
( 山茶花 )
烈公の蟄居の庭や白山茶花 栗田やすし
山茶花に遺影の眼鏡はし光る 沢木欣一
句碑の背の白山茶花の白静か 細見綾子
山茶花の散るとき人の起ちあがる 林 徹
山茶花に入日を惜しむ時津風 飯田蛇笏
山茶花の咲くだけ咲いて星出づる 永井龍男
山茶花のととのふときのなかりけり 長谷川櫂
山茶花の咲くか散るかの目白押し 武田和郎
また逢へた山茶花も咲いてゐる 種田山頭火


烈公の蟄居の庭や白山茶花 栗田やすし
山茶花に遺影の眼鏡はし光る 沢木欣一
句碑の背の白山茶花の白静か 細見綾子
山茶花の散るとき人の起ちあがる 林 徹
山茶花に入日を惜しむ時津風 飯田蛇笏
山茶花の咲くだけ咲いて星出づる 永井龍男
山茶花のととのふときのなかりけり 長谷川櫂
山茶花の咲くか散るかの目白押し 武田和郎
また逢へた山茶花も咲いてゐる 種田山頭火


山頭火の句には、心惹かれるものがありますね。
山茶花の写真、一番下の色合いが好きです。
また逢へた山茶花も咲いてゐる 種田山頭火
大分中津の昧々居(荻原井泉水門下の松垣昧々の自宅)での再会の喜びで詠まれたと残されている句で
母音「あ」の連続がリズムを生んで明るさがありますね
家の垣根も白と赤がちらほら咲き出しました。
山茶花のととのふときのなかりけり 長谷川櫂
山茶花の咲くか散るかの目白押し 武田和郎
この2句の捉え方は違えども山茶花の開花模様を上手く表現していますね。
朝な夕な見ているのに上手い表現が見つからない私など、とても参考になります。
山茶花は咲く花よりも散つてゐる 細見綾子
今回はこの句を紹介しませんでしたが
私はこの一句に山茶花の姿が集約されているような
気がしています
昭和21年詠まれた句ですが約70年を迎えようとしても鮮明なのは写生の力でしょうね