子どもの健康

子どもたちの健やかな成長を願って、子どもに関する小児科医の雑記

来年度(平成24年度)ワクチン接種事業の継続について

2011-11-03 18:40:55 | 雑記
ヒブワクチン、肺炎球菌ワクチン、子宮頸がん予防ワクチンについては、現在は任意接種の扱いですが、ワクチンの重要性などが考慮され、行政からの接種費用助成(松戸市では全額助成)が行われています。

ただし、現在助成費用の予算は、「子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進事業 」として平成22年度補正予算で決定されたもので、今年度(平成23年度)までの予算しか決定されていません。

来年度(平成24年度)以降の予算に関しては未定となっており、今のところでは来年度政府予算概算要求の中には計上されていない様子です。

最悪、予算措置が継続されない場合は、来年度(平成24年度)以降の費用助成が受けられなくなる可能性もでてきます。
小宮山洋子厚生労働大臣は、9月の答弁で子宮頸がんワクチン事業を継続する考えを表明したようですが、実際にどうなるかは不透明なままです。

これらのワクチンは世界的には定期接種として定着しており、日本でも早急に法定接種としての定期接種化が望まれます。
定期接種化されれば、今回のように予算がどうなるかなどという心配もなくなり、子どもたちみんなが平等にワクチンを受けることが可能となります。

国や社会は、ワクチンで防げる病気から子どもたちを守る義務があり、子どもたちは、そのワクチンを受ける権利があります。
子どもたちが、みんな平等に適切な時期にワクチンが受けられるよう、みんなで考えてみて下さい。