8月 21日

2024-08-21 05:30:43 | Weblog

                       野菊・野紺菊・紺菊・野路菊・油菊

 

 

 

 

                     

 

 

 

 

          谿流が石噛むところ野菊咲く          細見綾子

 

          野紺菊一輪絵島の文机に            橋本紀子

 

          せせらぎの万葉古道野菊晴           武藤光晴

 

          落人の里や野菊の吹かれをり          福田邦子

 

          大滝の上はせせらぎ野菊咲く          加藤百世

 

          分校を浸せるダムや野紺菊           山たけし

 

 

 

 

                     

 

 

 

 

          土うすき岩の対島の野紺菊           林 翔

 

          雨粒のときどき太き野菊かな          中村汀女

 

          かがみ折る野菊つゆけし都府楼址        杉田久女

 

          地の涯とよばれてかなしえぞ野菊        伊藤敬子

 

          踏み入らば女牛となるや野菊原         鍵和田釉子

 

          帆船や野菊は風の中にある           夏井いつき

 

 

 

 

                     

 

 

                     

 

 

                サイトから一部資料・写真お借りしています    

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8月 20日

2024-08-20 05:25:23 | Weblog

                           稲の花・ 富草の花

 

 

 

 

             茎の先に直立した緑色の円錐花叢を出し白い小型の花が穂のように群がり咲きまもなく受粉する。

             花を一斉に付ける光景は実りを予感させる。開花時間は短く半日ほど

 

 

 

                

 

 

 

          竹薮の裾濃にけぶる稲の花           沢木欣一

 

          クレヨンで塗る青空や稲の花          細見綾子

 

          竹竿に乾く鵜網や稲の花            栗田やすし

 

          稲の花照らす放下の大切子           都合ナルミ

 

          やはらかき輪中の風や稲の花          上杉和雄

 

          稲の花母の遺せし鎌錆びし           中根多子

 

 

 

 

                     

 

 

 

          かくれ咲くひとつの蓮や稲の花         水原秋櫻子

 

          稲の花こぼれてをりし休み石          大野林火

 

          遠くほど光る単線稲の花            桂 信子

 

          みちのくの星低くして稲の花          正木ゆう子

 

          高館や河白波に稲の花             石原八束

 

          南無大師石手の寺よ稲の花           正岡子規

 

 

 

                

 

 

                 サイトから一部資料・写真お借りしています    

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8月 19日

2024-08-19 06:19:28 | Weblog

                              俳句の日

 

 

 

 

             俳句の日」は「は(8)い(1)く(9)」の語呂合せで、正岡子規研究家の坪内稔典らが提唱し、1991年に

             制定しました。夏休み中の子供達に俳句に親しんでもらう日とされています。

             また、俳句作家の上野貴子氏が代表である「おしゃべりHAIKUの会」によっても同日が「俳句記念日」が

             提唱されていて、この日を「句会などを通して、俳句の楽しさ、奥深さ、季節感の大切さなどを

             知ってもらう」ということを目的とした記念日としています。

 

 

 

 

                

 

 

 

 

          杜若われに発句の思ひあり          松尾芭蕉

 

          春をしむ座主の聯句に召れけり        与謝蕪村 

 

          息きつて発句もできぬあつさ哉        正岡子規

 

          通天やしぐれやどりの俳諧師         川端茅舎

 

          発句してわらわせにけりけふの月       内藤丈草

 

          俳諧に老いて好もし蕪汁           高浜虚子

 

 

 

 

                     

 

 

 

          俳諧の海に蜻蛉あそびけり          阿部みどり女

 

          庭に下りてホ句書いて来ぬ秋の暮       長谷川かな女

 

          俳諧のこころに荒地野菊かな         富安風生

 

          俳諧に伴奏あらばひよんの笛         成瀬櫻桃子

 

          俳句とはのつぺらぼうか僕の夢        筑紫磐井

 

          野菊晴母の俳句はをさなくて         清崎敏郎

 

 

 

 

                     

 

 

                 サイトから一部資料・写真お借りしています    

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8月 18日

2024-08-18 04:57:35 | Weblog

                    秋海棠・断腸花・相思草・瓔珞草・八月春

 

 

 

 

          秋海棠が断腸花と言われる由縁 中国の「採蘭雑誌」に描かれている「断腸花」の由来昔、さるところに、

          美しい婦人がいた。この女性には誰にもまた何物にも換え難い思慕する男性があった。そして毎日の逢瀬を

          楽しみに待っていたのであったが、故あってその彼氏はどうしても訪れることができなくなった。

          それを知らずに、婦人は今日は見えるか、明日は姿が、と北面の墻に待ちあぐんでいた。そして日ごとに

          そそぐ断腸の涙がいつか凝って名も知らぬ草が生え、その草の花の紅色が、その緑の葉に映ってまことに

          美しく、やさしく、ちょうどこの美しい女性にも似ているので、誰いうとなく断腸花と呼ぶようになった。

 

 

 

                

 

 

 

 

          ’女去つて秋海棠の茎紅し            沢木欣一

 

          描き遺す妻の裸婦像断腸花           上杉和雄

 

          忌の近き子規の机に秋海棠           岸本典子

 

          秋海棠咲くばかりなり尼の寺          小栁津民子

 

          秋海棠瀬音高まる城下町            早川文子

 

          秋海棠赤し足助の典籍屋            掛布光子

 

 

 

                     

 

 

 

          雨ながら朝日まばゆし秋海棠          水原秋櫻子

 

          断腸花いい服を着て別れよう          星野石雀

 

          障子濡れ秋海棠の花透かす           山口青邨

 

          秋海棠口紅つけし母知らず           田中英子

 

          断腸花飛鳥に石のものがたり          大嶽青児

 

          美しく乏しき暮し秋海棠            富安風生

 

 

 

                

 

 

 

          欣一忌雨に滲める断腸花            小野千枝子

 

          断腸花妻の死ははや遠きこと          石原八束

 

 

 

                     

 

 

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8月 17日

2024-08-17 04:23:47 | Weblog

                    南蛮ギセル・思草・おらんだぎせる・きせる草

 

 

 

 

             イネ科やカヤツリグサ科のススキ、ミョウガ、サトウキビなどの植物に寄生する一年草。

             花の姿からその名がつけられた、別名ナンバンギセル。日本を始め中国、アジアに広く分布する。

             七、八月頃淡紫色の筒型の花を横向きにつける。万葉集にもその名が出てくる。

 

 

 

 

                     

 

 

 

 

          おらんだぎせるといふ花ありし絹の径      細見綾子

 

          思草触れば横にくび振れり           河原地英武

 

          万葉の径の静けさ思ひ草            国枝洋子

 

          南蛮ぎせる庭の芒に潜み咲く          山口茂代

 

          きせる草伊良湖港の岬山に           夏目隆夫

 

          うす紅のひしめき合ひて思ひ草         福田邦子

 

 

 

 

                     

 

 

 

 

          異草にまぎれてかなし思ひ草          富安風生

 

          夜々を咲くなんばんぎせる芸者の死       高井北杜

 

          姨捨やいつも横向く思ひ草           栗原春人

 

          思草いろをはじめのいろはうた         森 澄雄

 

          額に皺よせて南蛮煙管かな           川崎展宏

 

          重ね着のいちばん下は思草           直江裕子

 

 

 

 

                

 

 

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8月 16日

2024-08-16 06:00:55 | Weblog

                             秋明菊・貴船菊

 

 

 

 

                     

 

 

 

 

          とぎ汁を秋明菊に注ぎやる           栗田やすし

 

          丈草井秋明菊の咲き乱る            高木佐知子

 

          秋明菊咲く鷹城の野面積            熊澤和代

 

          遺髪塚秋明菊の揺れ止まず           河合義和

 

          湯治場や秋冥菊の白まぶし           菊池佳子

 

          秋明菊群れ咲く一茶位牌堂           中根多子

 

 

 

 

                     

 

 

 

 

          名を聞きてよりしみじみと貴船菊        片山由美子

 

          鳶ひくし秋明菊の紅ひらく           柴田白葉女

 

          僧房の月の秋明菊の畑             黒田杏子

 

          長雨の皆下向きに貴船菊            寺田順子

 

          みちのくの月をかかげて貴船菊         野見山朱鳥

 

          秋明菊ゆふべ黒髪おそろしき          鍵和田釉子

 

 

 

 

                     

 

 

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8月 15日

2024-08-15 05:55:56 | Weblog

                     台風・颱風・台風禍・台風過 < 季=秋 

 

 

 

 

            北大西洋か南シナ海あたりに発生する熱帯低気圧で、最大風速が約毎秒十七メートル以上のものを言います

            例年ならば二百十日の実りのころに日本を襲い、深甚な被害をもたらすこともしばしばで今年はすでに

            6号が多くの洪水や土砂災害をもたらせています

            今また7号が発生して関東に上陸間際です、どうぞ事前の構えを怠りませんように

 

 

 

               

 

 

 

          颱風一過女がすがる赤電話            沢木欣一

 

          颱風の余波が那須野のきび畑に          細見綾子

 

          台風裡赤シャツを着てかしこまる         栗田やすし

 

          台風裡駅で靴より水こぼす            河原地英武

 

 

 

                

 

 

 

 

          台風裡水飲んでまた眠りたる           下里美恵子

 

          台風禍馬場の老木枝もがれ            平 千花子

 

          台風過雨戸開くれば潮匂ふ            丸山三依

 

          来て直ぐに経誦む僧や台風裡           加藤元道

 

          籠の鵜の身じろぎもせず颱風圏          藤田岳人

 

          台風圏江戸川の波さかのぼる           玉井美智子

 

 

 

 

                

 

 

 

          吃る蝉をり台風の来つつあり           秋元不死男

 

          看護婦の肘のまろさよ颱風過           石田波郷

 

          篠といふ篠は総枯れ台風禍            阿波野青畝

 

          颱風の来る夜も点ず酒売る灯           鈴木真砂女

 

          台風の中へ覚悟のハイヒール           有坂裕子

 

          台風の目の静けさや猫膝に            神山 弘

 

 

 

                

 

 

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8月 14日

2024-08-14 05:46:05 | Weblog

                     時鳥草・杜鵑草・油点草・山路のほととぎす

 

 

 

 

 

                

 

 

 

 

          はなびらに血の斑ちらしてほととぎす      沢木欣一

 

          子規庵の小庭に群るる杜鵑草          武藤光晴

 

          杜鵑草その紫の絞りかな            中川幸子

 

          聳え立つ石の如来や杜鵑草           武藤けい子

 

          句屏風を背に水盤の杜鵑草           服部冨子

 

          一坪の庭に群生杜鵑草             夏目悦江

 

 

 

 

                

 

 

 

 

          幾度も雨に倒れし油点草            稲畑汀子

 

          水に映りて斑をふやす杜鵑草          檜 紀代

 

          油点草紐で垣するほどに咲く          後藤夜半

 

          禅寺に青い目集ふ杜鵑草            蕪木啓子

 

          活ける間も花のこぼるる杜鵑草         松沢佐多子

 

          油点草咲ききりし斑のつまびらか        西村和子

 

 

 

                     

 

                       ( 山路のほととぎす )

 

 

 

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8月 13日

2024-08-13 05:26:20 | Weblog

                   盆・魂祭・盆棚・棚経・盆仕度・盂蘭盆・精霊棚

 

 

 

             今日から(13日~15日)月遅れのお盆となります明治の初めころの新、旧と

             お盆行事が分かれたようですが農事の忙しさを過ぎたころなのでしょうね

 

 

 

 

                

 

 

 

          盆花の白き桔梗を貰ひたる           細見綾子

 

          真白なる十団子を吊る峡の盆          栗田やすし

 

          山の風背戸より入れて盆用意          矢野愛乃

 

          盆料理色の褪せたる母のメモ          木全一子

 

          盆なれば亡き友も来よ同窓会          武藤光晴

 

          古畳ふいて迎へし盂蘭盆会           塩坂恵子

 

 

 

 

                

 

 

 

 

          草刈つて蟹の横ぎる盆の道           沢木欣一

 

          迎火のうすうすと地のこゑ水のこゑ       吉田鴻司

 

          霊棚に点じて一火まづ浄し           能村登四郎

 

          水際の水の側なる魂迎             正木ゆう子

 

          仏間より居間のにぎはひ魂迎へ         八染藍子

 

          立話して新盆のことなども           岡本 眸

 

 

 

 

             

 

 

 

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8月 12日

2024-08-12 05:25:20 | Weblog

                              柘榴・実柘榴

 

 

 

 

                     

 

 

 

          岩群に翡翠天に石榴の実            沢木欣一

 

          熟れざくろ猿がかかへて逃ぐるやに       細見綾子

 

          実柘榴やアルミ格子の相撲部屋         国枝隆生

 

          常滑の沖まで晴れて柘榴爆ず          矢野孝子

 

          実石榴の一つ紅濃き翁寺            日野圭子

 

          実石榴に海の日が差す窯場道          掛布光子

 

 

 

                    

 

 

 

          露人ワシコフ叫びて石榴打ち落す        西東三鬼

 

          昨日寸前今日また寸前熟れ石榴         林 翔

 

          柘榴の実欲しき顔なりゑくぼ持つ        水原秋櫻子

 

          石榴割れたり月光に耐へきれず         夏井いつき

 

          ようやくに母の呪縛の石榴割れ         二村典子

 

          実石榴や五戸より増えぬ隣組          手塚美佐

 

 

 

                     

 

 

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