チレボンバティック工房日記

インドネシア・ジャワ島、チレボン市にある手描きバティック工房から。

人生いろいろ

2010-10-27 20:35:19 | バティック

Pace工房の職人さんの中で一番の古株、イセン担当のスリさんが
子供を連れて遊びにきました。

Salsa Yuniartiちゃん
(←コマール命名。6月の火曜日生まれなので
Selasa→Salsa、Juni→Yuni)。

評判通り、色白で可愛い赤ちゃんです。
栄養状態も良さそう。

44歳、未婚(バツ3なのです)で無理矢理産んじゃったスリさん、
「こんなに可愛い子供に恵まれて幸せ」だそう。
肝心のサルサちゃんのパパは当てになるんだかならないんだか、
良く分からないみたいだけれど、本人がそういうなら良かった、と
一安心です。

*****

一方で「伝説のイセン職人」ウウットちゃんは今月始めに
イケメンのダンナさんデデ君が心臓病で亡くなってしまい・・・・・。
本当に気の毒です。

兄弟がいろいろ援助してくれているものの、
まだ2歳の女の子を連れて、これからどうして生活していけばいいのやら。
本人は工房に復帰したいということですが、子供がまだ
小さいのでしばらくは難しいかな。

*****

ミシンの修理工のアヒヤールさんとコマールの仲人(?)で
再再婚したカシリさんは現在妊娠4ヶ月。
一時はアヒヤールさんの連れ子が反抗してスッタモンダ。
コマールに打ち明けて泣いたりしていましたが、仲直りしたようです。


Kain Panjang

2010-10-10 06:27:54 | バティック



昨日は所要でトゥルスミに行ってました。この時期、あちこちでマンゴーを
ごちそうになります。Harumanis、お土産にたくさんもらっちゃった。

工房のほう、今週はカインパンジャン類のTembokが続々仕上がってきて
染めに入ってます。一部はまだTembok中

失敗しちゃっても「アララ」で済む小物類と異なり、染めにも思いっきり
気を遣います。

まず、蝋置きの際のタレや割れの修正

全体を陽に当てて柔らかくする(もう一度チェック)

長さを調整して蛇腹に折りたたむ

Tipol(均染剤)に漬けおく

染め

幸い蝋の調子は良いようで、割れなどのトラブルは
今のところありません。良かった~。

来週1週間かけて、染め上げます。

 


失敗を糧として、、、続き

2010-10-03 10:27:57 | バティック

日曜日、お天気もいいし山もごはん食べに行こうかぁ、、、などと
思っていたら、いきなり大雨になってしまいました。
カノマン市場で買い物中のウィジャさんたちを運転手が救出に
行っているところです。

失敗したSogan、

硬いブラシをスポンジに変え、下絵のおじさんも巻き込んで
数枚、試してみました。

硬いブラシは鳥かごの掃除用にします。
別の場所に移さないと!忘れてまた使う危険性大(汗)。

蝋の割れ問題




こちらは再生蝋を作る際にパラフィンを入れることにしました。
調合の際も、下絵のおじさんが割合を確認することに。

蝋は均等に割れてくれればそれほど気にはならないのですが、
これでは、Witなんだか割れなんだか、、、、、

成功したものもあります。
ベースの色、なかなか微妙なグレイッシュグリーン



インディゴソールという染料を使ってます。
でも、蝋落しするまで分からないんですよね。

ひとつひとつの作業を手抜きせずに、問題にはきちんと
対処しなければ、、、
手間をかけないと良いものは出来ない・・・・・
肝に命じなければと思います。





失敗を糧として

2010-10-01 07:59:16 | バティック



昨日は休暇後初めての蝋落し。
バティック製作のなかで一番ワクワクする工程です。

で、今朝、家の中に取り込んで検品したところ、
ガチョーン!

第一弾↓



これはSoganの工程の際に、苛性ソーダの濃度が濃すぎたか、
ブラシでの擦りすぎ。結果、テンボック部分を覆っていた蝋が壊れて
ソガ染料が入ってしまいました。

第二弾↓



染めの段階かソガンのプロセスか定かではありませんが、
Soloanの線がブチ切れしてる!

ふたつとも50x100cmくらいの小物用の布です。
カインパンジャンとかだったら、一日フテ寝しちゃうかも。

解決策を考えないといけません。
染め軍団(ワタシも含めて、ですが)、所詮シロウトだしなぁ。
でも、次回はこんなことないように、気をつけます。

偶然、成功したやつです↓




傷心のワタシを癒してくれるつぶらな瞳。しかし見つめているのはおもちゃです(笑)。


蝋の配合

2010-09-28 17:10:15 | バティック

今日はお天気なんとかもちました。

休暇後、初めて蝋の調合をしましたが、油の割合でスッタモンダ。
一応、基準はあるのですが、気候によって調整しないといけません。
テンボック担当とイセン担当の意見を聞いて、下絵のおじさんが
とりまとめて割合を決めます。

松脂、混合蝋、パラフィン、ピーナッツ油、再生蝋を
ドラム缶で煮出します。結構、すごい匂いです。
「お鳥様」は全員、前庭に避難。

そういえばブランちゃん、蝋を煮る場所の近くにいるけど、
大丈夫だったかしら?今頃気づきました。
まあ、さっき元気に遊んでいたから、平気だったんでしょう。

蝋を描く道具、チャンティンも大量購入してきました。



細かい仕事をする人たちなので、チャンティンに不具合があると、
即、ブーイングの嵐。いい出物があるときにはゲットしておかないと
いけません。これはイセンのお嬢さんたちが自ら選んできたので
文句の言いようがないバグースなチャンティン(笑)。

そろそろ、休暇ボケから戻りつつあるスタッフ。注文品なども
溜まりに溜まっているので的確に作業しないとねぇ、、、、、

いちばんアブナイのはワタシか・・・・・。


工房改装作戦

2010-09-14 05:56:12 | バティック

不覚にも熱をだして、昨日は職人さんたちとレバランの挨拶が出来なかったのですが、
今日はなんとか復活。

懸案の工房改装作戦、開始です。

「Nanti~(あ・と・で~)」とヤマグチさんちのツトムくんのように
口を揃えるレバラン呆けのコマール以下スタッフに、
「長期で職人が休むのは今しかない!とにかく今日、マテリアル
を買うから!!」と、宣言。病み上がりのおばさんに庭で
叱咤されたら、これは始めるしかありません。

ポイントは2つ。

(1)天然染料染めに使っている染色槽の下に犬小屋を作る(汗)。

セメント敷きにして犬の居住スペースを作ります。
蝶番を使った可動式のデバイダーもつける予定。
左側がBelang、右側がUnyilのスペースになる予定です。

(2)蝋落しなどに使う道具を収納できるスペースを作る。

なにしろ、ねずみや蚊を「飼育している」としか
思えないようなカオス状態のモノの置きかた。
この際、いっしょに大整理!!

いつもとは違う場所に避難中のBelang。
悪名高い3kgのプロパンガス(空ですが・・)に
繋がれています。デンタスティックでご機嫌。



明日はガス器具のメンテのおじさんも呼ばないとねぇ、、、
たしか去年のレバランはガスコンロを煮て蝋落としをしてしまった奴がいて
始業間際に慌てた記憶が・・・・・・。


ソガン

2010-09-07 09:56:22 | バティック

本日は仕事収め。
先週あたりから蝋置きは小さなものを中心に作業してもらっています。
染めも、大きなカイン類は蝋落とし、終了しました。

先週、手がけていたSoganのプロセス

苛性ソーダ液で蝋を壊した後、点の部分を伏せ、
ソガ染料につけました。
薄茶にボーっと染まっているのがソガ染料に浸かった
部分です。

クローズアップ
点の部分は伏せるので濃紺になります。



ソガ染めが終わった後、蝋落しをし、さらにPelikan(白い小さな面)を伏せて
全体にインディゴソールで薄い茶色をかけたもの。

ソガの染液は足しては煮、足しては煮で、ほとんど「おてんの汁」状態なのですが、
2週間ほどお休みになるので、一度廃棄し、レバラン後、新しい染液を煮出します。
1年間、ごくろうさま。


THR配布

2010-09-03 16:52:58 | バティック

レバランまで1週間となったので、THR、ドドーンと配布しちゃいました。

ボーナス+バティック生地のお洋服+プリントバティック
+年間皆勤賞+月間皆勤賞の5本立てで、もう大騒ぎ。


3週間近く、縫製にかかってしまいました(汗)。

お洋服セット、ご披露。



エティンさん(縫製)。子供服かっ?
チュニック、ヘアバンド、シュシュ、パッチワークのトート
の4点セット。パッチワークは洋服の生地の一部と
それにあう色の生地を使用。



マシアちゃん(イセン)。サイドで紐で結ぶカシュクールタイプ。



トゥヤ二さん(テンボック)。なかなかキレイな色ですね。
バリの手織物を一部使用。

ファスナーが二つ付いている新作のポーチも付けてあげました。
根拠不明のプレゼント(汗)。
うれしいかな?・・・・・あんまり、うれしくないかも。


「イブ、いったいなにを考えてるんだろう?」
「Embuh(ジャワ語で「さあ?」)」というような会話が聞こえてきそうです。




ワタシのBlackBerryBold9000が入る大きさです~。
ますます、意味不明。

喜んでいるかどうかはよく分からないけれど、とにかく
一山超えました。今晩は外にごはん食べに行こう。


素手

2010-08-31 20:00:41 | バティック

さーて、今日はTHRに真剣に取り組もう、、、と思っていたところ、
アンティークの棚が届いて家中ごちゃごちゃになるは、
ジャカルタのチャイニーズの団体が来襲するはで
あっという間に夕方になっちゃいました。

実際に作業するのはたぶん今週末までだと思うので、
インドラマユで蝋置きしたカイン類を集中して染めています。
今日は「Sogan」というプロセス。



苛性ソーダ液に浸して、蝋の一部をわざと壊します。
丁稚小僧はゴム手袋着用ですが、ユキちゃんとカムトさん、、、素手。
「痛くないの?」って、聞いたら、「TidakApa2」って、、、
豪快というべきか、よくワカラン、この人たち。
ちなみに皆さん、インディゴソール染めの際の酢酸液の濃度は「舐めて」判断します。
コワイよぅ。

断食中ですが、午前中なので比較的元気な様子。

本日のTajilan。
Kolak Talas。
Tajilanもそろそろネタが尽きつつあります(汗)。



一見、よい子のBelang。
ホンワカした表情ですが、実はただ眠いだけ。



交尾騒ぎはまだ続いていて、ゴボちゃんのほかに、近所の大型犬も参上。
道の角から頭だけ出して覗いてます。犬って、笑える。


イセン職人強化月間再び

2010-08-21 08:14:30 | バティック


プアサも中盤に入りました。
レバランのHadiah用のお洋服もほぼ縫いあがり、あとはおそろいのバッグを作るのみ。
縫製に2週間もかかってしまいました、、、(汗)。
どう考えても、買ったほうが安いぞ。



レバランは2週間ほど休むので、あまり大きなものはTembokしないように
調整する必要があります。現在、Tembok担当はインドラマユで蝋置きしたものの
直しや服地用のチャップ生地の伏せを中心にお仕事させているので、
イセンのお嬢さんたちに再度、無理難題を与えてみました(笑)。
大きな絹のストール(両面)、Tubanの織物生地(片面)、プリミシマ使用
カイン(両面)など、、、しかも、プロセス2回なんで分けないといけない。

協力して「abangan」部分に印を入れているところです。がんばれー




ボーナス、たくさんあげるからね。

本日のBelang。ガンを付けているところ(笑)。