和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

小説「新・人間革命」

2015年09月01日 19時58分10秒 | 新・人間革命


【「聖教新聞」 2015年(平成27年) 9月1日(火)より転載】

【勝利島36】

 一九六五年(昭和四十年)一月十一日には、伊豆大島が大火に見舞われた。

 夜遅く、元町の繁華街から出た火は、強風に煽られて、たちまちのうちに広がった。

 大島支庁、町役場、図書館、郵便局、電話局をはじめ、商店、住宅など、五百八十余棟が全焼し、焼失面積約三万七千五百平方メートルという大火災となった。

 死傷者がいなかったことが、せめてもの幸いであった。被災した人のなかには三十世帯近い学会員もいた。

 山本伸一は、この時も直ちに幹部を派遣した。彼らは、伊豆大島に到着すると、その夜、座談会を開いた。会場は、類焼を免れた学会員の家である。

 島は停電のため、電灯も消え、電話も通じていなかった。ロウソクがともされ、細々とした明かりのなかでの会合となった。

 ロウソクの火が、心細そうな参加者の顔を照らし出した。天井には、皆の不安を映し出すように、黒い影が揺れていた。

 落胆し、意気消沈した同志の様子に、一瞬、幹部は言葉を失った。しかし、生命力を振り絞るようにして語り始めた。

 「山本先生は『命が助かってよかった』と言われ、皆さんにご伝言を言付かりました」

 彼は、手帳を取り出し、伝えていった。  「皆さんの苦しいお気持ちは、痛いほどわかります。懸命にお題目を送っております。

 大聖人は『我日本の柱とならむ我日本の眼目とならむ我日本の大船とならむ等とちかいし願やぶるべからず』(御書二三二ページ)と仰せです。皆さんもまた、大島の柱となり、眼目となり、大船となる大切な方々です。

 その皆さんが、決してめげることなく、強く、明るく、はつらつとしていれば、大島は活気を取り戻していきます。どうか、島の方々を支え、励まし、勇気づけ、復興の担い手となってください。皆さんは、妙法を持った師子ではありませんか!」

 それは、伸一の魂の叫びであった。必死の一念から発する言葉には、魂の共鳴がある。



蟋蟀(こおろぎ)/今日の俳句 ≪第1882号≫

2015年09月01日 07時03分18秒 | 今日の俳句


  こほろぎや箸で追ひやる膳の上
       小泉孤屋


  あらし雲低し蟋蟀壁に見る
       田中貢太郎


  住みかはる窓の灯色ちちろ虫
       皆吉爽雨


  こほろぎのひげ更けわたる君が衣
       鬼頭文子


  こほろぎにさめてやあらん壁隣り
       富田木歩




※ 蟋蟀・ちちろ・ちちろ虫・つづれさせ・こおろぎ
 コオロギ科。日本では約四十三種類のコオロギがおり、普通コオロギといっているのは、、エンマコオロギ・オカメコオロギツヅレサセコオロギの三種。エンマコオロギは、体長二~二・六センチ(七~八分)、光沢のある黒褐色で、羽は雄と雌とは少し違う。
 暑い盛りにはコロ、コロ、と連続音で鳴くが、秋も深まってくると、人家・草むら・畑のすみなどで、コロコロリーリーと交尾音で鳴く。雌を奪いあう交尾期の闘争は猛烈なので有名。
 ツヅレサセコオロギは、エンマコオロギに似て小型の虫。成虫は八月中旬ごろから出現し、庭・畑の草むらなどで、リ、リ、リ、リと短い断続音で鳴く。オカメコオロギはさらに小型で、草原のようなかわいた土地を好み、リ、リ、リ、りっと四、五声つづけて鳴いたり、またチ、チ、チ、チと鳴くこともある
 この三種のほかに家蟋蟀・薄色蟋蟀とも呼ばれる竈蟋蟀、ツヅレサセコオロギに似てそれよりも小さい姫蟋蟀なども多く見られる種類で、前者は鳴き声が細く高く、チリチリチリと鳴き、後者はリーと長くのばして鳴く。コオロギ類には一年一回発生するものと、二回のものとがあり、どちらも卵で越冬するものと、幼虫で越冬するものがある。
 幼虫で越冬するものは、五月ごろに成虫となり、これが夏に活躍する夏コオロギである。オカメコオロギ・ツヅレサセコオロギ・エンマコオロギは、いずれも卵で越冬し、年一化(一年一世代)で、発生は八月の末ごろで、秋の終わり、時には初冬のころまで活躍する。
 万葉時代にはコオロギはもとより、秋の鳴く虫すべてを蟋蟀といったらしく、平安時代にはコオロギのことをキリギリス、キリギリスのことを蟋蟀と詠った用例が見られる。
 秋にこの虫の声を《つづれさせ、つづれさせ》ときいて冬の近いのを知って、家々では急いで衣服の用意をした。古人は、コオロギの声を冬の警告と受け取ったのである。なんとなく心細さを誘う声の虫である。

【新訂「現代俳句歳時記/石田波郷・志摩芳次郎編」主婦と生活社より抜粋】

■木歩忌
富田 木歩(とみた もっぽ、1897年4月14日 - 1923年9月1日)は俳人。本名は一(はじめ)。東京市本所区新小梅町(現在の東京都墨田区向島一丁目)生まれ。最初の俳号は吟波、後に木歩と号す。誕生の翌年、高熱のため両足が麻痺し生涯歩行不能となる。俳号の木歩は、彼が歩きたい一心で自分で作った木の足に依る。富田木歩は歩行不能、肺結核、貧困、無学歴の四重苦に耐えて句作に励み、「大正俳壇の啄木」と言われ将来を嘱望されるが、関東大震災で焼死した。26歳の生涯であった。

【「ウィキペディアフリー百科事典」より転載】
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AF%8C%E7%94%B0%E6%9C%A8%E6%AD%A9




     ※わが友に贈る※
 
心から出た言葉は

必ず相手の心に届く。

「慈愛の声」

「確信の声」で

皆に希望と勇気を!

「2015年9月1日」




     ※☆*寸 鉄*☆※


さあ飛翔の9月。人生勝利と共生社会に建設へ!友情と誠実の対話勇んで

        ◇

誉れの「牙城会の日」。学会厳護こそ師弟不二の栄光道。師子の心で走れ

        ◇

最大の敵とは、常に自分自身なのだー哲人(アラン)。昨日より今日!向上の賢者に

        ◇

人手不足、介護・看護の業種で深刻と。対策急げ。尊き生命の守り手なれば

        ◇

子供の貧困率が過去最悪ー厚労省。母と子の笑顔輝く未来を!公明の出番




     ※名字の言※


「確かに(こころ)はだれにも見えない/けれど(こころづかい)は見えるのだ」「同じように胸の中の(思い)は見えない/けれど(思いやり)はだれにでも見える」。詩人・宮澤章二さんの詩の一節である(『行為の意味』ごま書房新社)



「こころ」を「つかう」。「思い」を「やる」--つまり、心や思いは、具体的な行為に表してこそ、相手に伝わるものだろう



近代看護の礎を築いたナイチンゲール。教え子が、不規則で業務の仕事に就いていることを熟知する彼女は、手紙を送る際、いつもこう書き添えてという。“私が何かの役に立てるなら、遠慮せずに言ってください”。その心遣いに、弟子たちは困難に立ち向かう勇気をもらったに違いない



日蓮大聖人の門下への励ましも、こまやかで、具体的だった。一人一人の性格や家庭・仕事の環境を熟知し、配偶者、子どもや親族へも心を配られた。例えば、ある女性門下に、医術の心得のある四条金吾に診てもらうよう勧めた際も、一本気な金吾の性格を考慮し、“人を介さず、真心を込めて頼みなさい”と書き添えておられる(御書986頁、趣意)



通り一遍の話だけでは人は動かない。心を砕いた一人への励ましから、広布の万波が広がるーーこの鉄則を忘れまい。(敬)

【聖教新聞:2015年9月1日(火)付】




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      教 学 入 門
     世界宗教の仏法を学ぶ

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     第1部 日蓮大聖人の仏法(1)

【「(教学入門/創価学会教学部編)聖教新聞社刊」より抜粋】

    --御生涯の教えーー

[3] 一生成仏と広宣流布

  (2) 立正安国と広宣流布

 広宣流布

 仏の覚りである正法を人々に流布し、万人を仏の境涯に導くことこそが、仏法の目標です。
 それゆえ、法華経でも「我が滅度の後、後の五百歳の中(うち)、閻浮提に広宣流布して、断絶して悪魔・魔民・諸天・竜・夜叉・鳩槃茶等に其の便を得しむること無かれ」(法華経601頁、通解ーー私(釈尊)が入滅した後、末法において、全世界に正法を広宣流布して断絶させず、決して悪魔・魔民・諸天・竜・夜叉・鳩槃茶などの魔物につけ入らせてはならない)と説かれています。
 この経文は、「後の五百歳」、すなわち末法において、妙法を全世界(一閻浮提)に広宣流布していくべきことを述べたものです。
 また、法華経では、末法の広宣流布が「地涌の広宣流布」に託されます。地涌の菩薩は、久遠(計り知れないほどのはるか昔)からの釈尊の弟子として、鍛えぬかれた菩薩とされています。
 法華経の説法の場では、大地の底から無数の地涌の菩薩が涌現します。そして、上行菩薩を中心として、釈尊滅後の妙法蓮華経の弘通を誓います。
 釈尊は、自分の滅後に、この地涌の菩薩が娑婆世界に出現して、太陽や月のように衆生の闇を照らして、人々を救うであろうと予言します。

   



           

8月31日(月)のつぶやき

2015年09月01日 01時43分22秒 | 今日の俳句

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