桜・さくら
さまざまの事思ひ出す桜かな 松尾芭蕉
きのふけふ高根の桜見えにけり 与謝蕪村
見かぎりし古郷の桜咲きにけり 小林一茶
牛島や桜に早き蜆汁 正岡子規
スカイツリー江戸の桜を見下ろしに 栗田やすし
ため息を咎められたり夕桜 河原地英武
島桜咲き初む風葬ありし村 下里美恵子
夜桜に五重の塔のまぎれなし 井沢陽子
遅桜田毎の水のひかり合ふ 梅田 葵
寺町に寺の託児所桜咲く ころころ
乱世にあらずや桜白過ぎる 沢木欣一
相会ふも桜の下よ言葉なし 細見綾子
桜さくら各駅停車して桜 津田清子
一切を桜のせゐにしてしまふ 夏井いつき
谷川の音天にある桜かな 石原八束
光陰のやがて淡墨桜かな 岸田稚魚
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