小部屋日記

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あるいは裏切りという名の犬

2007-06-19 | ア行の映画

36 QUAI DES ORFEVRES (2006/フランス)【DVD】

監督 :オリヴィエ・マルシャル
出演:ダニエル・オートゥイユ/ジェラール・ドパルデュー/アンドレ・デュソリエ/ヴァレリア・ゴリノ/ロシュディ・ゼム/ダニエル・デュヴァル

実際に警察官だった監督が、実話をもとに描いた作品。
原題はパリ警視庁の住所「オルフェーブル河岸36番地」。
フランスムード満点の犯罪もの。
ロバート・デニーロ製作によるハリウッドリメイクも決定!
フランスの警察について、ほとんど知らなかったので興味深かったです。


パリ警視庁に次期長官と目される二人の警視がいた。
仲間たちからの信頼も厚いレオ。権力志向のドニ。
巷では現金輸送車強奪事件が頻発しており、レオが指揮をとることになるが、ドニが邪魔し、ここから二人の裏切り、周りの人間も絡んで報復合戦がはじまるのだ・・・


レオは人望もあり、仲間を大切にするリーダータイプ。
ドニは個人プレーが好きなアウトロータイプで野心家。嫌なやつなんです...。
かつては親友だった二人なのに、どうしていがみあうようになったのか?
同じ女性を愛し、彼女はレオと結婚。それ以来冷えきった仲になってしまった。
詳しく語られてないので、知りたかったなあ。
男女の愛に敏感なフランスものにしては、さっぱりしてました。


正義にあふれた警察官も、裏では娼婦やチンピラを使って情報提供してもらうんだよね。
現長官が「そんな捜査の仕方はもう古い、規律を大事にしないと身の破滅」という言葉どおり、レオは転落していくんだけど、これで終らないのがこの映画のいいところ。
ドニも権力がほしいからといって、やりすぎ・・
果たしてレオは、自分を貶めたドニに報復するのか?!
これが見どころ。

中盤以降が、魅せてくれました。
ひとりひとりの警察官の心情もよく描いてたし、アクションシーンも満載で楽しめる。
一見バラバラなシーンがひとつにつながるところもいいです。

男は辛くても、絶対に守るべきものがある!
エンドロールに流れるフレンチポップスのように、ラストはすっきりした気分になりました。

レオ役ダニエル・オートゥイユと、ドニ役ジェラール・ドパルデューは最高のキャストでしたね。
渋すぎる・・・・

★★★★(5段階☆は0.5)

「あるいは裏切りという名の犬」公式サイト

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