7月29日

2007-07-29 06:39:16 | Weblog

   (赤塚公園 噴水)


     噴水にすこし触れたき夕ごころ


昨日より細見綾子さんの句集を読み続けています
中でも「和語」の中から少しだけ夏の句を紹介します


   麦刈りてバケツで顔を洗ひけり


   浅草寺の線香に咳く夏の果


   定めなき運河の日紋夏は行く


   毛布工場のわきに人参密生す


   染め汁の虎色の川よおしろい花

 

5句ほどあげましたが、改めて写生のしっかりした基盤を
感じ、さらに句集から学び続けたいと思う
私がかつて入っていた結社では、女流俳句には厳しかった
蔑視でも差別ではなく、性に甘えることを
先生は許さなかった、昨今のIT句会を見ていたら、また
それを奨励するかのような主宰者が多くあらわれた
特に口語の俳句は女性のひとり言のような句が賛美されて
それはそれで許される世界なのだろうけど・・・・
そこであえて細見綾子さんの句を鑑賞して欲しいと思った
掲句の中には女性と感じるものはない
人間の一個性として女性の感性は感じることができるが
それも綾子句集として読むからだろう

コメント
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