子どもの健康

子どもたちの健やかな成長を願って、子どもに関する小児科医の雑記

現代日本の社会生活様式の問題?

2006-12-16 22:39:55 | 雑記
相変わらず感染性胃腸炎(ノロウイルス)の流行が続いています。
感染性胃腸炎の問題だけでなく、インフルエンザなど感染症の流行の裏には現代日本の社会的な問題が隠れているように思います。

具合が悪くても仕事が休めない、休めるにしても十分な休養がとれない。
子どもたちにしても保育園、幼稚園や学校を十分に休めない。試験や行事があれば無理をしてでも出席してしまう。親の都合で十分休みがとれない。感染力があるのに元気だからと出かけてしまう。週末になれば、大規模ショッピングセンターなど娯楽施設に子どもを含め多くの人が集まる。

特に子どもたちが具合の悪い時に無理をしなければならないのは、子どもの生活環境(家庭、学校などすべてを含めた総合的な社会環境)を作っている大人の責任だと思います。休む事が子どもたち対して不利益に作用するような環境であってはならないと思います。

目先ばかりの業績や効率ばかり追求するのではなく、長期的な視点にたって、具合が悪くなったら余裕をもってゆっくり休めるような社会作りも必要なのではないでしょうか。