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マンデラ

2013-12-17 08:37:06 | Weblog
双発プロペラ機のエンジンが一基止まっているのを見つけた時も、マンデラさんは落ち着き払っていたという。緊急着陸体勢には入っても、手にした新聞から目を上げもしない。地上は、大騒ぎだった。消防車と救急車が待機する中、飛行機は何とか着陸した。

空港のラウンジには日本人の観光客が大勢いあわせた。マンデラさんはいつもと変わらぬ様子で一人一人と握手を交わし、写真撮影に笑顔で応じた。だが、米国人記者R・ステンゲル氏がフライトの様子を尋ねると、マンデラさんは告白したという。

「怖かったよ! 空の上で身の縮む思いだった」ステンゲル氏は、『信念に生きる マンデラの行動哲学』で書いている。「どんなにおびえていても、勇敢なふりをすること」―これがマンデラさんの流儀。

恐れを感じないというのは愚かな証拠で、勇敢さとは、おそれに負けないことなのだと、肌の黒い人を人間扱いしない人種隔離政策に反対して、投獄されること27年。うち18年は180センチの体を丸めなくては眠れぬような独房に入れられた。

しかし牢獄でも畏縮せず、堂々とふるまって、白人の看守たちも深く敬服させた。その独房を訪れたオバマ大統領は「どんな足かせも、独房も、人間の精神にはかなわない」と記帳した。自由を求め、不屈の闘いを続けたマンデラさんの墓碑銘にふさわし言葉だ。

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