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復興

2012-11-07 08:37:31 | Weblog
五木寛之さんの作詞で、松坂慶子さんが艶やかに歌った『愛の水中花』は、30年前に大ヒットした曲だ。

<これも愛 あれも愛、たぶん愛 きっと愛、だって淋しいものよ 泣けないなんて>。あれもこれも、とにかく「被災地への愛」に満ちているのが政府の復興予算だ。沖縄の国道整備事業や、南極海での調査捕鯨事業、北海道と埼玉県の刑務所で使う小型の油圧ショベル等々。

ど見ても被災地とは関係なさそうな使い道が、出るわ出るわ。問題の発覚から2カ月近く経っても、切りがない。その気前のいい使いぶりには驚かされてきたが、さすがに、これには泣きたくなった。

経済産業省が復興予算の5億円を、ベトナムへの原発輸出のための調査に使っていた。「大震災の復旧・復興につながる貿易投資の促進に必要」との理由だ。なるほど被災地は被災地でも、原発事故で世間の風当たりがきつくなった「原子力ムラ」への愛に、あふれている。

官僚の皆さんはきっと、替え歌を口ずさみつつ、増税などで賄われる巨額の復興予算の使徒を算段したのだろう。<これも復興 あれも復興 たぶん復興 きっと復興 だって淋しいものよ 省益が減るなんて>。

彼らに歌は歌でも、短歌を送りたい。被災地の地元紙・河北新報に載っていた福島の一読者の作である。<夕闇の児童公園あかあかと放射線量計のみ灯る>



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