染織工房豆ブログ

染織工房「豆」の日々の記録

今日のお勤め

2016年01月05日 20時22分20秒 | 鹿問題
今朝遅い時間に鹿死んじゃってるよって連絡があり、どうするって言われたので、取りあえず準備だけして見に行きました。兎に角近所。車で3分。

まあ、環境展やってて、今年は使われていない素材《アンダーユース》について考えようとか行っている手前、穴掘って埋めちゃうよとか言われると取りに行かざるを得ませんね。
取りあえず角切って、皮むいて鞣しました。

個人的にどのような最後を送ったか想像するのが解体時の日課ですが、右側の身体全体をしこたまうっており、内出血がひどい。皮膚から、筋肉まで右側全体が内出血していました。露骨も割れており、多分内蔵もひどいことになっていました。触診でしたが、腰骨も割れてるんじゃないかと思いました。
そんな状態でも、道路上ではなく少し森の中にはいろうとしていたので、鹿強いなあと関心しました。

はじめに発見した人が気を使って内蔵を出してくれていたんですが、おそらく内蔵破裂。肉や皮膚に匂いがついてしまっていました。これではいくら状態が良くても食べられませんね。身体半分が内出血で肉も食べれる状態ではありません。
それでも、腰椎がほしいなと思っていたのですが、全部完品とはいかない様子。横突起が割れている感じがしました。頭や首は何とか大丈夫な感じ。歳は5歳以上だと思いますが、意外と大きい個体でした。四本角が小さめで、根本も細いので、まだ若いんだと思います。足の骨とか見ればもう少し判るかもしれません。





皮膚は内出血の状態がものすごくよく分かる。散弾銃でも当たったんじゃないかというくらい細かい血痕が残っています。右半身全体が内出血でひどい。この血痕は鞣しても残るから何にしても難しいですね。外側には傷もなく綺麗なんですが、工場に鞣しを出すにしても、太鼓にするにしても、これ跡が残るだろうなあ、、と思いましたので、自分で鞣すことにしました。


こういう事故は誰もいい気分ではないですね。
事故を起こした人はそこにはいなかったので、わかりませんが、車も大変な状態でしょう。
鹿にとっても全くひどい死に方です。
処分するにしても肉は何ともなりません。ロードキルは本当に辛いことばかり。

駆除が何故必要なのかということは、まさしく人の都合でしかありません。
そうではあっても、森林の保護、多様性の保持など理由は何でもありますが、後手後手の法整備によるしわ寄せが現在起こっています。色々な政策は万能ではありません。現状を把握して常に最善を模索していかなければならないと思います。



富士山環境展3
2月27日より開催します。よろしくお願いします。詳細はまたお伝えします。