを侮辱したらどうだろう」と考えてしまった。
フェミニズム的に地雷を踏みそうなので具体的に書くのは避けるが(根性なし)、またちょっと違った反応が起きるような気がする。
もしかしたら田母神氏は男らしい武人というよりも甘ったれたオバサン根性の持ち主なのかもしれない。
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陰謀論に染まっていた小池百合子議員

2009年12月01日 | 政治・外交
小池百合子議員の「つぶやき」はどうやら本気だったらしい。
私は「貧すれば鈍すとは言うけれどバカだなあ」「中共陰謀論はさすがにジョークだろう(トンデモすぎるし)」と思ったのだが、甘かった。


KOIKE Yuriko *メールマガジン* - 日本骨抜き政策
民主党の小沢幹事長が、「外国人地方参政権」の成立に意欲を見せている。
国家や領土などへの基本的意識が希薄な日本では、
この制度の安易な導入は極めて不適切、危険といわざるをえない。

そもそも現代の日本人の国家意識がなぜ希薄なのか。
昭和47年に明らかになった中国共産党による秘密文書なるものがある。
1.基本戦略:我が党は日本解放の当面の基本戦略は、
日本が現在保有している国力の全てを、我が党の支配下に置き、
我が党の世界解放戦に奉仕せしめることにある。
2.解放工作組の任務:日本の平和解放は、下の3段階を経て達成する。
1国交正常化(第1期工作の目標)=田中角栄
2民主連合政府の形成(第二期工作の目標)=小沢一郎
3日本人民民主共和国の樹立・天皇を戦犯の首魁として処刑(第三期工作の目標)

つまり、民主党による政権交代で
2の民主連合政府の形成という目標が達成されたことになる。
韓国も、この戦略に呼応した対日工作に便乗すれば、独自の地位確保が可能となる。 

一方で、安岡正篤が主張したGHQの日本占領政策の基本政策はこうだ。
1.基本原則「3R」(復讐、改組、復活)
2.重点施策「5D」(武装解除、軍国主義排除、工業生産力破壊、中心勢力解体、民主化)
3.補助政策「3S」:(SEX、SPORT、SCREEN=日本弱体化)

安岡によると、この日本骨抜き政策を、日本人自身がむしろ喜び、迎合したという。
その代表は日教組など悪質な労働組合であり、
結果として言論機関の頽廃を招いたという。

国家戦略局を目玉とする民主党だが、「対霞が関」だけの戦略を練るようでは、
市民オンブズマンの域を出ない。
単に日本弱体化を進め、対日工作を促進する国々の下請け機関だ。
「友愛」精神だけでは、権謀術数渦巻く世界政治での生き残りは厳しい。
イチローのアシストで鳩が決めたシュートは、実はオウンゴール。
歓喜の声とともに、スタンドで打ち振られる旗が、
日の丸を切り裂いた民主党旗では、あまりに情けない。

衆議院議員 小池百合子


「何ですかこれは?」       "What is this?"
「はい、典型的な陰謀論です。」  "This is a typical conspiracy."

驚きのあまりつい英会話の練習をしてしまった(何のために)。
小池議員が外国人参政権に反対するのも民主党を批判するのも結構だが、その根拠が「昭和47年に明らかになった中国共産党による秘密文書」では話にならない。ちょっと検索してみたけれど、「中国共産党の秘密文書」なるものは「シオンの議定書」や「田中上奏文」なみにウサン臭い代物である。というか怪文書だろこれ。

中国共産党 「日本解放第二期工作要綱」
中央学院大学の西内雅教授(故人)が昭和47(1972)年にアジア諸国を歴訪した際、偶然、入手した秘密文書。内容は中国共産党(以下、「中共」と略)が革命工作員に指示した陰謀で、当時から現在に至る迄、「中国」(支那)の対日謀略は秘密文書の通りに続いていると見られる。尚、この秘密文書の真贋(しんがん)に付いては、今日に至る迄、「当事者」である筈の中国共産党が一切コメントしていない為、定かでは無い。但(ただ)し、以下は私見だが、若(も)しも、この秘密文書が中共及び「中国」を貶(おとし)める目的で捏造されたものであるならば、事ある毎(ごと)に外交部報道官を通じて対日批判をしてきた中共が存在の否定と対日批判をしない筈が無い。にも関わらず、肯定、否定、何らのコメントも発表しないと言う事は、この秘密文書が本物であるから共言えよう。又、「第二期」とある以上、それ以前に「第一期」が存在し、その後、現在に至る迄の間に「第三期」以降の要綱が策定されたであろう事も想像に難(かた)く無い。


「中国が否定しないんだから本物に決まってる!」
「彼らが否定したらどうなります?」
「必死に否定するのが怪しい!やっぱり本物だ!」

勘弁してください…。

前の記事で私は「小池議員がどういうつもりで言ったのか知らないが、冗談だとすれば陰謀論のパロディーだし、本気だとすれば(そうでないことを願う)小池議員の存在自体がジョークみたいなものだ。」と書いたが、「反日」陰謀論に染まった小池議員の存在はまさに悪いジョークである。小池氏を広報本部長に任命した谷垣総裁と自民党の先行きが危ぶまれる。

それにしても、小池百合子って前からこういう人だったっけ?
彼女の本質に気付かなかった私が間抜けなのか、それとも小池氏がいつの間にかトンデモに染まったのか。
私の小池議員に対するイメージはずっと「政界の峯不二子」だった。

小池百合子 - Wikipedia
峰不二子 - Wikipedia

テレビの人気キャスターから日本新党の参院議員、すぐに衆議院に鞍替えして新進党に入党、新進党の解党後は自由党・保守党・自民党と渡り歩き、ついには大臣を歴任して自民党総裁候補に擬せられるまでになった。松永弾正や藤堂高虎もかくやというか、まことに機を見るに敏、細川氏・小沢氏・小泉氏を踏み台にして出世したその処世術は毀誉褒貶の的となり、はっきり言えば「たいした雌狐、いいタマ」である。
峯不二子が金にならないロマンに興味を持たないように、小池百合子も出世の役に立たない陰謀論に染まることはないだろうと思っていた。…昨日までは。

今にして思うと、安倍内閣の防衛相を辞任したころ(2007年)から小池氏の変調は始まっていたようだ。
2008年の総裁選立候補は勝算もなく政治的財産につながるとも思えなかったし、重用してくれた小泉氏が引退宣言した後は存在感が薄れる一方だった。今年の総選挙では幸福実現党に選挙協力を求めて支持者の失望と有権者の失笑を誘い、小選挙区で落選(比例で復活)という苦杯をなめた。自民党は政権から転落し、順調だった出世スゴロクも振り出し近くに戻ってしまった。
あくまでも想像だが、小選挙区で落選したストレスに加えて自民党が抽象的な「保守の理念」を強調するようになったこと、小池氏が幸福実現党に近づいてカルト的思考法に馴染んだことが陰謀論に傾斜する道筋となり、「昭和47年に明らかになった中国共産党による秘密文書」に寄りかかって民主党を批判する醜態につながったのだろう。自業自得とはいえ無残である。南無。


この後は蛇足というか言い訳なので興味のない方は読む必要ありません。
前の記事とずいぶん論調が違うじゃないか、お前は小池議員を庇っていたんじゃないか?」といぶかしむ方もおられるかもしれない。
実際、コメント欄で加野瀬さんに「陰謀論を言っている小池氏をジョークと捉えて擁護する必要があるのか」と言われてしまった。だが私としては心外である。別に小池氏を擁護するつもりであの記事を書いたわけではない。
私が本当に書きたかったのは「調子付いてる蓮舫ムカつく、傲慢なジョーク(?)に受けてる連中もムカつく」という感情だ。その意味では小池氏に言及する必要はなかった。だが私には対句的表現(「男は度胸、女は愛敬」とか)を好む癖があり、「持ち上げられすぎてる蓮舫氏」に対して「叩かれすぎている小池氏」を並べると見栄えがいいと思ってつい余計なこと(今にして思えば)を書いてしまった。

小池氏のツイッターでのつぶやき「だけ」を取れば、ジョークと見ることもできるという考え自体は変わっていない。私はツイッターを利用していないけれど、チャットのようにその場(心理的距離3メートル)のノリで言葉や感情が流れていくものだと思っている。たとえば千葉法相が「指揮権発動しちゃおうかな」と「つぶやいた」としたら「それ冗談だよね?まさか本気じゃないだろう」と流すのにやぶさかでない。誰もがそうすべきだ、とは言わないが。
その場のノリで言葉が流れていくのは気楽だけれど、内心がダダ漏れして回収不能になることもあるだろう。政治家など公人のツイッター利用は失言製造マシンになりかねない。ツイッター人気に火をつけたと言われたオバマ大統領も「一度も使ったことがない」と宣言した。

「ツイッター一度も使ってない」 オバマ発言 日本でも衝撃 : J-CASTニュース

流行に乗って気楽に「つぶやいて」いる政治家や経営者、芸能人の方々は自分の自制心がオバマ大統領以上に信頼できるのか厳しく点検したほうがいいと思う。余計なお世話かもしれないが…。
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