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税理士 倉垣豊明 ブログ

東京武蔵野市(三鷹)の税理士 相続税、贈与税等資産税対策、法人・個人向け税務・会計・会社法のブログ

簿記入門1(資産総額、負債総額及び資本)

2010-03-31 07:21:52 | 会計
おはようございます。税理士の倉垣です。

簿記入門1(資産総額、負債総額及び資本)

この4月より、経理の全くの素人の方に、会計を指導する機会が与えられましたので、その練習問題として作成したものを投稿します。

1、資産総額、負債総額及び資本の計算
(資本等式:資産総額-負債総額=資本)
問1
次の資料により、資産総額、負債総額及び資本の額の計算をしなさい。
現金 30,000円、 売掛金 50,000円、商品 20,000円、土地 80,000円、買掛金 60,000円、借入金 80,000円

資産総額:現金30,000円+売掛金50,000円+商品20,000円+土地80,000円=180,000円
負債総額:買掛金60,000円+借入金80,000円=140,000円
資本の額:資産総額180,000円-負債総額140,000円=40,000円

問2
次の資料により、資産総額、負債総額及び資本の額の計算をしなさい。
現金 20,000円、 売掛金 8,000円、商品 60,000円、土地 100,000円、買掛金 60,000円、未払金 10,000円

資産総額:現金20,000円+売掛金8,000円+商品60,000円+土地100,000円=188,000円
負債総額:買掛金60,000円+未払金10,000円=70,000円
資本の額:資産総額188,000円-負債総額70,000円=118,000円

問3
次の資料により、資産総額、負債総額及び資本の額の計算をしなさい。
借入金 60,000円、商品 50,000円、車両 100,000円、土地 100,000円、買掛金 40,000円、現金 30,000円

資産総額:商品50,000円+車両100,000円+土地100,000円+現金30,000円=280,000円
負債総額:借入金60,000円+買掛金40,000円=100,000円
資本の額:資産総額280,000円-負債総額100,000円=180,000円

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PVとNPVとIRR

2010-01-17 07:47:00 | 会計
PVとNPVとIRR

今朝やっとこれら3つの用語の意味、算出方法、利用方法の整理ができました。

PV(Present Value):現在価値
「将来のキャッシュフローの現在価値を算出するもの」

NPV(Net Present Value):正味現在価値
「将来のキャッシュフローの現在価値の合計額から初期投資額を控除した額」で、これが0以上であれば投資すべき

IRR(Internal Rate of Return):内部収益率
「正味現在価値がゼロになる割引率」で、算出された割引率が内部収益率を超えていればその投資物件に投資すべき

いずれの数値もエクセルの関数を使えば簡単に算出できました。もちろん、関数電卓を使用しても計算できますが、IRRはやはりエクセルを使用するのが現実的です。

抽象的に、金融の参考書で算式の説明を読んでもなかなか理解できなかったのですが、具体的にエクセルで計算結果がでてくると身近なものに思えてきました。

ROE

2010-01-11 06:36:50 | 会計
ROE

経営財務分析で資本に対する利益の割合は重要ですが、自己資本利益率(ROE)は次の算式で求めます。
自己資本利益率(ROE)=当期純利益/自己資本の平均
また、ROEは次のように、3つの要素に分解することもできます。
自己資本利益率(ROE)=(当期純利益/売上高)×(売上高/総資本)×(総資本/自己資本)
※(当期純利益/売上高)は売上高マージン率、(売上高/総資本)は総資本回転率、(総資本/自己資本)は財務レバレッジです。

[説例]
次の会社のROEを3つの要素に分解
貸借対照表 自己資本(期首:70,000千円、期末:74,000千円)、総資本(期首:103,000千円、期末:110,000千円)
損益計算書 売上高:270,000千円、当期利益:4,500千円

ROE=(4,500千円/270,000千円)×(270,000千円/(103,000千円+110,000千円)/2)×((103,000千円+110,000千円)/2)/(70,000千円+74,000千円)/2)=1.67(%)×2.72(回)×1.48(倍)


株価の分解

2010-01-10 06:25:35 | 会計
株価の分解

企業のファンダメンタル分析において、株価は次のように分解されます。
株価=PER×ROE×BPS
※PER:株価収益率=株価/1株当たり利益
※ROE:自己資本純利益率=当期純利益/自己資本
※BPS:1株当たり純資産=自己資本/発行済株式数

[説例]
株価30千円、当期純利益48,000千円、自己資本120,000千円、発行済株式数2,400株の会社の株価Pの分解

PER=30千円÷(48,000千円÷2,400株)=1.5(倍)
ROE=48,000千円÷120,000千円=0.4(円)
BPS=120,000千円÷2,400株=5,000(円)
株価P=1.5×0.4×5,000


ドルコスト平均法

2009-12-25 06:35:44 | 会計
おはようございます。税理士の倉垣です。

ドルコスト平均法

ドルコスト平均法とは、ある資産を定期に一定額づつ購入し続け、結果として購入単価を引き下げることを目的とした投資方法です。
購入額を固定しているので、単価の低いときにはたくさん買うことができ、反対に高いときは逆に購入量が少なくなります。それがこの方法で自動的にやることができます。結果として平均購入単価が安くなります。本当にそうなのか例題で計算してみます。

ある株の購入単価が、第1回(5,400円)、第2回:(6,000円),第3回(6,200円)、第4回:(4,800円)だとした場合、毎回100,000円づつ購入すると、平均単価はいくらになるか計算してみます。

第1回 100,000円÷5,400円=18.52株
第2回 100,000円÷6,000円=16.67株
第3回 100,000円÷6,200円=16.13株
第4回 100,000円÷4,800円=20.83株

平均単価=(100,000円×4)÷(18.52株+16.67株+16.13株+20.83株)=5,544円

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株式の理論価格2_2(定率成長モデル)

2009-12-18 06:29:06 | 会計
おはようございます。税理士の倉垣です。

株式の理論価格2_2(定率成長モデル)

このテーマも再投稿ですが、前回説明が不足していましたので少し補足しました。

前回は株式の理論価格計算方法のうち、「ゼロ成長モデル」の計算方法を取り上げましたが、今回は「定率成長モデル」による計算方法です。
将来の配当の額が一定ではなくて、一定の率で成長していくとして株価を計算します。この成長率が高ければその株式を発行している企業は成長し、そして株価の理論価格は高くなります。

定率成長モデルによる株式の理論価格=配当金の額÷(期待収益率-利益成長率)

[問]
1、1株当たりの配当金が5円、期待配当率が5%のとき、この配当が2%ずつのびていくとすると、この株式の理論価格はいくらか。
2、1株当たりの配当金が7円、期待配当率が5%のとき、この配当が2%ずつのびていくとすると、この株式の理論価格はいくらか。
3、1株当たりの配当金が10円、期待配当率が5%のとき、この配当が2%ずつのびていくとすると、この株式の理論価格はいくらか。
4, 1株当たりの配当金が8円、期待配当率が5%のとき、この配当が2%ずつのびていくとすると、この株式の理論価格はいくらか。
5, 1株当たりの配当金が10円、期待配当率が6%のとき、この配当が3%ずつのびていくとすると、この株式の理論価格はいくらか。
6, 1株当たりの配当金が15円、期待配当率が7%のとき、この配当が4%ずつのびていくとすると、この株式の理論価格はいくらか。

[答]
1、5÷(0.05-0.02)=167円
2、7÷(0.05-0.02)=233円
3、10÷(0.05-0.02)=333円
4、8÷(0.05-0.02)=267円
5、10÷(0.06-0.03)=333円
6、15÷(0.07-0.04)=500円

株式の価格は取引所に上場されているものは、需要と供給により決定されますが、理論価格と比較してどうなのか検討してみてはどうでしょうか。

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株式の理論価格1_2(ゼロ成長モデル)

2009-12-17 06:45:49 | 会計
おはようございました。税理士の倉垣です。

このテーマは今年の4月に一度取り上げましたが、少し内容を見直して再度投稿しました。

株式の理論価格1_2(ゼロ成長モデル)

株式の価格を将来のキャッシュフローから求める方法があります。
株式の将来のキャッシュフローは配当ですから、これらを割引率で割り引いた現在価値の合計額で株式の理論価格を求める方法(配当割引モデル)です。

配当割引モデルは2つあります。一つは「ゼロ成長モデル」で一定の配当金が未来にわたってずっと続くと仮定して算出する方法で、もう一つは「定率成長モデル」で配当の額が一定の率で伸びていくと仮定して算出するものです。
今回は、ゼロ成長モデルの計算方法のみを取り上げました。

ゼロ成長モデルによる株式の理論価格=1株当たりの配当額÷期待収益率
期待収益率:株式に投資する人が要求する(期待する)収益率 
(期待収益率=リスクフリーレート+リスクプレミアム)リスクフリーレートとは短期金利や国債のレートです。

[問]
1.1株当たりの配当金が20円、期待収益率が3%のとき、この配当がずっと続くと仮定すると、この株式の理論価格は。
2.1株当たりの配当金が50円、期待収益率が3%のとき、この配当がずっと続くと仮定すると、この株式の理論価格は。
3.1株当たりの配当金70円、期待収益率が3%のとき、この配当がずっと続くと仮定すると、この株式の理論価格は。
4.1株当たりの配当金が20円、期待収益率が5%のとき、この配当がずっと続くと仮定すると、この株式の理論価格は。
5.1株当たりの配当金が20円、期待収益率が8%のとき、この配当がずっと続くと仮定すると、この株式の理論価格は。
6.1株当たりの配当金が20円、期待収益率が10%のとき、この配当がずっと続くと仮定すると、この株式の理論価格は。
[答]
1.20÷0.03=666.667円
2.50÷0.03=1,666.667円
3.70÷0.03=2,333.333円
4.20÷0.05=400円
5.20÷0.08=250円
6.20÷0.1=200円

[参考]
上記問1、1株当たりの配当金が20円、期待収益率が3%のとき、この配当がずっと続くと仮定すると、この株式の理論価格は。
を省略せずに理論的に計算をしてみます。価格をPとすると
P={20/(1+0.03)}+{20/(1+0.03)^2}+{20/(1+0.03)^3}+・・・・・(1)
両辺に{1/(1+0.03)}を掛けると
P/(1+0.03)={20/(1+0.03)^2}+{20/(1+0.03)^3}+{20/(1+0.03)^4}+・・・・・(2)
(1)式から(2)式を引くと
P×{0.03/(1+0.03)}=20/(1+0.03) ∴P=20/0.03=666.667円

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外貨預金の利回り計算2

2009-12-16 06:50:38 | 会計
おはようございます。税理士の倉垣です。

外貨預金の利回り計算は為替手数料の要素が入ってくるので、同一通貨の利回り計算より複雑になります。ドル外貨預金の円ベース利回りの計算練習をしてみました。
半年くらい前に同じようなテーマで投稿しましたが、この計算はやらないとすぐ忘れるので、もう一度取り上げました。

計算手順
1、円ベースの預入額の計算
2、外貨ベースでの元利合計の計算(20%の税金の考慮)
3、上記2を円ベースでの受取額に換算
4、円ベースでの利回りを計算

[問]
金利5%の1年米ドル定期預金に10万ドルを預け入れした。この間の為替レート(仲値)が100円で変化なし。ただし為替手数料は往復2円。税金は20%とする。円ベースでの利回りはいくらになるか。

[答]
1、円ベースの預け入れ額の計算
預け入れる円ベース金額=外貨の額×為替レート(TTS)=100,000ドル×101円=10,100,000円
TTS:仲値100円+1円=101円(金融機関から顧客への外貨の売値)

2、外貨ベースでの元利合計の計算(20%の税金の考慮)
外貨ベースの元利合計=外貨ベース元本×{1+金利×(1-0.2)}=100,000ドル×{1+0.05×(1-0.2)}=104,000ドル

3、上記2を円ベースでの受取額に換算
円ベース受取額=外貨ベース元利合計×為替レート(TTB)=104,000ドル×99円=10,296,000円
TTB:仲値100円-1円(金融機関から顧客への外貨の買値)

4、円ベースでの利回りを計算
円ベースでの利回り={(円ベース受取額÷円ベース預け入れ額)-1}×100={(10,296,000円÷10,100,000円)-1}×100=1.94%

この例では、為替レートに変動はなかったのですが、さすがに5%もあったドル預金の利率も、円での利回り計算においては、銀行の為替手数料の影響を大きく受けて、最終利回りは1.94%と低くなってしまいました。
本当に、外貨に投資するときは為替手数料のことを十分に認識しておかなければいけませんね。

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デュレーション

2009-11-23 06:26:29 | 会計
デュレーション

債権の勉強をしていると必ず出てくる「デュレーション」について簡単にまとめました。

1、デュレーションとは
デュレーションとは金利の変化に対する債券価格の変化の割合です。債券価格は金利の動きに反対方向に動きますね。つまり、金利が上がれば債券価格は下がり、金利が下がれば債券価格は上がります。

2、計算式
デュレーション=債券価格の変化率÷金利の変化率

3、もうひとつの意味
デュレーションにはもうひとつ「利息や元本が戻ってくるまでの平均的な期間」という意味があります。実は、私は上記2の計算式からこの意味が理解できないのですが、一般的にはこういうふうに言われています。

4、計算例
金利2%時に5年満期の割引債の発行価格は理論的には90.573円となります。金利が1%になると価格は95.147円になります。
債券格の変化率=(95.147-90.573)÷90.573=0.05
金利の変化率=(0.02-0.01)÷1.02≒-0.01
デュレーション=0.05÷(-0.01)=-5

今、上記2のデュレーションのもう一つの意味の理解に取り組んでいます。整理でき次第ご報告します。

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オプションの理論価格の計算

2009-06-16 06:37:27 | 会計
おはようございます。税理士の倉垣です。

オプションの理論価格の計算
オプションとは、将来一定の価格で売買できる権利のことです。
買う権利をコールオプション、売る権利をプットオプションといい、その権利を行使できる価格を行使価格と言います。
例えば、コールオプションで行使価格100円だと、将来100円で購入できる権利だということです。

[設例1]
甲商品の行使価格100円のコールオプションの期待収益率は、1か月後に20円値上がりする確率と逆に20円値下がりする確率がともに50%だとすると、
甲商品の期待収益率=20円×0.5+0円×0.5=10円
つまり、このオプションの価値は10円ということになります。
注意:上の計算式で、20円値下がりした場合の損失を-20円としなくて、0円としたのは、コールオプションでは価格が行使価格より下がった場合(損失が出る場合)は権利を行使せずに、権利を放棄するからです。

[設例2]
上記の設例1の2か月後の期待収益率を求めてみましょう。20円の値上がりと値下がりの確率はともに50%で同じであるとします。
甲商品の期待収益率=40円×0.5×0.5×0.5(140円になった場合)+0円×0.5×0.5×0.5×2(100円になった場合)+0円×0.5×0.5×0.5×2(60円になった場合)=10円
つまり、このオプションも10円となりました。
上記計算式の、100円になった場合が2倍されているのは、100円になるのは2通りの経路があるからです。1つは100円→120円→100円で、他は100円→80円→100円です。

できれば、紙の上で図解するとよくわかりますので、時間のある方は試みてみてはどうでしょうか。

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