和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

小説「新・人間革命」

2015年09月05日 19時32分03秒 | 新・人間革命


【「聖教新聞」 2015年(平成27年) 9月5日(土)より転載】

【勝利島40】

 仏法の世界で偉いのは誰か――御書に仰せの通り、迫害、弾圧と戦いながら、懸命に弘教に励み、人材を育て、地域に信頼を広げながら、広宣流布の道を黙々と切り開いてきた人である。人びとの幸せのために汗を流し、同苦し、共に涙しながら、祈り、行動してきた人である。僧侶だから偉いのではない。幹部だから偉いのでもない。

 山本伸一は、話を続けた。

 「学会のリーダーは、自分が偉いように錯覚し、会員の方々に横柄な態度で接したり、慇懃無礼な対応をしたりするようなことがあっては絶対にならない。健気に戦ってきた同志を、心から尊敬することができなくなれば、仏法者ではありません。

 もしも幹部が、苦労を避け、自分がいい思いをすることばかり考えるようになったら、それは、広宣流布を破壊する師子身中の虫です。そこから学会は崩れていってしまう。そのことを、深く、生命に刻んでいただきたい」

 伸一の眼光は鋭く、声は厳しかった。
  


 一月二十五日、霧島連山の中腹にある九州総合研修所には、肌を刺すような寒風が吹きつけていた。午前十一時前、離島本部の第一回代表者会議に参加するメンバーのバスが到着した。バスを降りると、そこに待っていたのは、伸一の笑顔であった。

 「ご苦労様です! よくいらっしゃいました! 広布の大英雄の皆さんを、心から讃嘆し、お迎えいたします」

 伸一は、手を差し出し、握手した。島の同志たちも、強く握り返した。彼らには、伸一の手が限りなく温かく感じられた。その目に、見る見る涙が滲んでいった。

 多くは語らずとも、皆、伸一の心を、魂の鼓動を感じた。勇気が湧いた。

 この日の代表者会議では、各島にあって、伝統文化を守り、島の発展に尽くすことを決議した。また、島の実情に応じ、社会性を大切にしながら、活動に取り組んでいくという基本方針を確認し合った。


 

簑虫/今日の俳句 ≪第1886号≫

2015年09月05日 06時50分37秒 | 今日の俳句
  蓑虫を養ふの記のあるじかな
       河東碧梧桐


  蓑虫のあたたまりゐる夕日かな
       原石鼎


  吹かれつつ蓑虫空をあゆむかな
       山口いさを


  蓑虫にうすうす目鼻ありにけり
       波多野爽波


  蓑虫の糸一本に安住す
       関森勝夫




※ ミノガ科の蛾の幼虫。木の葉や小枝を糸で綴って巣を作り、その中にひそみ、あたかも蓑を纏っているかのような姿をしている。
 雄は成虫になると巣を離れるが、雌は成虫も無翅で、一生巣から離れない。木の枝にぶら下がって風に揺れているさまは寂しい。

【「俳句歳時記・第3巻/角川書店」より転載】





     ※わが友に贈る※


苦しい時ほど

勇気の信心で進め!

「変毒為薬」の仏法だ。

最大の困難は

最高の価値に変わる!

「2015年9月5日」





     ※☆*寸 鉄*☆※


会長(SGI)の時は内なる知恵と力を呼び覚ますー教授(アメリカ)。民衆鼓舞する希望の大光

        ◇

新任幹部は勇んで最前線駆け巡れ。勝利の全責任担い新時代開く新風を!

        ◇

「人・法を弘むる故に人法ともに尊し」。折伏に挑む同志讃えよ。福徳は絶大

        ◇

太陽光発電わずか2年で6倍。持続可能な社会こそ潮流。我らも足元から

        ◇

伯(ブラジル)に被爆少女の折り鶴を寄贈と。その平和の祈りと核廃絶の思想を世界へ






     ※名字の言※


知り合いの高校生が落ち込んでいた。聞けば夏休みの宿題の出来が悪く、再提出になったという。夏を満喫し、宿題に取り掛かるのが大幅に遅れたそうだ。週明けの再提出の期限へ、巻き返しを図る



記者にとっても「締め切り」はつらいものである。期限が迫っても記事が完成しないと、胃が痛み、脂汗が出る。「もう少し時間があったら……」と後悔することも多い



しかし、制限時間があるからこそ、物事を達成できるともいえる。勉強も仕事も生活も、目標を決めて逆算することで、なすべき行動が明確になっていく



建築会社を経営する壮年部員は、「長期、中期、短期」で「具体的」な目標を設定することが大切と語っていた。「月ごと、週ごと、日ごと」に目標を立て「5WIH(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように)をはっきりさせる。日々の夜の勤行の後、目標と現状を確認し、計画の軌道修正を行うという



三国志の諸葛孔明は指摘する。智者は、戦う前に万全の作戦計画を立て、勝利を不動のものとする。一方、愚者はやみくもに戦を仕掛け、その後で活路を見だそうとする、と(守屋洋編訳『諸葛孔明の兵法』徳間書店)。自身の勝利の目標へ、きょう歩むべき一歩を明確にしておきたい。(険)


【聖教新聞:2015年9月5日(土)付】




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      教 学 入 門
     世界宗教の仏法を学ぶ

【「(教学入門/創価学会教学部編)聖教新聞社刊」より抜粋】

     第1部 日蓮大聖人の仏法(1)

     第2章  生命論

 (1)地獄界

 地獄は、もともとは「地下の牢獄」という意味で、経典には八熱地獄、八寒地獄など数多くの地獄が説かれています。
 地獄界は、苦しみに縛られた最低の境涯です。「地」は最も底を意味し、「獄」は拘束され、縛られた不自由さを表します。
 「地獄おそるべし、炎をもって家とす」(1439頁)といわれるように、地獄界とは、自身を取り巻く世界全体を、炎のように自身に苦しみを与える世界と感じる境涯といえます。
 また、大聖人は、「観心本尊抄」で「瞋るは地獄」と仰せです。「瞋り」とは、思い通りにいかない自分自身や苦しみを感じさせる周りの世界に対して抱く、やり場のない恨みの心です。苦の世界に囚われ、どうすることもできない生命のうめきが瞋りです。
 いわば「生きていること自体が苦しい」、「何を見ても不幸に感じる」境涯が地獄界です。

   



           

9月4日(金)のつぶやき

2015年09月05日 01時45分59秒 | 今日の俳句