子どもの健康

子どもたちの健やかな成長を願って、子どもに関する小児科医の雑記

クリニックの流行状況

2009-05-24 18:56:29 | 雑記
保育園や小学校低学年を中心に、4月から継続して「おたふくかぜ」が流行っています。診断がしっかりついたら、「おたふくかぜ」に対する治療薬はないので、熱や耳の下などの痛みに対して解熱鎮痛剤などを使う等して、耳下腺や顎下腺の腫れが治まり、他人へ感染しなくなるまで自宅療養となります(通常最低でも1週間程度はお休みすることになります)。
合併症として、髄膜炎・睾丸炎などがよく言われますが、その他あまり注目されることがないのですが、難聴も気をつけなくてはならない合併症ですので注意して下さい。

その他、「夏かぜ」も増えてきています。
「夏かぜ」とは、6月前後に流行るウイルス性の感染症の総称で、発熱が主症状で、その他発疹や消化器症状などを伴うことがあります。
症状だけでは、今話題の「新型インフルエンザ」と区別することは困難なので、それぞれの発生状況などと併せて考えていかなければならず、これからの「新型インフルエンザ」の広がりによっては、診断に苦慮する可能性が考えられます。